うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。

かの

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第二章 孫を追いかけパノスの町に到着で御座います。

2-1 男のロマンは冒険者で御座います。

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「探偵さんよぅ。わしらが商人で、探偵さんが冒険者ってのは、どう言う事なんじゃのぅ? わしも商人ではなく、冒険者が良かったんじゃが」

 東の門を抜けた途端、じぃじが顔をしかめてしまいました。やっぱりじぃじも男性です。冒険者なんてものに男のロマンを感じたので御座いましょう。

「相談せずにすいませんでした。商人ギルドが一番簡単に登録出来たもので」

「あのぅ、探偵さん。そのギルドって何なんで御座いますか?」

「ああ。同業者組合と言えばお分かりいただけますか? 例えば商人ギルドは商人達の組合です。商人ギルドに登録しておけば、この世界で自由に商売が出来るんです。商人ギルドは組合費を払うだけで登録出来るので、お二人は商人ギルドに登録しておきました」

 じぃじはまだ顔を顰めたままです。この世界で自由に商売出来ると言う事は、この世界を自由に行き来できると言う事では御座いませんか。雷人を探すためには、この世界を自由に行き来できなければなりません。本当に探偵さんに感謝です。

「じゃが、わしは冒険者になりたいんじゃ!」

 じぃじが駄々をこね始めました。男のロマンなんてものより、雷人の方が大切なのに、本当に困ったものです。

「康夫さん、すいません。冒険者ギルドには実績がないと登録できないんです」

「実績とは何じゃ? 金で買えんのか? 金なら幾らでもあるんじゃが」

 探偵さんが困っております。何とか助け舟をとも思うのですが、45年連れ添った夫婦です。じぃじの事はよく分かっております。さて、どういたしましょうか?

「じぃじ。そろそろ食事にしましょうか?」

「まだいい! さっき太巻きの残りをつまんじゃから、まだ腹は減っておらん!」

 こんなじぃじを可愛いとは思うのですが、探偵さんの手前、放っておく訳にもいきません。さて?

「分かりました」

「分かってくれたんじゃの」

「実績と言うのは、魔物なり幼獣なり、この世界に害を与えるものを退治、討伐する事です。退治した証拠を冒険者ギルドに提出すれば、冒険者として登録できます」

「何じゃ、簡単な事じゃの。誰か雇って、その魔物や幼獣を退治すれば良いんじゃな?」

「いえ。この世界でそれは通じません。冒険者になると言う事はそんなに甘い話ではないんです」

 魔物に幼獣退治なんて恐ろしい。そんな恐ろしい事をじぃじにさせる訳にはいきません。

「じぃじ、諦めてください。商人で良いじゃありませんか。私達にはぴったりだと思います」

「嫌じゃ! わしは諦めん。絶対に冒険者になるんじゃ!」

「仕方ありませんね。まぁ、ゴブリン程度なら、康夫さんにそれ程、危険が及ぶ事もないかと。ランクEの幼獣ですから、ランクEの冒険者としては登録できるでしょう」

「そのゴブリンなら、わしでも退治できるんじゃの?」

「そうですね。それでも危険は伴いますよ。大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃ! 任せておけ!」

「先程、衛兵が最近、ゴブリンが町を荒らしにやって来ると言っていました。ですので、このパノスの町に次、ゴブリンが現れる日を機会と待ちましょう」

「おぅ、おぅ。それがいいのぅ」

 何だか話がまとまったようで御座います。ですがやっぱり心配です。

「そのゴブリンさんを退治される時は、探偵さんもご一緒ですか?」

「もちろんです。康夫さんを一人では行かせません」

 これで少しは安心で御座います。探偵さんがご一緒なら、全てお任せすれば良いのですから。何だか気持ちが軽くなってまいりました。
 
 確か探偵さんはランクBの冒険者さんだと、おっしゃっていたはず。ランクEのゴブリンさんに負けるはずは、ありませんもの。あら? あっさりと探偵さんを冒険者だと受け入れてしまいましたが、一体、探偵さんは何者なので御座いましょう。

 嫌だわ。私とした事が。

 探偵さんが何者であっても、私とじぃじにとっては必要な方で御座いました。

「少し町歩きしましょうか? 町の様子を知らないと、ゴブリン退治も難しくなるでしょうから」

「おお、そうじゃの。これが冒険者への第一歩じゃ!」

 じぃじが豪快に笑い出しました。すっかり冒険者になった気分でおられるようです。……町歩き。豪快にとはいきませんが、嬉しくて私もつい笑ってしまいます。
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