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異端児達の集結
The last thinking①後編
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「月島さんが……協力者?」
さすがに流雅も驚き過ぎて呆気にとられている。この前ストラップを返した相手が、まさか国際的麻薬売買グループの協力者だとは思いもしない。むしろ驚かない方が異常だ。
「おそらく、協力者というよりは、ペルティエの一員だろうな……あまり考えたくはないが」
零弥が窓の方を向く。
「でも、それって本当に正解なの?推理が間違ってる可能性もあるんじゃないかな」
ユミにもこの状況が信じられないようだ。
「──確かめる手段はあるよ」
「流雅?」
流雅が立ち上がった。そして、カバンの中からペットボトルのジュースを取り出した。
「今日、ペットボトルに入っているジュースを手が滑って落としちゃってね。フタは閉まってたから良かったんだけど、それを月島さんが拾ってくれたんだ」
「──!そうか。そいつと指紋が一致すれば……」
「真偽が確かめられる……ってこと?」
「その通り」
流雅はある小部屋へと足を運び始める。ドアを開けて、電気をつければ、そこにはあらゆる実験道具や検索道具が置かれていた。
ラウムツァイトの収入をいくらかの道具に変換していると説明したが、それは個人の目的を達成するための道具が多い。例えば、ある人を探しているのなら、指紋は重要な情報になる。その結果、時々金銭面で困る前に仕事を多く受け持つ羽目になるのだが。
今回は指紋採取キットを使用する。
流雅はパッケージに一度も触れてないので、零弥がパッケージを持ってきた。
流雅は手袋を履き、粉を適量だけ振りかける。その後、息を弱く吹き、余計な粉を飛ばす。そうすれば、大量の指紋が現れる。その手順でペットボトルの指紋も採取してやる。
今度はそれらをセロハンテープで貼り取り、黒い専用のシートに移す。それらを機械で読み取ってやり、パソコンにデータを移せば第一段階終了だ。
続いて第二段階、という名の最終段階。データ上に浮かび上がった指紋を、一つ一つ重ね合わせていく。判定はプログラムが勝手にしてくれるので、そこまで面倒臭い作業ではない。
そして、判定結果、流雅のペットボトルから採取した指紋の内、一種類の指紋がパッケージの指紋と一致した。
「──一致……したね」
「やはりか」
零弥と流雅は画面を覗き込む。何度見ても結果は変わらない。やはり、零弥の仮説通り、亜芽はペルティエとなんらかの関わりがあるということが証明された。
「月島さんがペルティエと関わりがあるのはわかったんだけど……零弥は何をする気?」
ユミが疑問をそのまま口にする。その通りだ。いくら亜芽の正体を推理したところで、それが何かに利用されなければ全くもって意味を成さず、むしろ個人情報を暴いただけの物好きで終わってしまう。
「──ここからは、俺の勝手な提案だ。無視できない問題があるなら遠慮なく反対してくれ」
無論、零弥には目的があった。
ユミと流雅は一言も口にしない。かなりの覚悟をしているようだ。
「俺達が確認できている限り、ペルティエの犯行は既に校内で二度行っている。そして、校内の器物破損、爆破予告等のカムフラージュのために利用された。また、俺はペルティエの一員に対して追跡し、攻撃している。顔も覚えられたはずだ」
零弥は続ける。
「これ以上放っておけば、また星校に被害が出てくるかもしれない。おそらく、次はカムフラージュではすまないだろう。だから、次にやるべきことがあると俺は思う。それは……」
零弥はそっと目を閉じる。そして、また開ける。
「ペルティエの……アジトをぶっ潰しに行く!」
「……本気なんだね」
「……あぁ」
流雅も賛成しているようだ。
ただ……
「──こちらから潰しに行くのはいいんだけど、アジトはどうやって探すの?」
ユミが聞く。警察でも割り出せていないアジトをどうやって探そうと言うのか、ユミにとっては純粋に疑問である。
「まず一つ、受け渡しが星校で行われていたならば、ここの近く辺りに構えるだろう。二つ、この街にはあらゆるところに監視カメラが置かれている。ならば、その目が行き届きにくい場所を選ぶはずだ。三つ、国際的なグループのアジトにするならば、それなりの大きさや広さを持っているだろう」
零弥は推理を続ける。
「ならば、一つ隠せそうな場所がないだろうか?」
「まさか、あの森の奥?」
都市化が進んだ一方で、やれ地球温暖化だ、やれ生命の保護だ、と、様々な市民団体の要望により、所々に『緑化推進区』というものがある。内容は至って簡単。その地区では開発を限りなく控え、緑化を推進していこうというものである。しかし、ゼロから緑化など不可能に近いので、大抵天然の森を保護するようにしている。天然ならば保護はしても手は加えてはいけないので、人なんてほとんど来るはずがなく、そして監視の目など言うまでもない。
「ならば、確かめてみようか?」
流雅は立ち上げているデスクトップのパソコンをいじり始める。次々と現れるウィンドウが、適切に処理されていく様は非常に美しい。一方ユミは画面の切り替わりに耐えられず、若干気持ち悪くなっているようだ。
「よし……侵入できた」
流雅がタイピングを止める。
「これは?」
「この都市の警察署のデータベース」
流雅はさらっと言う。もはや二人は驚かない。
「ハッキング便利過ぎでしょ……」
「それは置いといて、ほら、これが監視カメラのデータ。今日のここら辺の様子は……っと、これじゃない?目的の車は」
それは、零弥が追っていたあの暴走車だ。
「そうだ。そして、しばらくした後、新しい車が入ってきている。おそらくこれがアジトへと繋がっているだろう」
「オッケー!ならばその車を追跡しちゃおう」
流雅はタイピングを再度開始する。
「えっと……こっち行って、あっち行って……今度はこっちで……」
追跡は続く。
「あった。森に入って行ってるね。ここからは監視カメラが設置されてないみたいだよ」
「そうか……大方予想通りのようだな」
ここでユミがもう一つ質問だ。
「森にある可能性が高いのはわかったけど……肝心の正確な場所はわからないの?」
「それもいくつかの条件で絞ることができる」
零弥は解説する。
「まず、緑化推進区では目立ったビルやアパート、工場のようなものはほとんど無いだろう。もう一つ、衛星写真には移らないもしくは存在していないことになっている場所。ということは?」
零弥がヒントを与え、ユミに回答を促す。
「ごめん……ホントにわからない」
「地下だよ」
流雅が答えを言う。
「──正解だ」
「地下ぁ!?」
驚いたのは当然ながらユミだ。
確かに地下なら、条件を全て満たしている。
「──よし、これで大体情報は集まったな」
「そうだね。後は当日の作戦、結局、いつ行くの?」
流雅が零弥の顔を見る。
「出来れば……明日の夜だな」
「そうね。これ以上好き勝手させたくないし、早めに仕留めておきたい」
「僕も賛成だよ。ここまでやって来たんだから、どうせなら最後までやろうよ」
どうやら、全会一致のようだ。三人に迷いは一切見受けられない。
「決まりだな。正確な作戦は明日に告げる。集合はユミの家に夜七時。そして、各自、自分の実力を最大限発揮できるような服装で来ること」
零弥が二人を見回す。
「そして、武器の携帯も忘れるな」
二人はタイミングをずらしてうなずく。
「最後に……絶対に、生きて帰ってくること。無理は禁物だ。それぞれの目的を果たしていないまま、死ぬことは俺が許さない。いいな?」
「了解」
「オッケーだよ」
二人とも、覚悟はできている。
「よし、今日はこれで解散だ!」
零弥の宣言とともに、ペルティエ襲撃作戦は今ここに決定した。
さすがに流雅も驚き過ぎて呆気にとられている。この前ストラップを返した相手が、まさか国際的麻薬売買グループの協力者だとは思いもしない。むしろ驚かない方が異常だ。
「おそらく、協力者というよりは、ペルティエの一員だろうな……あまり考えたくはないが」
零弥が窓の方を向く。
「でも、それって本当に正解なの?推理が間違ってる可能性もあるんじゃないかな」
ユミにもこの状況が信じられないようだ。
「──確かめる手段はあるよ」
「流雅?」
流雅が立ち上がった。そして、カバンの中からペットボトルのジュースを取り出した。
「今日、ペットボトルに入っているジュースを手が滑って落としちゃってね。フタは閉まってたから良かったんだけど、それを月島さんが拾ってくれたんだ」
「──!そうか。そいつと指紋が一致すれば……」
「真偽が確かめられる……ってこと?」
「その通り」
流雅はある小部屋へと足を運び始める。ドアを開けて、電気をつければ、そこにはあらゆる実験道具や検索道具が置かれていた。
ラウムツァイトの収入をいくらかの道具に変換していると説明したが、それは個人の目的を達成するための道具が多い。例えば、ある人を探しているのなら、指紋は重要な情報になる。その結果、時々金銭面で困る前に仕事を多く受け持つ羽目になるのだが。
今回は指紋採取キットを使用する。
流雅はパッケージに一度も触れてないので、零弥がパッケージを持ってきた。
流雅は手袋を履き、粉を適量だけ振りかける。その後、息を弱く吹き、余計な粉を飛ばす。そうすれば、大量の指紋が現れる。その手順でペットボトルの指紋も採取してやる。
今度はそれらをセロハンテープで貼り取り、黒い専用のシートに移す。それらを機械で読み取ってやり、パソコンにデータを移せば第一段階終了だ。
続いて第二段階、という名の最終段階。データ上に浮かび上がった指紋を、一つ一つ重ね合わせていく。判定はプログラムが勝手にしてくれるので、そこまで面倒臭い作業ではない。
そして、判定結果、流雅のペットボトルから採取した指紋の内、一種類の指紋がパッケージの指紋と一致した。
「──一致……したね」
「やはりか」
零弥と流雅は画面を覗き込む。何度見ても結果は変わらない。やはり、零弥の仮説通り、亜芽はペルティエとなんらかの関わりがあるということが証明された。
「月島さんがペルティエと関わりがあるのはわかったんだけど……零弥は何をする気?」
ユミが疑問をそのまま口にする。その通りだ。いくら亜芽の正体を推理したところで、それが何かに利用されなければ全くもって意味を成さず、むしろ個人情報を暴いただけの物好きで終わってしまう。
「──ここからは、俺の勝手な提案だ。無視できない問題があるなら遠慮なく反対してくれ」
無論、零弥には目的があった。
ユミと流雅は一言も口にしない。かなりの覚悟をしているようだ。
「俺達が確認できている限り、ペルティエの犯行は既に校内で二度行っている。そして、校内の器物破損、爆破予告等のカムフラージュのために利用された。また、俺はペルティエの一員に対して追跡し、攻撃している。顔も覚えられたはずだ」
零弥は続ける。
「これ以上放っておけば、また星校に被害が出てくるかもしれない。おそらく、次はカムフラージュではすまないだろう。だから、次にやるべきことがあると俺は思う。それは……」
零弥はそっと目を閉じる。そして、また開ける。
「ペルティエの……アジトをぶっ潰しに行く!」
「……本気なんだね」
「……あぁ」
流雅も賛成しているようだ。
ただ……
「──こちらから潰しに行くのはいいんだけど、アジトはどうやって探すの?」
ユミが聞く。警察でも割り出せていないアジトをどうやって探そうと言うのか、ユミにとっては純粋に疑問である。
「まず一つ、受け渡しが星校で行われていたならば、ここの近く辺りに構えるだろう。二つ、この街にはあらゆるところに監視カメラが置かれている。ならば、その目が行き届きにくい場所を選ぶはずだ。三つ、国際的なグループのアジトにするならば、それなりの大きさや広さを持っているだろう」
零弥は推理を続ける。
「ならば、一つ隠せそうな場所がないだろうか?」
「まさか、あの森の奥?」
都市化が進んだ一方で、やれ地球温暖化だ、やれ生命の保護だ、と、様々な市民団体の要望により、所々に『緑化推進区』というものがある。内容は至って簡単。その地区では開発を限りなく控え、緑化を推進していこうというものである。しかし、ゼロから緑化など不可能に近いので、大抵天然の森を保護するようにしている。天然ならば保護はしても手は加えてはいけないので、人なんてほとんど来るはずがなく、そして監視の目など言うまでもない。
「ならば、確かめてみようか?」
流雅は立ち上げているデスクトップのパソコンをいじり始める。次々と現れるウィンドウが、適切に処理されていく様は非常に美しい。一方ユミは画面の切り替わりに耐えられず、若干気持ち悪くなっているようだ。
「よし……侵入できた」
流雅がタイピングを止める。
「これは?」
「この都市の警察署のデータベース」
流雅はさらっと言う。もはや二人は驚かない。
「ハッキング便利過ぎでしょ……」
「それは置いといて、ほら、これが監視カメラのデータ。今日のここら辺の様子は……っと、これじゃない?目的の車は」
それは、零弥が追っていたあの暴走車だ。
「そうだ。そして、しばらくした後、新しい車が入ってきている。おそらくこれがアジトへと繋がっているだろう」
「オッケー!ならばその車を追跡しちゃおう」
流雅はタイピングを再度開始する。
「えっと……こっち行って、あっち行って……今度はこっちで……」
追跡は続く。
「あった。森に入って行ってるね。ここからは監視カメラが設置されてないみたいだよ」
「そうか……大方予想通りのようだな」
ここでユミがもう一つ質問だ。
「森にある可能性が高いのはわかったけど……肝心の正確な場所はわからないの?」
「それもいくつかの条件で絞ることができる」
零弥は解説する。
「まず、緑化推進区では目立ったビルやアパート、工場のようなものはほとんど無いだろう。もう一つ、衛星写真には移らないもしくは存在していないことになっている場所。ということは?」
零弥がヒントを与え、ユミに回答を促す。
「ごめん……ホントにわからない」
「地下だよ」
流雅が答えを言う。
「──正解だ」
「地下ぁ!?」
驚いたのは当然ながらユミだ。
確かに地下なら、条件を全て満たしている。
「──よし、これで大体情報は集まったな」
「そうだね。後は当日の作戦、結局、いつ行くの?」
流雅が零弥の顔を見る。
「出来れば……明日の夜だな」
「そうね。これ以上好き勝手させたくないし、早めに仕留めておきたい」
「僕も賛成だよ。ここまでやって来たんだから、どうせなら最後までやろうよ」
どうやら、全会一致のようだ。三人に迷いは一切見受けられない。
「決まりだな。正確な作戦は明日に告げる。集合はユミの家に夜七時。そして、各自、自分の実力を最大限発揮できるような服装で来ること」
零弥が二人を見回す。
「そして、武器の携帯も忘れるな」
二人はタイミングをずらしてうなずく。
「最後に……絶対に、生きて帰ってくること。無理は禁物だ。それぞれの目的を果たしていないまま、死ぬことは俺が許さない。いいな?」
「了解」
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二人とも、覚悟はできている。
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