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喰われる
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くちゅ……くちゅ……
広い室内に、湿った水音が響く。
「ん……ん、ぅ……」
イーライに優しく仰向けに寝かされ、頭を枕へと沈める。そのまま、両腕は力なく横に投げ出された。
脚は、まるで路上でひっくり返った蛙のように無防備に開かれ、完全に脱力している。
イーライの長い腕が、俺の腰をしっかりと抱き寄せ、その大きな手が、ゆっくりと俺の尻を弄んでいた。
「イーライ、今……どれくらい……?」
俺がうっすらと目を開けると、イーライの瞳がじっと俺を見つめていた。冬の陽は短い。室内はすでに夕闇に包まれている。
その中でも、その双眸ははっきりと光を湛えている。まるで、獲物を逃がさない獣の目。イーライは、ふっと微笑みながら、
「ん?どれくらい入ってるかってことか?」
と、俺の腰を強く引き寄せた——。
「ばっ……馬鹿!!どんだけ経ったのかって話だよ!!どれくらい入ってるかは、指は二本だ。場所は前立腺だ!」
抵抗するように身を捩るが、
「あうっ……ぅぅっ……!」
イーライが前立腺を挟み揺らした。一瞬で強烈な快感が背筋を駆け抜け、思考が真っ白に染まる。
「ケツイキできたと自慢するだけあるな!もう前立腺でイケるな、偉いぞ。」
耳元で低く囁かれ、ゾクッと背筋が震える。イーライが、片頬を引き上げてニヒルに笑った。
あっ、これは……まずい。
直感的に危険を感じる。
「ご褒美だ。」
俺の中に入っているのとは反対の手が、張り詰めたものにリズムよく刺激を与えはじめる。
「んぁっ……!しょんな……あぁっ……!!いぎなり……っ!!あぐっ……!!あぁんっ……!」
気持ち良すぎる!!
枕をギュッと掴んで身を固くするが、イーライはお構いなしだ。
こちらをニヤニヤと見下ろしながら、俺の痴態を存分に楽しんでやがる。
「一度出しときな?尻はもう少し……だな」
イーライの絶妙な力加減は、女だけでなく、この館の男たちも躾けているのだろうと思わせた。
「やぁ…ああぁ…いくいくいくっ!!」
「ああ…全部、出せ」
「あ、アぁーーーーッッ!!」
背筋をゾクゾクと駆け上がる快感が走り、背中がビクンと弓なりに反り返った。
びっ……びゅっ……と俺は、イーライの手の中に吐き出した。
全身の力が抜け、弛緩していく……。
何も考えられないはずなのに、まるでこの世界のすべてを知っているかのような錯覚に包まれる。
あぁ……幸せだ……。
快感と多幸感がすべてを塗り替え、このまま眠りにつきたい……。
けれど、そんな俺の願いは叶わない。俺の中に残っていたイーライの指が、いつの間にか三本に増えていた。
「ん……っ!」
思わず体を震わせる。
イーライの手は、人差し指と中指と薬指が俺の中に入り、親指と小指は俺の睾丸を嬲っている。じんわりとした官能が下腹を包み込む。
気持ちいい……。
そうそう、この感じ……。
先生からもらった快感と、一緒だ。
完全に溶け切った俺の意識は、過去と現在が混ざり合い、時間の感覚が曖昧になっていく。
今がいつなのか、ここがどこなのか。すべてがぼやける。ただ、はっきりと分かるのは「気持ちがいい」ということだけだった。
「イーライ……きもちいぃ……」
思わず、声に出てしまった。
「そうか……」
イーライの目が細まり、どこか陶酔したような顔で俺を見つめる。
そのままゆっくりと顔を近づける。次の瞬間、彼の柔らかな唇が重なった。深く、深く、俺の口内を絡め取るような甘い口づけ。
「ん……っ……」
蕩ける。
甘い口づけは、俺が一番好きなもの。
最高……ずっと、このままがいい。
「アディ……かなり解れてきたぞ……いいな?」
イーライの低く甘い声が、俺の耳元をくすぐる。
「へっ?」
何を言っているのか、よく分からない。
ぼんやりとした頭のままイーライを見上げると、俺とイーライの額が重なる。
熱い。
視線が絡む。
有無を言わせぬ、強い眼差し。
「お前も男だろ……?分かるだろ?」
低く、囁くような声。
その瞳に拒否という選択肢はない。
イーライの瞳は、黒目の周りが深い黒で、外側はダークブラウン。どうでもいいことなのに、そんなことに気づいてしまう。
そして、次の瞬間
熱いものが俺の太腿に触れた。
じわり、とした熱が広がる。
それは鼠径部をなぞり、へそまで撫で上げる。
その大きさに目に見張る。風呂で見たサイズと全然違う……本当の大きさを取り戻した怒張……
「っ……!」
身体が、びくりと震えた。
「返事は?」
低く、喉の奥で響くような声。
熱を帯びた吐息が、俺の頬をかすめる。
イーライは、俺を傷つけない。
俺が欲しいと思うことだけをしてくれる。
気持ちいいことを、たくさん。
「……いいよ。」
自然と、言葉がこぼれた。
「イーライ、来て?」
瞳を細め、イーライが俺の中から指を抜いて、反対の手で俺の頬を撫でる。
「いい子だ。」
俺は今までイーライをかなり我慢させていたらしい。瞳が、俺を射抜く。イーライは寝台の横に置かれた棚に手を伸ばし、香油を自身に纏わせた。
熱い吐息と共にイーライが怒張を俺の尻に当てた。勢いよく入ってくるのかと……痛みを覚悟して目を閉じたが、そのままゆっくりとどこまでも優しく入ってくる。
「はぁ……」
熱を孕んだ吐息が、俺の耳元を掠める。イーライは、必死に堪えている。額から流れ落ちる大粒の汗が、それを物語っていた。
そんなに、我慢しなくてもいいのに。
俺はそっと腕を伸ばし、イーライを抱き寄せる。
「イーライ、おいで……」
繋がりをもっと深く、もっと確かに。
そう願いながら、彼の広い背中を撫でた。
ゴツゴツとした筋肉の感触。
自分とはまるで違う逞しさに、ほんのりとした安心感を覚える。
耳元にかかる熱い吐息。
鼻先には、イーライの首筋の香りがふわりと漂う。
ちょっと汗が混ざった、男の匂い。
それすらも心地よい。
「……動いても、いいか?」
低く響く声が、俺の耳元を震わせる。
「気持ちよく……して…くれるなら……いいよ?」
俺がそう返すと、イーライはふっと口角を上げた。
「フッ……当たり前だ。」
そう言いながら、イーライが顔を上げる。
後ろへ流していた長い前髪が、はらりと落ちる。
彼はそれを邪魔そうにかき上げた。
指先が髪を掬い上げる仕草が妙に色っぽくて、思わず見惚れる。
バキバキに割れた腹筋。
腰元の緩やかなくびれ。
逆三角形に広がる胸板と、際立つ凹凸。
逞しく、男らしい首筋。
同じ男であるはずの俺が、見惚れるほどの身体。
そして、熱を宿した瞳で、真っ直ぐに見下ろされると、身体の奥が、ぎゅうっと疼いた。
俺の中にいるイーライも感じたのか、咄嗟に俺の横に肘をついて目をつぶっている。
眉間の皺まで色っぽい……
「はぁ……」
熱いため息を残して抽送が始まる。
浅いところを的確に、前立腺を潰しながら抜き差しされると途端に頭が、ふわふわし始める。
「きもちいぃ……すき……コレ、すきぃ……」
とろけるような声が、自分の口から漏れる。
「ああ」
イーライの声は低く、甘い。
少しずつ、深くなっていく。
それでも、怖くはない。
ただ、気持ちがいいだけ。
二人の隙間が埋まっていく。
二人の間にあった境界線が溶けていく。
口から出るのは、もはや意味のない喘ぎ声。
言葉にならない。
下が埋まっているのに、なぜか喉が締めつけられるような感覚がある。
息が、吸えない。
苦しい……でも
それ以上に、気持ちがいい。
ぐちゅぐちゅ……
部屋に卑猥な水音が響く。
耳まで犯されているみたい。
優しい刺激が続く、気持ちがいいがどんどん重なっていく。
「いくぞ……」
不意にイーライが囁いた。
俺の両脚を彼の肩に乗せる。突然、繋がりが深くなる。俺の脚は、自分の頭につくんじゃないかと思うほど折り曲げられる。
深く貫き、抜け出していく時は前立腺を潰される。
「あぐぅ!ふかい…きもひぃっ…そこッも、とっ…もっと!」
堪らず中がびくりびくりと震える。
「ああ…すごいしめてくる。俺もイキそうだ…最高だよ……アディ」
チュッと頬に軽い口付けを落としたあと、イーライは俺の両手を掴んだ。お互いの指が交差し、しっかりと絡み合う。
一度大きく息を吐き出してから、いっきに穿った。
「あ゛~~~~…………っっ♡」
白く染まった頭の中では、まともな言葉を紡げない。ただ、この感覚を表す単語だけが断片的に浮かぶ。
深く、強い、
苦しい、気持ちいい。
ばちゅん、ばちゅん——。
肌と肌が重なり合う音は、どんどん激しさを増していく。
イーライの汗が、ポタポタと俺の肌に滴る。熱を持った雫が、じんわりと俺の皮膚に染み込んでいくようだった。
俺の陰茎は、吐精してからあまり元気はないが、少しだけ芯がある。二人の間で擦られて気持ちがいい。
俺の嬌声とイーライの吐息が重なる。
どんどん高まって、そして堕ちた。
俺からは少しだけ出た。
イーライ……どんだけ出るんだ?
驚きと戸惑いが入り混じったまま、俺はぼんやりと考える。
えっ、まだ……?本当に?
腹の中が熱くて、じんわりと満たされていく感覚がある。まるで俺の内側までイーライの熱が染み込んでくるみたいだ。
俺はぎゅっと目を瞑りながら、項垂れかかるイーライの姿を見上げる。
乱れた黒髪、汗で濡れた額、荒く上下する胸
すべてが、男らしくてかっこよかった。
くそ……羨ましい。
「俺だって、そのうち……男らしく、かっこよくなるしっ!!」
心の中で強く宣言した。
イーライの長い吐精の間、俺は考え事をする。
頭のモヤが晴れてきた。賢者タイムだなこれ……
先生も凄かったけど、こういうのは経験と技術なんだなと、身をもって知った。
イーライ、上手すぎ。
でも、イーライには言わない。
こういうのを口に出すのは、なんとなくマナー違反な気がするから。
「ハァ~~~~……」
イーライが盛大に息を吐き出した。汗だくの額を腕で乱暴に拭いながら、ゆっくりと俺を見下ろす。
「……お前、最高だったぞ」
まだ余韻が残っているのか、イーライの声はいつもより低く、掠れている。そう言いながら、イーライは俺の乱れた髪を優しくかき上げた。
なんだろう、この感じ。
褒められて嬉しいはずなのに、悔しい気もする。
俺も、いつかはイーライを溶かせる側になれるんだろうか……。
なんて考えていると、イーライのブツが膨らむ気配を感じた。……ん?
「お前に言ってなかったな……俺のスキルは≪二連撃≫……一度じゃ治まらないぞ?」
「……はぁ?」
俺は、息も整わないまま、イーライを睨みつける。
「出した直後に、中で復活するな……!」
俺は、半ば絶叫しながらイーライの腕をバシバシ叩く。でも、イーライはまったく動じず、ニヤリとしたまま俺を押さえつけてくる。
「……っ!ふざけんな!もういい!!休ませろ!!!」
俺は全力で身を捩るが、イーライの腕は鉄のように硬く、まるで抜け出せない。
「アディ、まだ動けるだろ?」
イーライの瞳が、獲物を狙う獣のように妖しく光る。
「ダメ!無理!!もう寝るの!!」
「ははっ……じゃあ、寝ながらしよう?」
「しない!!」
俺の叫びは、広い部屋に虚しく響いた。
イーライ絶倫。絶倫怖い。お前何回イクんだよ。すぐ復活するなよ。二連撃じゃねぇよ、何回目だよ。
あ……俺もイクやばい、意識が飛びそう……もう何も出ねぇよ。あ、アぁーーーッッ!!
空が白み始めて、鳥が鳴き出すまで俺はイーライに喘がされ続けた。朦朧とした意識の中イーライが何かを囁いた。
「アディ、おやすみ。続きは……起きたあとのお楽しみだな。」
イーライが、俺を優しく抱きしめる。
腕の中は、驚くほど心地よく、ぬくもりに包まれる感覚に、俺のまぶたはますます重くなる。
眠たすぎて、もう抵抗する気力もない。
ただ、イーライの腕の中で、されるがままに身を預ける。
意識が遠のくその刹那。
耳元で、低く甘い声が響いた。
「……アディ……もう一生、お前を離さないからな……。」
その呟きは、深い眠りに落ちた俺には届かなかった。
広い室内に、湿った水音が響く。
「ん……ん、ぅ……」
イーライに優しく仰向けに寝かされ、頭を枕へと沈める。そのまま、両腕は力なく横に投げ出された。
脚は、まるで路上でひっくり返った蛙のように無防備に開かれ、完全に脱力している。
イーライの長い腕が、俺の腰をしっかりと抱き寄せ、その大きな手が、ゆっくりと俺の尻を弄んでいた。
「イーライ、今……どれくらい……?」
俺がうっすらと目を開けると、イーライの瞳がじっと俺を見つめていた。冬の陽は短い。室内はすでに夕闇に包まれている。
その中でも、その双眸ははっきりと光を湛えている。まるで、獲物を逃がさない獣の目。イーライは、ふっと微笑みながら、
「ん?どれくらい入ってるかってことか?」
と、俺の腰を強く引き寄せた——。
「ばっ……馬鹿!!どんだけ経ったのかって話だよ!!どれくらい入ってるかは、指は二本だ。場所は前立腺だ!」
抵抗するように身を捩るが、
「あうっ……ぅぅっ……!」
イーライが前立腺を挟み揺らした。一瞬で強烈な快感が背筋を駆け抜け、思考が真っ白に染まる。
「ケツイキできたと自慢するだけあるな!もう前立腺でイケるな、偉いぞ。」
耳元で低く囁かれ、ゾクッと背筋が震える。イーライが、片頬を引き上げてニヒルに笑った。
あっ、これは……まずい。
直感的に危険を感じる。
「ご褒美だ。」
俺の中に入っているのとは反対の手が、張り詰めたものにリズムよく刺激を与えはじめる。
「んぁっ……!しょんな……あぁっ……!!いぎなり……っ!!あぐっ……!!あぁんっ……!」
気持ち良すぎる!!
枕をギュッと掴んで身を固くするが、イーライはお構いなしだ。
こちらをニヤニヤと見下ろしながら、俺の痴態を存分に楽しんでやがる。
「一度出しときな?尻はもう少し……だな」
イーライの絶妙な力加減は、女だけでなく、この館の男たちも躾けているのだろうと思わせた。
「やぁ…ああぁ…いくいくいくっ!!」
「ああ…全部、出せ」
「あ、アぁーーーーッッ!!」
背筋をゾクゾクと駆け上がる快感が走り、背中がビクンと弓なりに反り返った。
びっ……びゅっ……と俺は、イーライの手の中に吐き出した。
全身の力が抜け、弛緩していく……。
何も考えられないはずなのに、まるでこの世界のすべてを知っているかのような錯覚に包まれる。
あぁ……幸せだ……。
快感と多幸感がすべてを塗り替え、このまま眠りにつきたい……。
けれど、そんな俺の願いは叶わない。俺の中に残っていたイーライの指が、いつの間にか三本に増えていた。
「ん……っ!」
思わず体を震わせる。
イーライの手は、人差し指と中指と薬指が俺の中に入り、親指と小指は俺の睾丸を嬲っている。じんわりとした官能が下腹を包み込む。
気持ちいい……。
そうそう、この感じ……。
先生からもらった快感と、一緒だ。
完全に溶け切った俺の意識は、過去と現在が混ざり合い、時間の感覚が曖昧になっていく。
今がいつなのか、ここがどこなのか。すべてがぼやける。ただ、はっきりと分かるのは「気持ちがいい」ということだけだった。
「イーライ……きもちいぃ……」
思わず、声に出てしまった。
「そうか……」
イーライの目が細まり、どこか陶酔したような顔で俺を見つめる。
そのままゆっくりと顔を近づける。次の瞬間、彼の柔らかな唇が重なった。深く、深く、俺の口内を絡め取るような甘い口づけ。
「ん……っ……」
蕩ける。
甘い口づけは、俺が一番好きなもの。
最高……ずっと、このままがいい。
「アディ……かなり解れてきたぞ……いいな?」
イーライの低く甘い声が、俺の耳元をくすぐる。
「へっ?」
何を言っているのか、よく分からない。
ぼんやりとした頭のままイーライを見上げると、俺とイーライの額が重なる。
熱い。
視線が絡む。
有無を言わせぬ、強い眼差し。
「お前も男だろ……?分かるだろ?」
低く、囁くような声。
その瞳に拒否という選択肢はない。
イーライの瞳は、黒目の周りが深い黒で、外側はダークブラウン。どうでもいいことなのに、そんなことに気づいてしまう。
そして、次の瞬間
熱いものが俺の太腿に触れた。
じわり、とした熱が広がる。
それは鼠径部をなぞり、へそまで撫で上げる。
その大きさに目に見張る。風呂で見たサイズと全然違う……本当の大きさを取り戻した怒張……
「っ……!」
身体が、びくりと震えた。
「返事は?」
低く、喉の奥で響くような声。
熱を帯びた吐息が、俺の頬をかすめる。
イーライは、俺を傷つけない。
俺が欲しいと思うことだけをしてくれる。
気持ちいいことを、たくさん。
「……いいよ。」
自然と、言葉がこぼれた。
「イーライ、来て?」
瞳を細め、イーライが俺の中から指を抜いて、反対の手で俺の頬を撫でる。
「いい子だ。」
俺は今までイーライをかなり我慢させていたらしい。瞳が、俺を射抜く。イーライは寝台の横に置かれた棚に手を伸ばし、香油を自身に纏わせた。
熱い吐息と共にイーライが怒張を俺の尻に当てた。勢いよく入ってくるのかと……痛みを覚悟して目を閉じたが、そのままゆっくりとどこまでも優しく入ってくる。
「はぁ……」
熱を孕んだ吐息が、俺の耳元を掠める。イーライは、必死に堪えている。額から流れ落ちる大粒の汗が、それを物語っていた。
そんなに、我慢しなくてもいいのに。
俺はそっと腕を伸ばし、イーライを抱き寄せる。
「イーライ、おいで……」
繋がりをもっと深く、もっと確かに。
そう願いながら、彼の広い背中を撫でた。
ゴツゴツとした筋肉の感触。
自分とはまるで違う逞しさに、ほんのりとした安心感を覚える。
耳元にかかる熱い吐息。
鼻先には、イーライの首筋の香りがふわりと漂う。
ちょっと汗が混ざった、男の匂い。
それすらも心地よい。
「……動いても、いいか?」
低く響く声が、俺の耳元を震わせる。
「気持ちよく……して…くれるなら……いいよ?」
俺がそう返すと、イーライはふっと口角を上げた。
「フッ……当たり前だ。」
そう言いながら、イーライが顔を上げる。
後ろへ流していた長い前髪が、はらりと落ちる。
彼はそれを邪魔そうにかき上げた。
指先が髪を掬い上げる仕草が妙に色っぽくて、思わず見惚れる。
バキバキに割れた腹筋。
腰元の緩やかなくびれ。
逆三角形に広がる胸板と、際立つ凹凸。
逞しく、男らしい首筋。
同じ男であるはずの俺が、見惚れるほどの身体。
そして、熱を宿した瞳で、真っ直ぐに見下ろされると、身体の奥が、ぎゅうっと疼いた。
俺の中にいるイーライも感じたのか、咄嗟に俺の横に肘をついて目をつぶっている。
眉間の皺まで色っぽい……
「はぁ……」
熱いため息を残して抽送が始まる。
浅いところを的確に、前立腺を潰しながら抜き差しされると途端に頭が、ふわふわし始める。
「きもちいぃ……すき……コレ、すきぃ……」
とろけるような声が、自分の口から漏れる。
「ああ」
イーライの声は低く、甘い。
少しずつ、深くなっていく。
それでも、怖くはない。
ただ、気持ちがいいだけ。
二人の隙間が埋まっていく。
二人の間にあった境界線が溶けていく。
口から出るのは、もはや意味のない喘ぎ声。
言葉にならない。
下が埋まっているのに、なぜか喉が締めつけられるような感覚がある。
息が、吸えない。
苦しい……でも
それ以上に、気持ちがいい。
ぐちゅぐちゅ……
部屋に卑猥な水音が響く。
耳まで犯されているみたい。
優しい刺激が続く、気持ちがいいがどんどん重なっていく。
「いくぞ……」
不意にイーライが囁いた。
俺の両脚を彼の肩に乗せる。突然、繋がりが深くなる。俺の脚は、自分の頭につくんじゃないかと思うほど折り曲げられる。
深く貫き、抜け出していく時は前立腺を潰される。
「あぐぅ!ふかい…きもひぃっ…そこッも、とっ…もっと!」
堪らず中がびくりびくりと震える。
「ああ…すごいしめてくる。俺もイキそうだ…最高だよ……アディ」
チュッと頬に軽い口付けを落としたあと、イーライは俺の両手を掴んだ。お互いの指が交差し、しっかりと絡み合う。
一度大きく息を吐き出してから、いっきに穿った。
「あ゛~~~~…………っっ♡」
白く染まった頭の中では、まともな言葉を紡げない。ただ、この感覚を表す単語だけが断片的に浮かぶ。
深く、強い、
苦しい、気持ちいい。
ばちゅん、ばちゅん——。
肌と肌が重なり合う音は、どんどん激しさを増していく。
イーライの汗が、ポタポタと俺の肌に滴る。熱を持った雫が、じんわりと俺の皮膚に染み込んでいくようだった。
俺の陰茎は、吐精してからあまり元気はないが、少しだけ芯がある。二人の間で擦られて気持ちがいい。
俺の嬌声とイーライの吐息が重なる。
どんどん高まって、そして堕ちた。
俺からは少しだけ出た。
イーライ……どんだけ出るんだ?
驚きと戸惑いが入り混じったまま、俺はぼんやりと考える。
えっ、まだ……?本当に?
腹の中が熱くて、じんわりと満たされていく感覚がある。まるで俺の内側までイーライの熱が染み込んでくるみたいだ。
俺はぎゅっと目を瞑りながら、項垂れかかるイーライの姿を見上げる。
乱れた黒髪、汗で濡れた額、荒く上下する胸
すべてが、男らしくてかっこよかった。
くそ……羨ましい。
「俺だって、そのうち……男らしく、かっこよくなるしっ!!」
心の中で強く宣言した。
イーライの長い吐精の間、俺は考え事をする。
頭のモヤが晴れてきた。賢者タイムだなこれ……
先生も凄かったけど、こういうのは経験と技術なんだなと、身をもって知った。
イーライ、上手すぎ。
でも、イーライには言わない。
こういうのを口に出すのは、なんとなくマナー違反な気がするから。
「ハァ~~~~……」
イーライが盛大に息を吐き出した。汗だくの額を腕で乱暴に拭いながら、ゆっくりと俺を見下ろす。
「……お前、最高だったぞ」
まだ余韻が残っているのか、イーライの声はいつもより低く、掠れている。そう言いながら、イーライは俺の乱れた髪を優しくかき上げた。
なんだろう、この感じ。
褒められて嬉しいはずなのに、悔しい気もする。
俺も、いつかはイーライを溶かせる側になれるんだろうか……。
なんて考えていると、イーライのブツが膨らむ気配を感じた。……ん?
「お前に言ってなかったな……俺のスキルは≪二連撃≫……一度じゃ治まらないぞ?」
「……はぁ?」
俺は、息も整わないまま、イーライを睨みつける。
「出した直後に、中で復活するな……!」
俺は、半ば絶叫しながらイーライの腕をバシバシ叩く。でも、イーライはまったく動じず、ニヤリとしたまま俺を押さえつけてくる。
「……っ!ふざけんな!もういい!!休ませろ!!!」
俺は全力で身を捩るが、イーライの腕は鉄のように硬く、まるで抜け出せない。
「アディ、まだ動けるだろ?」
イーライの瞳が、獲物を狙う獣のように妖しく光る。
「ダメ!無理!!もう寝るの!!」
「ははっ……じゃあ、寝ながらしよう?」
「しない!!」
俺の叫びは、広い部屋に虚しく響いた。
イーライ絶倫。絶倫怖い。お前何回イクんだよ。すぐ復活するなよ。二連撃じゃねぇよ、何回目だよ。
あ……俺もイクやばい、意識が飛びそう……もう何も出ねぇよ。あ、アぁーーーッッ!!
空が白み始めて、鳥が鳴き出すまで俺はイーライに喘がされ続けた。朦朧とした意識の中イーライが何かを囁いた。
「アディ、おやすみ。続きは……起きたあとのお楽しみだな。」
イーライが、俺を優しく抱きしめる。
腕の中は、驚くほど心地よく、ぬくもりに包まれる感覚に、俺のまぶたはますます重くなる。
眠たすぎて、もう抵抗する気力もない。
ただ、イーライの腕の中で、されるがままに身を預ける。
意識が遠のくその刹那。
耳元で、低く甘い声が響いた。
「……アディ……もう一生、お前を離さないからな……。」
その呟きは、深い眠りに落ちた俺には届かなかった。
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