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第一章 目覚め
第3話 思い出
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生け贄に捧げられたダンジョンから脱出して、半日ほどが過ぎてるじゃろう。
わっちらは、ヒポグリフの翼を休めるため、人知れず深い深い森の中で身を潜めておった。
「ふむ、余程疲れておったのじゃな」
わっちがヒポと名付けたヒポグリフの子供が、地面に横になり体を丸め寝ておる。
「ぐっすり寝おって……。わっちも少し休むかの」
わっちは横たわるヒポに背中を預けるように座った。
時間が出来ると駄目じゃな。
手で顔を覆い、葉の隙間から空を見上げた。
「こやつもわっちと同じように自らを犠牲にしよったな。何の因果かの……。余計なことを思い出してしまうわ」
忘れも出来ぬ、終戦記念のパーティーが行われた日。そして、わっちが前世で命を落とした日を──。
◇
「やぁネココ。こんところに居たのか、一人で何をしてるんだ?」
「ん? あぁ、ルーカスではないか」
思い出すだけでも恥ずかしいのじゃが、当時のわっちは愛する男が訪ねてきて、自然と綻ぶ顔を必死に押さえておった。
「実は少し挨拶回りをじゃな。所でどうしたのじゃ、そんな浮かない顔で」
「あ、あぁ……。少しね」
今改めて思い返してみれば、ルーカスの様子はこの時にはおかしかった。
「なんじゃ、煮え切らないの? 相談事なら、気軽に話すが良い。わっちはこう見えても、ぬしよりお姉さんじゃからな?」
ルーカスは、ただただつらそうな表情のまま、口を開こうとはしなかった。
そして次に笑顔を見せると、彼はわっちに向かい手を差し出してきたのじゃ。
「そんなことより……。ほら、良かったら飲まないか?」
彼が握っていたのは、グラスに入った赤ワインじゃった。
「うむ、気が利くの。どれ?」
それを受け取り、グラスに入った酒を飲もうと、口に近づけた時だ──。
「──っ!?」
わっちは咄嗟に、飲むのを止めた。
グラスに口をつけるには、少しばかり勇気が必要じゃったのだ……。
ルーカスと目が合うと、その瞳はまるで怯えた小動物の様だったのを、今でも鮮明に覚えておる。
わっちは全てを悟った。
目の前の愛しき男は、何かしらの理由でわっちを毒殺しようとしている……。考えられる理由は──。
「なぁルーカスよ。そう言えば家族とはもう、顔を会わせたのかの?」
「い、いや……。まだなんだ……」
ルーカスは嘘がつけぬ男じゃ、この様子を見たら分かる。
彼の愛すべき家族は、何らかの手段で人質に取られていたのじゃろう。
特別な力を持ち、国の驚異になりえるであろう、わっちを殺すため……。
「そうか、早いこと顔を合わせる事が出来るといいの……」
わっちはその言葉を残し、手に握るワイングラスの中身を、一思いに飲み干した──。
「あっ……」
わっちの愛する、目の前の男の口からは震えた声が飛び出す。
それと同時に、喉が焼け、体には激痛が走った。
「ネココ!!」
その場に崩れたわっちは、ルーカスに抱き抱えられる。
わっちの最後は、痛いほど力強く抱く、小刻みに震えていた愛するものの胸のなかじゃった──。
◇
「──つまらぬことを、思い出してしまったわ……。まぁ、目覚め方も悪かったしの。思い出さない方が無理と言う話じゃが」
心残りがあるとしたら、使命をほったらかした事。
それとなにより、ルーカスの奴に"気にするな"っと言ってやれなかった事かの。
ぐぐーっと延びをしていると突然、背もたれ変りにしておったヒポが顔を舐めてきた。
その後、こちらをまじまじと見つめ、丸い瞳にわっちを写し出す。
「ヒポ起きておったか、もしかしてわっちを心配しておるのかの?」
わっちは驚いた。
こやつの父親を殺したのはわっちだ。
にも関わらず、襲う所か慰めてきおったのだ。
「なんじゃおぬし、中々にうい奴じゃの? じゃが、わっちの心配など十年早いわ──ほれ、ほれ!」
ヒポの首や腹を撫で回すと、くすぐったいのか気持ち良いのか目を細め身をよじる。
少しの間わっち達は戯れた。
「ありがとう、ヒポ。本当なら恨むべき相手じゃろうに……。おぬし、中々に気の良い奴じゃな?」
こやつのマナは、普通の魔物とは違い心地が良い。
魔物の血が薄まってるせいか、気性も穏やかじゃ。
こやつをわっちの元に置くと言う選択、間違いではなかったの。
ヒポは急に起き上がると、体を預けておったわっちは転がった。
見上げると、何かを言いたそうにこちらを見ておる。
「何? 元気の無いわっちを仕留めても、嬉しくないじゃと?」
本気なのか冗談なのかまでは分からぬが。
わっちにはこやつが、無理してツンツンしておるように映って見えた。
「くっく、まったくぬかしおる」
それが無性に愛らしく、わっちは口を抑え笑い声を抑えた。
こんな時間も悪くはない。しかしずっとこうしている訳にも行かぬな。
「んー。さて、今からどうしたものかの?」
わっちは現状を整理することにした。
食料はしばらくは持ちそうじゃが、金も住む家もない、まずはそれの確保が重要じゃな。
しかし、代々魔女の間で引き継がれる役目がある、あまり悠長にはしてられぬか。
「悩むまでもないかの、わっちに残されたのは役目のみ……。それを成す為にも、五つの剣の回収はせねば」
先程まで見ていた夢。ルーカスを含めた、わっちの右腕達に与えた魔術より強力な魔法の力。
分け与えた力を回収出来ずにわっちは命を落としたそれゆえ、生活基盤を築きながら探し出す必要がある。
役目をこなすには剣が必要不可欠。
それにあれは、本来人の身には余る代物じゃからな。
わっちの死後、あやつらにどのような悪影響を及ぼしておったか……。これは、調べねばならぬな。
「むむむ、しかしどうしたら良いかの。世界のこの変わりよう、経過した時間は四十や、五十年ではなさそうじゃ。それに剣は五本もある、探しだすには難儀しそうじゃが」
わっちが生きてた頃は、戦争で大地は焼け焦げていた。
木々がここまで緑豊かに育つには、相応の時間がかかる。長い月日が立ったのは間違いないじゃろう。
手っ取り早く情報を集めるのであれば、やはり……。
わっちは深い溜め息をついた。
「気が進まぬが、やはり王都に行くかの……。あそこなら当時の剣達の行く末、分かるやもしれん」
ヒポに乗り、わっちは西に向かい飛ぶよう指示を出す。
七つの剣、その残り五つを探しだす為に──。
わっちらは、ヒポグリフの翼を休めるため、人知れず深い深い森の中で身を潜めておった。
「ふむ、余程疲れておったのじゃな」
わっちがヒポと名付けたヒポグリフの子供が、地面に横になり体を丸め寝ておる。
「ぐっすり寝おって……。わっちも少し休むかの」
わっちは横たわるヒポに背中を預けるように座った。
時間が出来ると駄目じゃな。
手で顔を覆い、葉の隙間から空を見上げた。
「こやつもわっちと同じように自らを犠牲にしよったな。何の因果かの……。余計なことを思い出してしまうわ」
忘れも出来ぬ、終戦記念のパーティーが行われた日。そして、わっちが前世で命を落とした日を──。
◇
「やぁネココ。こんところに居たのか、一人で何をしてるんだ?」
「ん? あぁ、ルーカスではないか」
思い出すだけでも恥ずかしいのじゃが、当時のわっちは愛する男が訪ねてきて、自然と綻ぶ顔を必死に押さえておった。
「実は少し挨拶回りをじゃな。所でどうしたのじゃ、そんな浮かない顔で」
「あ、あぁ……。少しね」
今改めて思い返してみれば、ルーカスの様子はこの時にはおかしかった。
「なんじゃ、煮え切らないの? 相談事なら、気軽に話すが良い。わっちはこう見えても、ぬしよりお姉さんじゃからな?」
ルーカスは、ただただつらそうな表情のまま、口を開こうとはしなかった。
そして次に笑顔を見せると、彼はわっちに向かい手を差し出してきたのじゃ。
「そんなことより……。ほら、良かったら飲まないか?」
彼が握っていたのは、グラスに入った赤ワインじゃった。
「うむ、気が利くの。どれ?」
それを受け取り、グラスに入った酒を飲もうと、口に近づけた時だ──。
「──っ!?」
わっちは咄嗟に、飲むのを止めた。
グラスに口をつけるには、少しばかり勇気が必要じゃったのだ……。
ルーカスと目が合うと、その瞳はまるで怯えた小動物の様だったのを、今でも鮮明に覚えておる。
わっちは全てを悟った。
目の前の愛しき男は、何かしらの理由でわっちを毒殺しようとしている……。考えられる理由は──。
「なぁルーカスよ。そう言えば家族とはもう、顔を会わせたのかの?」
「い、いや……。まだなんだ……」
ルーカスは嘘がつけぬ男じゃ、この様子を見たら分かる。
彼の愛すべき家族は、何らかの手段で人質に取られていたのじゃろう。
特別な力を持ち、国の驚異になりえるであろう、わっちを殺すため……。
「そうか、早いこと顔を合わせる事が出来るといいの……」
わっちはその言葉を残し、手に握るワイングラスの中身を、一思いに飲み干した──。
「あっ……」
わっちの愛する、目の前の男の口からは震えた声が飛び出す。
それと同時に、喉が焼け、体には激痛が走った。
「ネココ!!」
その場に崩れたわっちは、ルーカスに抱き抱えられる。
わっちの最後は、痛いほど力強く抱く、小刻みに震えていた愛するものの胸のなかじゃった──。
◇
「──つまらぬことを、思い出してしまったわ……。まぁ、目覚め方も悪かったしの。思い出さない方が無理と言う話じゃが」
心残りがあるとしたら、使命をほったらかした事。
それとなにより、ルーカスの奴に"気にするな"っと言ってやれなかった事かの。
ぐぐーっと延びをしていると突然、背もたれ変りにしておったヒポが顔を舐めてきた。
その後、こちらをまじまじと見つめ、丸い瞳にわっちを写し出す。
「ヒポ起きておったか、もしかしてわっちを心配しておるのかの?」
わっちは驚いた。
こやつの父親を殺したのはわっちだ。
にも関わらず、襲う所か慰めてきおったのだ。
「なんじゃおぬし、中々にうい奴じゃの? じゃが、わっちの心配など十年早いわ──ほれ、ほれ!」
ヒポの首や腹を撫で回すと、くすぐったいのか気持ち良いのか目を細め身をよじる。
少しの間わっち達は戯れた。
「ありがとう、ヒポ。本当なら恨むべき相手じゃろうに……。おぬし、中々に気の良い奴じゃな?」
こやつのマナは、普通の魔物とは違い心地が良い。
魔物の血が薄まってるせいか、気性も穏やかじゃ。
こやつをわっちの元に置くと言う選択、間違いではなかったの。
ヒポは急に起き上がると、体を預けておったわっちは転がった。
見上げると、何かを言いたそうにこちらを見ておる。
「何? 元気の無いわっちを仕留めても、嬉しくないじゃと?」
本気なのか冗談なのかまでは分からぬが。
わっちにはこやつが、無理してツンツンしておるように映って見えた。
「くっく、まったくぬかしおる」
それが無性に愛らしく、わっちは口を抑え笑い声を抑えた。
こんな時間も悪くはない。しかしずっとこうしている訳にも行かぬな。
「んー。さて、今からどうしたものかの?」
わっちは現状を整理することにした。
食料はしばらくは持ちそうじゃが、金も住む家もない、まずはそれの確保が重要じゃな。
しかし、代々魔女の間で引き継がれる役目がある、あまり悠長にはしてられぬか。
「悩むまでもないかの、わっちに残されたのは役目のみ……。それを成す為にも、五つの剣の回収はせねば」
先程まで見ていた夢。ルーカスを含めた、わっちの右腕達に与えた魔術より強力な魔法の力。
分け与えた力を回収出来ずにわっちは命を落としたそれゆえ、生活基盤を築きながら探し出す必要がある。
役目をこなすには剣が必要不可欠。
それにあれは、本来人の身には余る代物じゃからな。
わっちの死後、あやつらにどのような悪影響を及ぼしておったか……。これは、調べねばならぬな。
「むむむ、しかしどうしたら良いかの。世界のこの変わりよう、経過した時間は四十や、五十年ではなさそうじゃ。それに剣は五本もある、探しだすには難儀しそうじゃが」
わっちが生きてた頃は、戦争で大地は焼け焦げていた。
木々がここまで緑豊かに育つには、相応の時間がかかる。長い月日が立ったのは間違いないじゃろう。
手っ取り早く情報を集めるのであれば、やはり……。
わっちは深い溜め息をついた。
「気が進まぬが、やはり王都に行くかの……。あそこなら当時の剣達の行く末、分かるやもしれん」
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