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絡み合う陰謀
39.雫を汲む国安ケイス
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名誉王族。
アインドルゼという王国が吸収した小国達の王族、またはアインドルゼに忠誠を誓った者達の総称。
真の王族、アインドルゼ王族に比べれば権力は劣る物の、他の者達からすると圧倒的な権力を握っている存在だ。
フォーズとルビヤの居る屋敷の主であるイドーもその一人。
ルビヤは一人の王族として名誉王族の不正を正すと息巻いていたはずだった。
自らの目論みが突然現れた国安のケイスによって破壊されるまでは。
「なるほど、貴様が殿下の言う・・・」
眼鏡を上げる男。
俺は反射的に剣を取り出し対峙していた。ルビヤを背に守るように。
「話しに聞いていた国安ってのはお前か」
「噂通り、大罪を犯したような匂いが鼻に付く。痛い目に会いたくなければそこを退け」
一歩、眼鏡がこちらへ近付いた刹那だった。
俺は咄嗟の事で顔を逸らした、何かが掠ったのだ。
眼鏡の男は、物凄い早さで抜刀をし、何かを俺に飛ばしていたのだ。
「ルビヤ!!」
「うんっ」
ルビヤに差し出した手にセルマギアが渡される。
贈呈具へ装填し、刃を形成する。
「贈呈具・・・」
俺が贈呈具を構えた途端に眼鏡は構え直した。容姿通り慎重だという事か。
「ケイスさん。これはどうゆう事ですか」
「どうもこうも無い。ようやくそこの元凶を潰せる機会が来た、だから我々国安はここへ訪れたそれだけだ」
ケイス、それがこの男の名前か。
完全に馬が合わない存在なのがよくわかる。なんか化粧とか無駄に気を使ってそうな立ち振る舞いが俺からすると鼻に付くっての。
「その男と、殿下が持っているその帳簿。こちらに渡して頂きたい、こちらとしても争い事は出来る限り避けたい」
「先制しておいて何都合の良い事言ってるんだてめぇ」
「罪人は黙れ。私は殿下と話している」
「ならその剣・・・贈呈具をしまったらどうだ」
「・・・・・・」
当然のようにケイスの警戒心が解かれる事はなかった。
むしろ俺の言葉、今構えている武器が贈呈具であると言って黙りこんだところをみると図星なのだろう。
パッと見は普通の剣に見えなくも無い。
だが、あんな攻撃を先に見せてしまったら誰でもまず思い付くだろう。
「再び進言する。そこを退き、男と帳簿を渡せ」
「・・・お断りします」
「では・・・」そう目を瞑った瞬間、衝撃波が周囲を吹き飛ばした。
俺とケイスの武器がぶつかった。
「意地でも渡さないぞ!」
「うん!! こっちはなんとかする!!」
「何をしているお前等、追え!! 絶対に逃がすな。こいつの相手は私がする!」
状況は一気に一変した。
お互いの剣撃が交わり、周囲の物が次々と瓦礫へと姿を変えていった。
そして、ルビヤはいち早くイドーの手を引き屋敷の奥へと消えて行き、ゾロゾロとケイスの後ろを付いてきた国安の連中はルビヤを追うのに躍起になっていた。
「横取りなんて、ふざけた事をするんだ国安っていう連中は」
「やはり思った通りか。貴様、アインドルゼの人間では無いな」
ケイスの剣が何度も俺の着ているローブを貫き穴だらけになっていく。エルターにまた変な目で見られる。
戦闘スタイルは至ってシンプル。攻撃の手を緩める事無く自前の高速戦闘で敵を翻弄し徐々に敵である俺を削っていく。
「随分と詳しいみたいだな俺の事、なら俺が何をしてこの国へ来ているのか当ててみろよ」
「それは、貴様を倒してからじっくりと聞く事にするさ」
更に剣撃の速度を上げていく。
正直贈呈具の力が無くちゃ反応も出来なければ捌くことすらままならなかったであろう。
けど、それは当の昔の話。
シアマ村で敗北してからの俺は常に鍛練に身を投じた。まだまだ全盛期に近付けたとは言えないが。
十分戦える。
「っ! 小癪なマネを」
攻撃するフェイントをかまし、ケイスの攻撃を鈍らせる。
高速戦闘でごり押ししようなんてあまりにも甘い。その強さは当然その速さにある。どれだけの屈強な相手であろうと、どれだけの人数が相手であろうとそれを凌駕し圧倒的な力を見せる事が大事。
だが俺が今やったことはあまりにも単純な事だった。
「どうした、早さが売りなんだろう。腕、止まってるぞ」
こうゆう輩達は失速すると弱くなる。
高速に高速を重ねる。つまりは自分のリズムという物に乗せ途端にその実力は何倍にも膨れ上がる。目の前のケイスも例外では無いだろう、恐らく最高速に乗られた場合はフェイントでどうこう出来る領域を超える。
だから、さっさと失速させるに限る。
そして。
「とりあえず、一発。くらっときな」
俺はセルマギアを一度抜いて、向きを変えて再び装填する。
するとセルマギアから一気に力が贈呈具へと流れ込む。
刃が粗ぶる稲妻の如くバチバチと音を立てながら光り輝く。一種の必殺技のような物だ。
結晶石による一時的な高出力モード、そんな説明をルビヤから聞いた。
「これが・・・結晶石の力か」
「避けるなよ、お前が侮った王子様の力をその身に受けろ」
俺の言葉に釣られたかどうかはわからないが、ケイスは剣を構え直す。
本当に受けて立つ様子に俺は少し驚いた。
「私は、彼を侮ったつもりは無いがな」
「ふん、そうかい」
お互いが一斉に踏み込んだ。再び激突し衝撃が響くのはあっという間だった。
「ぐぅ!! ここまで強いか!」
常に冷静を装っているケイスの表情が力んでいた。侮っていないなんて言っていたがきっとそれは本当の事だろう。
強いて言うなれば、俺という目の前の敵を侮っていたに違いない。
だがルビヤの力。セルマギアの力で一瞬で方が付くと思っていたが、予想以上に踏ん張っていた。
「仕方・・・ない!!」
「っ!?」
俺は何かを察してケイスから一度距離を取った。俺のその行動は正解だった
音が静かに聞え出した。これは波の音?
そして徐々にケイスを中心に"水"が地面から姿を見せ出した。
「それがお前の力、贈呈具か」
「まさか、罪人如きに力を使うはめになるとはな」
現れた水脈は渦を捲くように次第に大きくなっていく。
流石の俺も、贈呈具を構え直す。水を操る能力、それだけなら単純でいいのだが。
どうも嫌な気配を感じた。
「汲めよ雫 タイダル」
ケイスが握る剣に祈りを込めた。
タイダル。名前か何かか? だとすると恐らく贈呈具の名前。
身を引き締める。
今度は奴の番だという事だ。
そう、力んでいた時。ケイスが踏み込もうとした瞬間の出来事だった。
「はーーい。そこまででーーす」
俺とケイスの間に一人の女が姿を見せたのだった。
アインドルゼという王国が吸収した小国達の王族、またはアインドルゼに忠誠を誓った者達の総称。
真の王族、アインドルゼ王族に比べれば権力は劣る物の、他の者達からすると圧倒的な権力を握っている存在だ。
フォーズとルビヤの居る屋敷の主であるイドーもその一人。
ルビヤは一人の王族として名誉王族の不正を正すと息巻いていたはずだった。
自らの目論みが突然現れた国安のケイスによって破壊されるまでは。
「なるほど、貴様が殿下の言う・・・」
眼鏡を上げる男。
俺は反射的に剣を取り出し対峙していた。ルビヤを背に守るように。
「話しに聞いていた国安ってのはお前か」
「噂通り、大罪を犯したような匂いが鼻に付く。痛い目に会いたくなければそこを退け」
一歩、眼鏡がこちらへ近付いた刹那だった。
俺は咄嗟の事で顔を逸らした、何かが掠ったのだ。
眼鏡の男は、物凄い早さで抜刀をし、何かを俺に飛ばしていたのだ。
「ルビヤ!!」
「うんっ」
ルビヤに差し出した手にセルマギアが渡される。
贈呈具へ装填し、刃を形成する。
「贈呈具・・・」
俺が贈呈具を構えた途端に眼鏡は構え直した。容姿通り慎重だという事か。
「ケイスさん。これはどうゆう事ですか」
「どうもこうも無い。ようやくそこの元凶を潰せる機会が来た、だから我々国安はここへ訪れたそれだけだ」
ケイス、それがこの男の名前か。
完全に馬が合わない存在なのがよくわかる。なんか化粧とか無駄に気を使ってそうな立ち振る舞いが俺からすると鼻に付くっての。
「その男と、殿下が持っているその帳簿。こちらに渡して頂きたい、こちらとしても争い事は出来る限り避けたい」
「先制しておいて何都合の良い事言ってるんだてめぇ」
「罪人は黙れ。私は殿下と話している」
「ならその剣・・・贈呈具をしまったらどうだ」
「・・・・・・」
当然のようにケイスの警戒心が解かれる事はなかった。
むしろ俺の言葉、今構えている武器が贈呈具であると言って黙りこんだところをみると図星なのだろう。
パッと見は普通の剣に見えなくも無い。
だが、あんな攻撃を先に見せてしまったら誰でもまず思い付くだろう。
「再び進言する。そこを退き、男と帳簿を渡せ」
「・・・お断りします」
「では・・・」そう目を瞑った瞬間、衝撃波が周囲を吹き飛ばした。
俺とケイスの武器がぶつかった。
「意地でも渡さないぞ!」
「うん!! こっちはなんとかする!!」
「何をしているお前等、追え!! 絶対に逃がすな。こいつの相手は私がする!」
状況は一気に一変した。
お互いの剣撃が交わり、周囲の物が次々と瓦礫へと姿を変えていった。
そして、ルビヤはいち早くイドーの手を引き屋敷の奥へと消えて行き、ゾロゾロとケイスの後ろを付いてきた国安の連中はルビヤを追うのに躍起になっていた。
「横取りなんて、ふざけた事をするんだ国安っていう連中は」
「やはり思った通りか。貴様、アインドルゼの人間では無いな」
ケイスの剣が何度も俺の着ているローブを貫き穴だらけになっていく。エルターにまた変な目で見られる。
戦闘スタイルは至ってシンプル。攻撃の手を緩める事無く自前の高速戦闘で敵を翻弄し徐々に敵である俺を削っていく。
「随分と詳しいみたいだな俺の事、なら俺が何をしてこの国へ来ているのか当ててみろよ」
「それは、貴様を倒してからじっくりと聞く事にするさ」
更に剣撃の速度を上げていく。
正直贈呈具の力が無くちゃ反応も出来なければ捌くことすらままならなかったであろう。
けど、それは当の昔の話。
シアマ村で敗北してからの俺は常に鍛練に身を投じた。まだまだ全盛期に近付けたとは言えないが。
十分戦える。
「っ! 小癪なマネを」
攻撃するフェイントをかまし、ケイスの攻撃を鈍らせる。
高速戦闘でごり押ししようなんてあまりにも甘い。その強さは当然その速さにある。どれだけの屈強な相手であろうと、どれだけの人数が相手であろうとそれを凌駕し圧倒的な力を見せる事が大事。
だが俺が今やったことはあまりにも単純な事だった。
「どうした、早さが売りなんだろう。腕、止まってるぞ」
こうゆう輩達は失速すると弱くなる。
高速に高速を重ねる。つまりは自分のリズムという物に乗せ途端にその実力は何倍にも膨れ上がる。目の前のケイスも例外では無いだろう、恐らく最高速に乗られた場合はフェイントでどうこう出来る領域を超える。
だから、さっさと失速させるに限る。
そして。
「とりあえず、一発。くらっときな」
俺はセルマギアを一度抜いて、向きを変えて再び装填する。
するとセルマギアから一気に力が贈呈具へと流れ込む。
刃が粗ぶる稲妻の如くバチバチと音を立てながら光り輝く。一種の必殺技のような物だ。
結晶石による一時的な高出力モード、そんな説明をルビヤから聞いた。
「これが・・・結晶石の力か」
「避けるなよ、お前が侮った王子様の力をその身に受けろ」
俺の言葉に釣られたかどうかはわからないが、ケイスは剣を構え直す。
本当に受けて立つ様子に俺は少し驚いた。
「私は、彼を侮ったつもりは無いがな」
「ふん、そうかい」
お互いが一斉に踏み込んだ。再び激突し衝撃が響くのはあっという間だった。
「ぐぅ!! ここまで強いか!」
常に冷静を装っているケイスの表情が力んでいた。侮っていないなんて言っていたがきっとそれは本当の事だろう。
強いて言うなれば、俺という目の前の敵を侮っていたに違いない。
だがルビヤの力。セルマギアの力で一瞬で方が付くと思っていたが、予想以上に踏ん張っていた。
「仕方・・・ない!!」
「っ!?」
俺は何かを察してケイスから一度距離を取った。俺のその行動は正解だった
音が静かに聞え出した。これは波の音?
そして徐々にケイスを中心に"水"が地面から姿を見せ出した。
「それがお前の力、贈呈具か」
「まさか、罪人如きに力を使うはめになるとはな」
現れた水脈は渦を捲くように次第に大きくなっていく。
流石の俺も、贈呈具を構え直す。水を操る能力、それだけなら単純でいいのだが。
どうも嫌な気配を感じた。
「汲めよ雫 タイダル」
ケイスが握る剣に祈りを込めた。
タイダル。名前か何かか? だとすると恐らく贈呈具の名前。
身を引き締める。
今度は奴の番だという事だ。
そう、力んでいた時。ケイスが踏み込もうとした瞬間の出来事だった。
「はーーい。そこまででーーす」
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