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絡み合う陰謀
38.立ち上がるは王子ルビヤ
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「なんだこいつ!!? ぼあぁああああ!!!」
「頭ぁあああ!!!」
俺とルビヤは早速行動に移していた。
城下町に降り立ち、次々と奴隷商の元締めに繋がる悪徳商業のアジトを襲撃していた。
正直ルビヤの事だから、ある程度調べ上げている物だと思っていたが浅はかだった。
一つ一つ潰しては、手掛かりを見つけ出そうという強引な手口を強行したのだった。
俺の役目は言わなくてもわかる通り、襲いかかる輩を千切っては投げて、千切っては投げの繰り返し。一応最小限に抑えるように言われてるから妥当。
「ここは、奴隷を売る場所では無くて、人間を買っている業者・・・でいいんですね」
「な、何を言ってんだてめぇ!!」
ここは数件目のアジト、悪徳業者達は事務所なんて呼んでいたようだが、最初に襲撃した時に比べてルビヤは冷酷の如く勝手に事務所の書類を読み漁りながら拝借していった。最初はオドオドしてたのがたった数件でここまで堂々と出来るものなのか。
「すみません。僕達あまり時間が無いので、質問に答えて頂けれると助かるのですが」
「こんなふざけた事する野郎共に話す事なんかあるわ―――」
「よーーし、仕事の時間だ」
俺は腰に収めていた剣を抜き取る。
流石の悪徳業者というのかただの剣如きでは、脅すのは難しい。
ならば、俺は尻持ちを付いている男の所持品を確認する。
すると・・・。
「へぇ~~~可愛い娘さんだね~」
投影魔術で紙に色付けされた写真が一枚出てきた。
探し物はこれだ。
「ルビヤ~、確か亡命手続きって出来るよな?」
「えっ、出来ます・・・けど」
「よ~しなら、そうだぁ。確かアインドルゼから南東側にある国、あそこって確か奴隷推奨国だったよな」
「てめっ・・何考えてやがる」
「いや、何も・・・ただ見た感じ容姿も端麗でこの笑顔から見てもきっと悪くない性格しているだろうなぁってさ」
写真の裏を見ると、そこには恐らくその娘さんの名前が書かれていた。
可愛らしい字、ルビヤが見ている書類関係の殴り書きとは正反対の字に笑みが零れてしまう。
「教えてくれよ専門家、娘さん・・・いくらで買われるかな?」
そこからの流れは推して知るべし。
何かルビヤは難しい顔をしていたが、変な事は言うまいと黙っておいた。
「フォーズさんには敵いません」
「精進するなよ」
こんな事は知らない事に越したことはないだろう。
人を脅すという事はあまり喜ばれるような行いでは無い。そう緊急処置のような物である。
ルビヤが言っていたように、俺達には時間があまり無いのだから。正確な時間まではわからない。
わからないからこそ俺達は急いで解明していかなくてはいけないのだ。
「んじゃあ次は何処だ? 北東エリアか? それともそのまま北の方に」
「いえ、もう大丈夫です。欲しい物は手に入ったので」
人気の無い裏路地で歩きながら話しているとルビヤが満足そうな顔で頷いていた。
争い事以外は全てルビヤに投げっぱなしだったから何一つ理解していない自分に俺は驚いていた。
役割分担って、こんなにも気楽で効率がいいんだな。
「僕が見たかったのは、これです」
「帳簿・・・?」
渡された帳簿を手に取り中を開くと目が痛くなった。
字が汚いということもあるがあまりにもびっしり書かてた内容を見ようとしても脳内が勝手にそれを拒絶する程の物だった。
わかる事は、奴隷をいくらで買いいくら儲けたのような事くらいだった。
「見たかったのはこのお金のやり取りです。よく見ると各事務所の売り上げに加えて"献上金"なる物もしっかりと記載されてるんです」
本当だ。
ルビヤに言われて初めて気が付いた。
例えば、一人の奴隷を売った時に払われた金額と売上額が違う。これがルビヤの言う献上金という奴か。
奴隷を売る権利の為に奴隷を売った金額の少しを献上するようなシステムという事か。
「つまりは、それが元締めとやらへと流れていると」
「そうですね。正直目星はもう付いてるんです、今日はその証拠を取りに来たってことです」
なるほどねぇー・・・。
あれ目星が付いてる????
そんな事初めて聞いたぞ。
だってそれなら俺があの違法地下空間とやらに行く必要なんて無かったんじゃないのか?
「どうしたんですか? 行きますよ~」
「・・・あ、うん」
あれーっと不思議な感覚に襲われながらも俺は、今日はなんだかいつもと違うルビヤ。
そんなルビヤの後を追ったのだった・・・。
そしてその不思議な感覚はすぐに解消された。
何故俺はあんな思いをする必要があったのか、という疑問に答えが出た。
「脱獄!!? 何故ルビヤと一緒にいる!!」
一人の男が俺の姿を見てたじろいでいた。
あぁ~なるほどね。つまりは俺という存在を俺が知らぬ間に認知させるのが目的だったわけか。
俺からすると目の前にいる男が脱獄なんて名前で呼んでいる時点で真っ黒。あの違法地下に居たという事になる。
そして同時に、ルビヤと現れることでその力を証明したという事か。
「奴隷商の元締め。あなたですよね名誉王族であり商業組合顧問のイドーさん」
ルビヤはたじろぐイドーという男に詰め寄った。
そして一つ一つ、自らが集めた証拠を提示していく。
一番最初に告げた事はイドーの金遣いだった。
誰の目から見ても明らかに金遣いの荒いイドーの支払経歴は当然王族が管理していた。
だが、そこに記載されている物はほぼ偽造である事をルビヤが提示した。
「か、勝手に触るな!!!」
「ここに、本当の支払い帳簿があるのはみんなにバレてますよ」
本で敷き詰められていた戸棚。全ての本を取り払い出てきた帳簿。
それを開き、ルビヤは奴隷商達から奪い取ってきた帳簿とイドーの隠していた帳簿を見比べそれを本人へ見せる。
「金遣いが荒い癖に、随分と几帳面だなあんた」
「黙れ!! 奴隷の分際で!」
俺の煽りももはや効かない程に動揺していた。
随分と気性が荒くなっているのが良くわかる。
それでもルビヤは名誉王族のイドーに怯む事無く、整然とした態度で立っている。
「何か、説明する必要はありますか?」
「・・・だ、だからなんだ!! お前のような落ちぶれ"王子"如きが、この俺を裁くことなど出来るわけないだろうが!!」
「・・・へ?」
あれ・・・???
今イドーとかいう男が口にした言葉に俺が動揺しそうになった。
今なんつった???
「こんな事をしてなんだ! 日頃の憂さ晴らしのつもりか!!?」
「そうですね。その気持ちは一切無いと否定はしませんが、今はただ王族としての使命を全うしたいという気持ちが勝ります」
一歩前へ、ルビヤはイドーへと詰め寄る。
俺もまた動揺した気持ちを抑えながらルビヤの背後に付く。
「イドー名誉王族、あなたを断罪するのは僕ではありません。裁くのはあなたを商業組合の方々です、あなたの言う通り落ちぶれ王子と呼ばれる僕が出来るのは、あなたの違法取引を明るみにする事だけですから」
落ちぶれ王子。
もはや聞こえなかったと言い訳は出来なくなった。ルビヤ本人が自らが王子であると話している以上今ここで変な言及は不要だと思った。
そうこうしている内に、イドーの屋敷に接近する気配を感じた。
エルターが向かった商業組合の人々だろう。正確に言えば仲介人であり、商業組合を公平な立場で見る者達のような存在だ。
はっきりとルビヤ達からその存在を聞いている訳では無いが、少なくともイドーという名誉王族の男は、もう終わりだ。
「お疲れ様です。話しは聞いていると思いますが――」
イドーからきびつを返すルビヤは凍った表情へと一変した。
まるで、自分が思い描いていた光景とは180度違う物が映っている事に脳が追い付いていないかのように。
「御苦労様です。ルビヤ殿下」
「なんで・・・なんで国安のあなたが!!」
現れたのは、眼鏡を掛けた男を先頭に置いた者達だった。
「頭ぁあああ!!!」
俺とルビヤは早速行動に移していた。
城下町に降り立ち、次々と奴隷商の元締めに繋がる悪徳商業のアジトを襲撃していた。
正直ルビヤの事だから、ある程度調べ上げている物だと思っていたが浅はかだった。
一つ一つ潰しては、手掛かりを見つけ出そうという強引な手口を強行したのだった。
俺の役目は言わなくてもわかる通り、襲いかかる輩を千切っては投げて、千切っては投げの繰り返し。一応最小限に抑えるように言われてるから妥当。
「ここは、奴隷を売る場所では無くて、人間を買っている業者・・・でいいんですね」
「な、何を言ってんだてめぇ!!」
ここは数件目のアジト、悪徳業者達は事務所なんて呼んでいたようだが、最初に襲撃した時に比べてルビヤは冷酷の如く勝手に事務所の書類を読み漁りながら拝借していった。最初はオドオドしてたのがたった数件でここまで堂々と出来るものなのか。
「すみません。僕達あまり時間が無いので、質問に答えて頂けれると助かるのですが」
「こんなふざけた事する野郎共に話す事なんかあるわ―――」
「よーーし、仕事の時間だ」
俺は腰に収めていた剣を抜き取る。
流石の悪徳業者というのかただの剣如きでは、脅すのは難しい。
ならば、俺は尻持ちを付いている男の所持品を確認する。
すると・・・。
「へぇ~~~可愛い娘さんだね~」
投影魔術で紙に色付けされた写真が一枚出てきた。
探し物はこれだ。
「ルビヤ~、確か亡命手続きって出来るよな?」
「えっ、出来ます・・・けど」
「よ~しなら、そうだぁ。確かアインドルゼから南東側にある国、あそこって確か奴隷推奨国だったよな」
「てめっ・・何考えてやがる」
「いや、何も・・・ただ見た感じ容姿も端麗でこの笑顔から見てもきっと悪くない性格しているだろうなぁってさ」
写真の裏を見ると、そこには恐らくその娘さんの名前が書かれていた。
可愛らしい字、ルビヤが見ている書類関係の殴り書きとは正反対の字に笑みが零れてしまう。
「教えてくれよ専門家、娘さん・・・いくらで買われるかな?」
そこからの流れは推して知るべし。
何かルビヤは難しい顔をしていたが、変な事は言うまいと黙っておいた。
「フォーズさんには敵いません」
「精進するなよ」
こんな事は知らない事に越したことはないだろう。
人を脅すという事はあまり喜ばれるような行いでは無い。そう緊急処置のような物である。
ルビヤが言っていたように、俺達には時間があまり無いのだから。正確な時間まではわからない。
わからないからこそ俺達は急いで解明していかなくてはいけないのだ。
「んじゃあ次は何処だ? 北東エリアか? それともそのまま北の方に」
「いえ、もう大丈夫です。欲しい物は手に入ったので」
人気の無い裏路地で歩きながら話しているとルビヤが満足そうな顔で頷いていた。
争い事以外は全てルビヤに投げっぱなしだったから何一つ理解していない自分に俺は驚いていた。
役割分担って、こんなにも気楽で効率がいいんだな。
「僕が見たかったのは、これです」
「帳簿・・・?」
渡された帳簿を手に取り中を開くと目が痛くなった。
字が汚いということもあるがあまりにもびっしり書かてた内容を見ようとしても脳内が勝手にそれを拒絶する程の物だった。
わかる事は、奴隷をいくらで買いいくら儲けたのような事くらいだった。
「見たかったのはこのお金のやり取りです。よく見ると各事務所の売り上げに加えて"献上金"なる物もしっかりと記載されてるんです」
本当だ。
ルビヤに言われて初めて気が付いた。
例えば、一人の奴隷を売った時に払われた金額と売上額が違う。これがルビヤの言う献上金という奴か。
奴隷を売る権利の為に奴隷を売った金額の少しを献上するようなシステムという事か。
「つまりは、それが元締めとやらへと流れていると」
「そうですね。正直目星はもう付いてるんです、今日はその証拠を取りに来たってことです」
なるほどねぇー・・・。
あれ目星が付いてる????
そんな事初めて聞いたぞ。
だってそれなら俺があの違法地下空間とやらに行く必要なんて無かったんじゃないのか?
「どうしたんですか? 行きますよ~」
「・・・あ、うん」
あれーっと不思議な感覚に襲われながらも俺は、今日はなんだかいつもと違うルビヤ。
そんなルビヤの後を追ったのだった・・・。
そしてその不思議な感覚はすぐに解消された。
何故俺はあんな思いをする必要があったのか、という疑問に答えが出た。
「脱獄!!? 何故ルビヤと一緒にいる!!」
一人の男が俺の姿を見てたじろいでいた。
あぁ~なるほどね。つまりは俺という存在を俺が知らぬ間に認知させるのが目的だったわけか。
俺からすると目の前にいる男が脱獄なんて名前で呼んでいる時点で真っ黒。あの違法地下に居たという事になる。
そして同時に、ルビヤと現れることでその力を証明したという事か。
「奴隷商の元締め。あなたですよね名誉王族であり商業組合顧問のイドーさん」
ルビヤはたじろぐイドーという男に詰め寄った。
そして一つ一つ、自らが集めた証拠を提示していく。
一番最初に告げた事はイドーの金遣いだった。
誰の目から見ても明らかに金遣いの荒いイドーの支払経歴は当然王族が管理していた。
だが、そこに記載されている物はほぼ偽造である事をルビヤが提示した。
「か、勝手に触るな!!!」
「ここに、本当の支払い帳簿があるのはみんなにバレてますよ」
本で敷き詰められていた戸棚。全ての本を取り払い出てきた帳簿。
それを開き、ルビヤは奴隷商達から奪い取ってきた帳簿とイドーの隠していた帳簿を見比べそれを本人へ見せる。
「金遣いが荒い癖に、随分と几帳面だなあんた」
「黙れ!! 奴隷の分際で!」
俺の煽りももはや効かない程に動揺していた。
随分と気性が荒くなっているのが良くわかる。
それでもルビヤは名誉王族のイドーに怯む事無く、整然とした態度で立っている。
「何か、説明する必要はありますか?」
「・・・だ、だからなんだ!! お前のような落ちぶれ"王子"如きが、この俺を裁くことなど出来るわけないだろうが!!」
「・・・へ?」
あれ・・・???
今イドーとかいう男が口にした言葉に俺が動揺しそうになった。
今なんつった???
「こんな事をしてなんだ! 日頃の憂さ晴らしのつもりか!!?」
「そうですね。その気持ちは一切無いと否定はしませんが、今はただ王族としての使命を全うしたいという気持ちが勝ります」
一歩前へ、ルビヤはイドーへと詰め寄る。
俺もまた動揺した気持ちを抑えながらルビヤの背後に付く。
「イドー名誉王族、あなたを断罪するのは僕ではありません。裁くのはあなたを商業組合の方々です、あなたの言う通り落ちぶれ王子と呼ばれる僕が出来るのは、あなたの違法取引を明るみにする事だけですから」
落ちぶれ王子。
もはや聞こえなかったと言い訳は出来なくなった。ルビヤ本人が自らが王子であると話している以上今ここで変な言及は不要だと思った。
そうこうしている内に、イドーの屋敷に接近する気配を感じた。
エルターが向かった商業組合の人々だろう。正確に言えば仲介人であり、商業組合を公平な立場で見る者達のような存在だ。
はっきりとルビヤ達からその存在を聞いている訳では無いが、少なくともイドーという名誉王族の男は、もう終わりだ。
「お疲れ様です。話しは聞いていると思いますが――」
イドーからきびつを返すルビヤは凍った表情へと一変した。
まるで、自分が思い描いていた光景とは180度違う物が映っている事に脳が追い付いていないかのように。
「御苦労様です。ルビヤ殿下」
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