転生者の物語

omot

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最終章

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お前の仲間は洗脳なんかじゃなく、記憶を書き換えているから洗脳解除のスキルを使っても無駄だ。
どうするつもりだ。
時間操作バッグタイム
俺の操り人形たちはその場に倒れ、そのまま動かなくなった。
「小癪な...」
つまり、脳の時間を巻き戻して記憶を書き換える前に戻したのか。
チート過ぎるだろ。
「少しお話をしようか。」
「なんだと。」
「君の目的は僕の力?」
「違う。僕はずっとお前が憎かった。」
「え?」
「ずっと、ずっとお前を探してきた。お前を探している時に、色んな転生者に会ったよ。そして、お前を見つけた。まさか勇者だったなんて、思いもしなかったよ。しかも、前世の記憶がなぜか無くて、僕のことなんて全然覚えてなくてビックリしたよ。」
「たしか、僕が魔王を倒しに行く前に立ち寄った村で、声をかけてくれたよね。あの時はわからなかったけど、今ならわかるよ。」
「ああ、そうだ。」
確かあの時は記憶に鍵のようなものがかかっていた。
「まさか、思い出したのか?」
「うん。全部思い出したよ。」
「そうか。なら、話は早い。俺はお前を殺す!」
「待って!」
勇者は叫んだ。
「なんだ?降参か?」
「君のお母さんを見たよ。」
「は?」
母さん?
「デパートで男の人と一緒に楽しそうに買い物してた。」
「...え?」
父さんはもう死んでいるんだ。
じゃあその男の人は誰だ。
「もう、過去のことは忘れようよ。あの世界は、僕たちがいなくたって何も変わらないんだ。」
「そんなわけない。」
母さんは父さんがいなきゃダメだったんだ。
「僕もあの事故で、大切な人を亡くした。君もだろう。だからこそ、僕たちはいがみ合ってちゃだめなんだよ。前を向いて進まなきゃ。」
「違う、違う!全部お前らのせいだ。お前らさえいなければ。」
僕の家族がバラバラになることも無かった。
なんでだよ、母さん。
「記憶操作!」
ダイチが叫んだ。
「やめろ!」
僕は抵抗しようとして、自分に記憶操作のスキルを使った。
そして、僕が持っている全ての記憶のバックアップを取った。
前世の記憶も含んでいたため、相当な量の魔力を消費し僕は倒れた。
そして、そのまま意識を失った。

僕は夢を見ていた。
前世で幸せに暮らしていた頃の夢。
「父さん、母さん。」
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