異世界から転生

持ち物

とりあえず、今自分がどういう状況なのか考えよう。
「ここは、」
周りには4本の道がある。
その4本の道の交差点に僕はいる。
ふと、標識の近くにあるものを見つけた。
「あれは。鏡？」
そこには、7歳か8歳ぐらいの小さな子供が映っていた。
「これは、僕か？」
着ているのは、ライオンの絵柄のシャツとジーパンだった。
「なんだこの服。まあ、いいか。」
これがこの世界の文化なんだろう。
僕はそう思うと、持ち物の確認に移った。
そこでやっと、自分がリュックを背負っていることに気がついた。
そのリュックは子供用の小さなものだった。
その中には、転生前に使っていた短剣や時計などが入っていた。
しかし、僕の愛用の長剣や魔導書は入ってなかった。
「残念。でも、この世界で使うことはないだろう。」
とりあえず、この世界のことについて知ろう。
僕はそう思うと、人の声が聞こえてくる道を選び前に進んだ。