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第一章
はじまり
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「マイク、そっちに行ってはいけないわ!」
少女ジェーンの叫びなどまるで聞こえないかのように少年は進む。
「おい、マイク、気はたしかか!?この先にはあれがあるんだぞ!?」
親友ボブが青ざめた顔で叫ぶ。
しかし、少年に気づいた様子はない。
一体この先に何があるというのか!?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「おお、これは…!?」
大賢者モフワヌス破魔老は水晶に映った未来世界に驚愕する。
「なんだ、じじい。まるで世界の終わりでも見たような顔をしやがって」
そう言うのは赤髪の青年、空炎強だ。
「そうじゃ、世界はもうすぐ終わる!」
「なんだと!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「…」
少年マイクは失うモノなどない。
ついさっき己の命より大事な者の命を己が奪ってしまったのだ。
その者が生まれてきてからずっと毒を与え続けていた。
いや、産まれる前から毒を与え続けていたのだ。
魔王の器として目をつけられた勇者パイヤンと僧侶ケイトの息子マイクの魂は魔界と繋がっており、絶えず魔素が溢れていた。
双子の妹、メアリーは女神族の転生者であり、世界秩序の調停者としての力を有しており、本来は兄を浄化するか、それができない場合は時間遡行秘術で事象の特異点に封印するはずであったが、慈悲深い女神族であることが災いし、魔素を中和することを選んだ。
魔界から無尽蔵に溢れでる魔素はメアリーを蝕み、やがて五感、四肢の自由を奪い、命も奪ってしまった。
しかし、妹は恨み言も言うこともなく、息を引き取るまで、まるで兄がいれば十分という風に笑顔を湛えていた。
そして、マイクは天涯孤独となった。
父親である勇者パイヤンは魔王との戦いで命をおとし、母親ケイトはマイクたちを生んですぐに亡くなっているのだ。
魔素を撒き散らすマイクはただ存在するだけで世界に仇なす。
魔素濃度が増加するほど魔界と現世の繋がりが強くなり、魔物の発生頻度が増すのだ。
だから…
「…」
聖剣エクスカリバーンで自害しようと心に決めた。
自害からすらも妹の加護で行動の選択肢から消去されていたのだ。
と、そこへーー
「やめろーー!!」
突如現れる赤髪の男。
彼こそは超次元英雄、空炎強だ。
しかし、マイクの手は聖剣に伸びる。
その瞬間、世界はーーーー
少女ジェーンの叫びなどまるで聞こえないかのように少年は進む。
「おい、マイク、気はたしかか!?この先にはあれがあるんだぞ!?」
親友ボブが青ざめた顔で叫ぶ。
しかし、少年に気づいた様子はない。
一体この先に何があるというのか!?
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「おお、これは…!?」
大賢者モフワヌス破魔老は水晶に映った未来世界に驚愕する。
「なんだ、じじい。まるで世界の終わりでも見たような顔をしやがって」
そう言うのは赤髪の青年、空炎強だ。
「そうじゃ、世界はもうすぐ終わる!」
「なんだと!?」
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「…」
少年マイクは失うモノなどない。
ついさっき己の命より大事な者の命を己が奪ってしまったのだ。
その者が生まれてきてからずっと毒を与え続けていた。
いや、産まれる前から毒を与え続けていたのだ。
魔王の器として目をつけられた勇者パイヤンと僧侶ケイトの息子マイクの魂は魔界と繋がっており、絶えず魔素が溢れていた。
双子の妹、メアリーは女神族の転生者であり、世界秩序の調停者としての力を有しており、本来は兄を浄化するか、それができない場合は時間遡行秘術で事象の特異点に封印するはずであったが、慈悲深い女神族であることが災いし、魔素を中和することを選んだ。
魔界から無尽蔵に溢れでる魔素はメアリーを蝕み、やがて五感、四肢の自由を奪い、命も奪ってしまった。
しかし、妹は恨み言も言うこともなく、息を引き取るまで、まるで兄がいれば十分という風に笑顔を湛えていた。
そして、マイクは天涯孤独となった。
父親である勇者パイヤンは魔王との戦いで命をおとし、母親ケイトはマイクたちを生んですぐに亡くなっているのだ。
魔素を撒き散らすマイクはただ存在するだけで世界に仇なす。
魔素濃度が増加するほど魔界と現世の繋がりが強くなり、魔物の発生頻度が増すのだ。
だから…
「…」
聖剣エクスカリバーンで自害しようと心に決めた。
自害からすらも妹の加護で行動の選択肢から消去されていたのだ。
と、そこへーー
「やめろーー!!」
突如現れる赤髪の男。
彼こそは超次元英雄、空炎強だ。
しかし、マイクの手は聖剣に伸びる。
その瞬間、世界はーーーー
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