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ミシェランへ向けて
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ミシェラン行きが急遽決まり、私たちも準備を始めた。
向こうで過ごすのにお金が必要だったので、採集をいつもより多めにした。
ルルソン村で親しくなったクレアさんやグレンさんがミシェランのことを教えてくれた。二人とも5年ほどミシェランに住んでいたので、危険な場所についても教えてくれてとても参考になった。中でも絶対に安宿には泊まらないように念を押された。
都会に行けば行くほど孤児が多く、孤児でまともな生活をしている者は2割もいないらしい。
私は疑問に思い尋ねた。
「教会が身寄りのない子供を成人まで保護してくれるんじゃないの?」
クレアさんが呆れた顔をして答えてくれた。
「教会が保護している孤児は、親が生前きちんと国に税金を払っていた者だけよ。それに12歳までしか面倒を見ないから、12歳の誕生日には追い出されるわ。それもあってギルドは10歳から登録ができるようになっているの。10歳から仕事をこなし、置かれた状況を自分なりに理解して12歳になる頃には自立できるようにするのよ。でもね、教会で育てられた者は基本的な教育も受けられるし、相談できる大人が近くにいるからとても恵まれているの。そうじゃない者は成人までに飢え死にしたり、犯罪に手を染めたりする者がほとんどだと聞くわ」
クレアさんが言うには、私たちがルルソン村に来たのは運が良かったのだという。ルルソン村は優しい人が多くて面倒見がいいし、何より領主と村長の目が行き届いているから住みやすい村なのだと教えてくれた。
いよいよ当日となり、昼の1時にミシェラン行きの乗合馬車で私たちは出発することになった。
「向こうへ行ったら魔物飼育店には行きたいよな」
「そうよねマッド、私も行ってみたいわ」
「僕も興味があるから行きたいけど、街外れにあるみたいだよ」
「キャロルの裁縫の魔道具も買いに行こうな」
「えっ、マッド買ってもいいの?」
「値段を見てからになるけど、買えば仕事もできるだろう」
「マッドは本当にキャロルには甘いんだから、もっと必要な物があるだろう」
「でもあれがあればマッドの言う通り、お小遣い稼ぎもできるわよ」
「だったら僕は家具作りに必要な物を買うよ」
三人での何気ない会話はいつも本当に楽しい。
「じゃあ、ギルドに寄って最終確認をしたら馬車乗り場に行こうか」
マッドはそう言って歩き始めたので、私とリオもついていった。
ギルドに着くとカルロさんが私たちに話しかけてきた。
「いよいよ行くのか。何かあればミシェランの冒険者ギルド長のマーカスに相談するといい。俺も暫くしたらミシェランに用事があるから、向こうで会えたら食事でも一緒にしよう」
「ありがとうございます」
三人で声を揃えて礼を言うと、カルロさんが少し間をおいて話し始めた。
「どこかミシェランで行きたいところはあるか? もしあるのなら連れて行ってあげるよ」
「カルロさんは私たちの頭を覗けるんですか?」
「キャロル、そんな訳ないだろう」
リオがそう言い、マッドは声を出さずに笑っている。
「私は覗いていないよ。ただ初めて行くのであれば、行きたいところがあるんじゃないかと思ったんだ。それでどこに行きたいのかな?」
「街外れにある魔物飼育店です。行きたいけど結構遠いし、治安とかよく分からないから自分たちだけで行くのは無理そうだと話していたんだ」とリオが答えた。
「ああ、あそこは街からは馬車でも2時間はかかるから、三人だけで行くべきじゃないぞ。それに、ああいった店は子供だけでは入れてくれないからね」
そう言われて私たちは顔を見合わせた。
「早めに行きたいのであればブライトン侯爵家のタウンハウスがミシェランにもあるからね、執事のセバスに話しておくから、行きたければ彼を頼りなさい」
「いいえ、そこまでご迷惑をかけるわけにはいきませんから、今回は諦めます。お気持ちだけで充分です」
マッドの言葉に私もリオも頷いた。
いくらなんでも、そこまでカルロさんに甘えるわけにはいかない。
そして時間もないので、急いで馬車乗り場に向かった。
向こうで過ごすのにお金が必要だったので、採集をいつもより多めにした。
ルルソン村で親しくなったクレアさんやグレンさんがミシェランのことを教えてくれた。二人とも5年ほどミシェランに住んでいたので、危険な場所についても教えてくれてとても参考になった。中でも絶対に安宿には泊まらないように念を押された。
都会に行けば行くほど孤児が多く、孤児でまともな生活をしている者は2割もいないらしい。
私は疑問に思い尋ねた。
「教会が身寄りのない子供を成人まで保護してくれるんじゃないの?」
クレアさんが呆れた顔をして答えてくれた。
「教会が保護している孤児は、親が生前きちんと国に税金を払っていた者だけよ。それに12歳までしか面倒を見ないから、12歳の誕生日には追い出されるわ。それもあってギルドは10歳から登録ができるようになっているの。10歳から仕事をこなし、置かれた状況を自分なりに理解して12歳になる頃には自立できるようにするのよ。でもね、教会で育てられた者は基本的な教育も受けられるし、相談できる大人が近くにいるからとても恵まれているの。そうじゃない者は成人までに飢え死にしたり、犯罪に手を染めたりする者がほとんどだと聞くわ」
クレアさんが言うには、私たちがルルソン村に来たのは運が良かったのだという。ルルソン村は優しい人が多くて面倒見がいいし、何より領主と村長の目が行き届いているから住みやすい村なのだと教えてくれた。
いよいよ当日となり、昼の1時にミシェラン行きの乗合馬車で私たちは出発することになった。
「向こうへ行ったら魔物飼育店には行きたいよな」
「そうよねマッド、私も行ってみたいわ」
「僕も興味があるから行きたいけど、街外れにあるみたいだよ」
「キャロルの裁縫の魔道具も買いに行こうな」
「えっ、マッド買ってもいいの?」
「値段を見てからになるけど、買えば仕事もできるだろう」
「マッドは本当にキャロルには甘いんだから、もっと必要な物があるだろう」
「でもあれがあればマッドの言う通り、お小遣い稼ぎもできるわよ」
「だったら僕は家具作りに必要な物を買うよ」
三人での何気ない会話はいつも本当に楽しい。
「じゃあ、ギルドに寄って最終確認をしたら馬車乗り場に行こうか」
マッドはそう言って歩き始めたので、私とリオもついていった。
ギルドに着くとカルロさんが私たちに話しかけてきた。
「いよいよ行くのか。何かあればミシェランの冒険者ギルド長のマーカスに相談するといい。俺も暫くしたらミシェランに用事があるから、向こうで会えたら食事でも一緒にしよう」
「ありがとうございます」
三人で声を揃えて礼を言うと、カルロさんが少し間をおいて話し始めた。
「どこかミシェランで行きたいところはあるか? もしあるのなら連れて行ってあげるよ」
「カルロさんは私たちの頭を覗けるんですか?」
「キャロル、そんな訳ないだろう」
リオがそう言い、マッドは声を出さずに笑っている。
「私は覗いていないよ。ただ初めて行くのであれば、行きたいところがあるんじゃないかと思ったんだ。それでどこに行きたいのかな?」
「街外れにある魔物飼育店です。行きたいけど結構遠いし、治安とかよく分からないから自分たちだけで行くのは無理そうだと話していたんだ」とリオが答えた。
「ああ、あそこは街からは馬車でも2時間はかかるから、三人だけで行くべきじゃないぞ。それに、ああいった店は子供だけでは入れてくれないからね」
そう言われて私たちは顔を見合わせた。
「早めに行きたいのであればブライトン侯爵家のタウンハウスがミシェランにもあるからね、執事のセバスに話しておくから、行きたければ彼を頼りなさい」
「いいえ、そこまでご迷惑をかけるわけにはいきませんから、今回は諦めます。お気持ちだけで充分です」
マッドの言葉に私もリオも頷いた。
いくらなんでも、そこまでカルロさんに甘えるわけにはいかない。
そして時間もないので、急いで馬車乗り場に向かった。
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