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⑬ヒロインの末路-7-
しおりを挟む「女神?妃?ピンク頭、貴様の耳は自分に都合の悪い事は聞こえないのか?この世界はゲームとやらではなく現実。そして、テメェが風俗嬢になる事は決定事項だ!」
もし、この世界がゲームだとすれば、ピンク頭を含める生きとし生ける全てのものが喜怒哀楽を表したり、傷ついたら血を流したり、暑さや寒さを感じたり、喉が渇いたり腹が減ったりしないんじゃないのか?
「この世界は、現実?・・・嘘よ!だって、ここは、あたしが・・・ヒロインが、幸せになる為だけに作られた世界、だもの・・・」
アイドネウスの指摘に今更ながら当たり前の事に気付いたのか、ここが現実であるという事実にショックを受けたカサンドラはその場に座り込む。
「ミストレイン、大丈夫か?」
アイドネウスがミストレインに触れると、カサンドラの暴行で受けた傷が一瞬にして癒える。
「ありがとう、アイドネウス」
「お前だったら背負落とかで簡単にピンク頭を倒せたはずだ」
「でも、ヒロインって受け身を取れないでしょ?最悪の場合、ヒロインが死んでしまったらどうなると思う?私が正当防衛を訴えても、メンタルがあの店で売っているプリンよりも柔い馬鹿はヒロインの下僕と化しているから問答無用で投獄されてしまうもの」
「その可能性は否定しない。だがな、無茶はするな」
「・・・反省してます」
(´・ω・`)な顔をしているミストレインを咎めるアイドネウスは呆れているが、先程までとは違い彼の周囲は柔らかい雰囲気で包まれている。
「ところでミストレイン。産みの母親が自分の母より身分が高いという理由だけでお前の妹に嫉妬していただけではなく、濡れ衣を着せて処刑しようとしていた馬鹿皇帝共とピンク頭をどのような目に遭わせたいという希望があるか?」
((((お、お姉さん!どうか、ご慈悲を!!))))
カサンドラを売り飛ばせば全て解決だと思っていたカルロス達は内心アイドネウスの問いかけに、自分達はどうなってしまうのかという恐怖を抱く。
「馬鹿皇帝共に関しては皇太后と両親と婚約者に任せた方がいいのでは?それとヒロインを自称するピンク頭についてだけど・・・私から一つだけ希望を言ってもいいかしら?」
「ああ」
ミストレインは告げる。
カサンドラから卵巣と子宮を奪って欲しいと。
「彼女はアイドネウスの希望で生まれ変わる度に風俗嬢になる事が決まっているのよね?淫乱ビッチで男好きにとってその二つは不要だと思うのだけど・・・。そういう風に転生させるのって可能なのかしら?」
「爺に頼めば可能だ」
((((む、惨い!でも、あの男スキーに母性というものがなさそうだからそれがいいのかも知れない!!))))
ミストレインの提案は女性の尊厳を奪う残酷なものであると言える。だが、相手がカサンドラであれば話は別。
この世界を現実だと認識していないカサンドラであれば、子供を産んだとしても産みっぱなし。母親として我が子に接したりはしないだろう。
寧ろ、邪魔者扱いするのが目に見えているので、不幸な子供を増やさない意味でミストレインの願いは理に適ったものであるとも言えると、フローラ、エレクトラ、アルティミシア、キャロラインはそんな事を考えていた。
「そこの俺の子孫を自称する馬鹿皇帝!ピンク頭の本性を知って落ち込んでいる暇があるのなら、さっさとピンク頭を歓楽街に売り飛ばせ!!」
「へ、兵士共!今すぐカサンドラを後宮から追放しろ!!」
あたしはヒロインなの・・・
ヒロインだからアイドネウス様の妃になるのは当然なの・・・
カルロスの命令を受けた兵士達は、その場に座り込んで何やら呟いているカサンドラを縛り荷馬車に乗せると、支柱引き回しよろしく歓楽街へと向かう。
※カサンドラは村娘・金持ちの娘・貴族令嬢・王女という風にランダムで転生を繰り返しますが、アイドネウスの要望を受け入れたティフォーネによって泡姫になる事が運命づけられています。
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