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8章
4話
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「ニコル、急な事だから部屋が無いのよ……アタシと一緒でいいかしらリッツが夜泣きをしたら迷惑を掛けてしまうかもしれないけれど」
レイモンドはそう告げた。
「レイモンド様、リッツ様は私が大きな預かりいたします」
お茶を入れながら、リュークがそう言ってくれるがリュークにも日中仕事があるのだ。
そんな任せきりにはできないが、乳母もいる訳では無いためレイモンドが見るのは当然で。
「大丈夫よ、いつもありがとう」
コトリコトリとティーカップを置いたリュークに、レイモンドは笑みを向ける。
「ですが、レイモンド様も時にはゆっくりお眠りになる事も大切ですから今宵はお任せください」
引き下がらないリュークにおや?と、思いつつレイモンドは甘えることにした。
「じゃあお願い……」
「かしこまりました。それと、お湯の準備をしておきますらので」
失礼いたしますとリュークはワゴンを押して部屋を出ていく。
「これを飲んだら、アタシの部屋に行きましょ?流石にここじゃ落ち着かないわ」
リッツをベッドに寝かせてあげたいしと言いながら、レイモンドはニコルの手からリッツを受け取った。
「飲み終わったら案内するわ、リューク、ニコルの着替えをお願い……盛装が皺になっちゃうわ」
何故かびしっとした服装で来たニコルに首輪を傾げながらそう心配をした。
そもそも、何故ニコルは盛装で来たのだろうか。
初めてのお宅訪問だからだろうか……。
ちらりと横目でニコルを見ると目が合ってしまう。
「ニコルも、騎士の制服が良く似合うようになったわね……また背も伸びたかしら?」
幼い時から知っているニコルは騎士になって、食事をしっかりと摂るようになりグングンと背が伸び筋肉がついた。
「ふふ、男子、三日会わざれば……じゃないけれどね……大丈夫なら、部屋に行きましょう?少し散らかっているけれど許してね?」
ニコルがお茶を飲み干したのを見ながらレイモンドは立ち上がる。
「ニコル、剣を忘れないように……あら、あの時の剣と……やだわ、その飾り尾……」
ニコルが騎士になった時の記念にとレイモンドが用意をしたものをニコルは持ってきていた。
「レイモンド様にいただいたものなので」
大事そうに剣を手にしたニコルに、贈って良かったとレイモンドは笑む。
「さ、行きましょう?リッツもそろそろおねむだものね?」
瞬きが多くなってきたリッツは、お腹いっぱいになっているのか眠そうだ。
眠っているうちにやらなければならないことは済ませたいと、レイモンドは立ち上がる。
こっちよ。と、レイモンドはニコルを促し自室へと向かうのだった。
レイモンドはそう告げた。
「レイモンド様、リッツ様は私が大きな預かりいたします」
お茶を入れながら、リュークがそう言ってくれるがリュークにも日中仕事があるのだ。
そんな任せきりにはできないが、乳母もいる訳では無いためレイモンドが見るのは当然で。
「大丈夫よ、いつもありがとう」
コトリコトリとティーカップを置いたリュークに、レイモンドは笑みを向ける。
「ですが、レイモンド様も時にはゆっくりお眠りになる事も大切ですから今宵はお任せください」
引き下がらないリュークにおや?と、思いつつレイモンドは甘えることにした。
「じゃあお願い……」
「かしこまりました。それと、お湯の準備をしておきますらので」
失礼いたしますとリュークはワゴンを押して部屋を出ていく。
「これを飲んだら、アタシの部屋に行きましょ?流石にここじゃ落ち着かないわ」
リッツをベッドに寝かせてあげたいしと言いながら、レイモンドはニコルの手からリッツを受け取った。
「飲み終わったら案内するわ、リューク、ニコルの着替えをお願い……盛装が皺になっちゃうわ」
何故かびしっとした服装で来たニコルに首輪を傾げながらそう心配をした。
そもそも、何故ニコルは盛装で来たのだろうか。
初めてのお宅訪問だからだろうか……。
ちらりと横目でニコルを見ると目が合ってしまう。
「ニコルも、騎士の制服が良く似合うようになったわね……また背も伸びたかしら?」
幼い時から知っているニコルは騎士になって、食事をしっかりと摂るようになりグングンと背が伸び筋肉がついた。
「ふふ、男子、三日会わざれば……じゃないけれどね……大丈夫なら、部屋に行きましょう?少し散らかっているけれど許してね?」
ニコルがお茶を飲み干したのを見ながらレイモンドは立ち上がる。
「ニコル、剣を忘れないように……あら、あの時の剣と……やだわ、その飾り尾……」
ニコルが騎士になった時の記念にとレイモンドが用意をしたものをニコルは持ってきていた。
「レイモンド様にいただいたものなので」
大事そうに剣を手にしたニコルに、贈って良かったとレイモンドは笑む。
「さ、行きましょう?リッツもそろそろおねむだものね?」
瞬きが多くなってきたリッツは、お腹いっぱいになっているのか眠そうだ。
眠っているうちにやらなければならないことは済ませたいと、レイモンドは立ち上がる。
こっちよ。と、レイモンドはニコルを促し自室へと向かうのだった。
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