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番外
シロツメクサの園で。
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小さな子供がしろつめ草の花を差し出してくる。
「どうじょ?」
まだ辿々しい言葉を口にして、きゅっと握りしめたしろつめ草は、手の力が強いのか、少しだけしんなりとしている。
「ありがとう」
膝をついて座り込み、差し出されたしろつめ草を受け取った瞬間
足元が見渡す限りしろつめ草でいっぱいになる。
下から沸き上がるような光景。
そして、香り立つ草木の匂い。
今まで何故それに気づかなかったのかと言うくらい大量に情報が入ってくる。
爽やかで少し甘い香りを胸の奥まで吸い込むとその場に膝を折って座り込む。
貰ったしろつめ草を中心に、周囲に咲くしろつめ草を摘んで編む
幼い頃にやった、遊び。
くるりと輪にすると隣に座っていた子供の頭に乗せてやる。
びっくりとした表情で見上げてきた子供は
驚くほど端整顔立ちだった。
何処かで見たことがある顔だけれど何故か思い出せない。
「ありがと」
ぎゅっと抱きついてくる子の髪を撫でると
子供は光へ溶けるように消えていく。
そして、子供が消えた後に1つだけ
四つ葉のクローバーが残っていた。
何故かそんな夢を見た。
腕の中で眠る伴侶はその夢に出てきた幼子に良く似ている。
セラフィリーア。
欲しくて欲しくて漸く手に入れることができた存在。
その愛しい存在を確かめるように髪を撫でた。
水時計を見ると、眠ったのは少し前。
つい無理をさせてしまったと少しだけ反省したが、恐らく治すことはできないだろう。
どんなに自分が憎まれても嫌われても、もう手放す事はできないのだから。
「どうじょ?」
まだ辿々しい言葉を口にして、きゅっと握りしめたしろつめ草は、手の力が強いのか、少しだけしんなりとしている。
「ありがとう」
膝をついて座り込み、差し出されたしろつめ草を受け取った瞬間
足元が見渡す限りしろつめ草でいっぱいになる。
下から沸き上がるような光景。
そして、香り立つ草木の匂い。
今まで何故それに気づかなかったのかと言うくらい大量に情報が入ってくる。
爽やかで少し甘い香りを胸の奥まで吸い込むとその場に膝を折って座り込む。
貰ったしろつめ草を中心に、周囲に咲くしろつめ草を摘んで編む
幼い頃にやった、遊び。
くるりと輪にすると隣に座っていた子供の頭に乗せてやる。
びっくりとした表情で見上げてきた子供は
驚くほど端整顔立ちだった。
何処かで見たことがある顔だけれど何故か思い出せない。
「ありがと」
ぎゅっと抱きついてくる子の髪を撫でると
子供は光へ溶けるように消えていく。
そして、子供が消えた後に1つだけ
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何故かそんな夢を見た。
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セラフィリーア。
欲しくて欲しくて漸く手に入れることができた存在。
その愛しい存在を確かめるように髪を撫でた。
水時計を見ると、眠ったのは少し前。
つい無理をさせてしまったと少しだけ反省したが、恐らく治すことはできないだろう。
どんなに自分が憎まれても嫌われても、もう手放す事はできないのだから。
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