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本編
621話 お寿司飯テロ!
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「お母さん……この味付けはいかがですか?」
俺はミトさんと一緒に料理をしていた。
「あら、美味しいわ」
そこにネイさんとテネットさんも加わってのわちゃわちゃ料理タイムだ。
何を作っているかと言うと手巻き寿司とチラシ寿司。
ミトさんは経験者だが他のふたりはもちろんやったことが無い。
テネットさんのお祝いに何かしようかなぁ、お祝いと言えばお寿司だし子供たちはチラシ寿司が好きなのだが上手くテネットさんたちは箸では食べられないから避けていたのだが、だったらスプーンで食べたって良いじゃないというミトさんの一声で決まった。
酸っぱいものは平気だというテネットさん。
リオさんはわからないから苦手なら何か即席で作ろうかと思っていたら、リオさんも大丈夫なようだった。
前日から仕込んでおいた具材を炊き上がった白米に酢をうちながら混ぜる。
ふわりと香り立つ甘辛い匂いは人参や椎茸を煮た具だ。
ちゃんと錦糸卵やサヤエンドウなども準備していて、俺は大きな寿司桶を作ってもらい、その中にチラシ寿司を作る。
食べる時はその中から自分で取り分けて貰うようにした。
本当は桜でんぶも欲しかったが、流石に俺には作れない。
いつかつくれるようになれたらもっと豪華になるのになと思いながら具材を乗せた。
三人が楽しそうにやっているのは手巻き寿司の中の具材作りだ。
ミトさんは甘い卵焼きを作り細長く切ったり、テネットさんはツナマヨネーズを作ったり。
もちろんマヨネーズのレシピは俺のレシピで作って、固まらない!と騒いでいたのが少し前だったがどうにかなったらしい。
ネイさんは野菜スティックを作っている。
俺はそっちには口を出さず、米が炊きあがるのを待って酢を打つ役目。
パタパタと酢飯を仰ぎながら混ぜていきこれも寿司桶の中でそのままにする。
つやつやと艶がでた酢飯は美味しそうで、先にこっそり味見をさせてもらう。
このくらいの酸っぱさなら子供たちも嫌がらないだろう。俺には少しだけ物足りないけれど。
後は、海苔を炙っておいて終わりかなと用意していた海苔に手を伸ばそうとして、ミトさんと目が合った。
「リクトちゃん、つまみ食いはずるいわよ? アタシちらし寿司を食べたいわ」
「え、あ……どうぞ、俺の味付けでいいなら」
そう言うとミトさんは玉子を切る手を止めていそいそとスプーンを取りに離れていく。
テネットさんもネイさんも食べたそうにこちらを見ているため頷くと、ミトさんはじゃじゃんとばかりにスプーンを四本出してきた。
いや、俺のはいらないですが。
「味見よ味見ーアタシ椎茸のところがいいわ!」
ミトさんは甘辛い椎茸が好きなようだ。
他の二人も飾った部分は壊さずに、端の方をスプーンで掬って口にしている。
「まだ少しあたたかいですが、冷めるともう少し酸っぱくなると思いますが……」
「美味しいです、今度レシピを教えてください」
テネットさんに詰め寄られ俺は今度また! と、約束した。
キャッキャッしている声が聞こえたのだろう、双子がひょこりと顔を出した。
「まま、ごはんまだ」
「もうすぐね、パパたちと待ってて」
俺たちは慌てて残りの具材を切り分けて、支度を終わらせるのだった。
俺はミトさんと一緒に料理をしていた。
「あら、美味しいわ」
そこにネイさんとテネットさんも加わってのわちゃわちゃ料理タイムだ。
何を作っているかと言うと手巻き寿司とチラシ寿司。
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ふわりと香り立つ甘辛い匂いは人参や椎茸を煮た具だ。
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食べる時はその中から自分で取り分けて貰うようにした。
本当は桜でんぶも欲しかったが、流石に俺には作れない。
いつかつくれるようになれたらもっと豪華になるのになと思いながら具材を乗せた。
三人が楽しそうにやっているのは手巻き寿司の中の具材作りだ。
ミトさんは甘い卵焼きを作り細長く切ったり、テネットさんはツナマヨネーズを作ったり。
もちろんマヨネーズのレシピは俺のレシピで作って、固まらない!と騒いでいたのが少し前だったがどうにかなったらしい。
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俺はそっちには口を出さず、米が炊きあがるのを待って酢を打つ役目。
パタパタと酢飯を仰ぎながら混ぜていきこれも寿司桶の中でそのままにする。
つやつやと艶がでた酢飯は美味しそうで、先にこっそり味見をさせてもらう。
このくらいの酸っぱさなら子供たちも嫌がらないだろう。俺には少しだけ物足りないけれど。
後は、海苔を炙っておいて終わりかなと用意していた海苔に手を伸ばそうとして、ミトさんと目が合った。
「リクトちゃん、つまみ食いはずるいわよ? アタシちらし寿司を食べたいわ」
「え、あ……どうぞ、俺の味付けでいいなら」
そう言うとミトさんは玉子を切る手を止めていそいそとスプーンを取りに離れていく。
テネットさんもネイさんも食べたそうにこちらを見ているため頷くと、ミトさんはじゃじゃんとばかりにスプーンを四本出してきた。
いや、俺のはいらないですが。
「味見よ味見ーアタシ椎茸のところがいいわ!」
ミトさんは甘辛い椎茸が好きなようだ。
他の二人も飾った部分は壊さずに、端の方をスプーンで掬って口にしている。
「まだ少しあたたかいですが、冷めるともう少し酸っぱくなると思いますが……」
「美味しいです、今度レシピを教えてください」
テネットさんに詰め寄られ俺は今度また! と、約束した。
キャッキャッしている声が聞こえたのだろう、双子がひょこりと顔を出した。
「まま、ごはんまだ」
「もうすぐね、パパたちと待ってて」
俺たちは慌てて残りの具材を切り分けて、支度を終わらせるのだった。
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