【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

文字の大きさ
617 / 692
本編

621話 お寿司飯テロ!

しおりを挟む
「お母さん……この味付けはいかがですか?」
俺はミトさんと一緒に料理をしていた。
「あら、美味しいわ」
そこにネイさんとテネットさんも加わってのわちゃわちゃ料理タイムだ。
何を作っているかと言うと手巻き寿司とチラシ寿司。
ミトさんは経験者だが他のふたりはもちろんやったことが無い。
テネットさんのお祝いに何かしようかなぁ、お祝いと言えばお寿司だし子供たちはチラシ寿司が好きなのだが上手くテネットさんたちは箸では食べられないから避けていたのだが、だったらスプーンで食べたって良いじゃないというミトさんの一声で決まった。
酸っぱいものは平気だというテネットさん。
リオさんはわからないから苦手なら何か即席で作ろうかと思っていたら、リオさんも大丈夫なようだった。
前日から仕込んでおいた具材を炊き上がった白米に酢をうちながら混ぜる。
ふわりと香り立つ甘辛い匂いは人参や椎茸を煮た具だ。
ちゃんと錦糸卵やサヤエンドウなども準備していて、俺は大きな寿司桶を作ってもらい、その中にチラシ寿司を作る。
食べる時はその中から自分で取り分けて貰うようにした。
本当は桜でんぶも欲しかったが、流石に俺には作れない。
いつかつくれるようになれたらもっと豪華になるのになと思いながら具材を乗せた。
三人が楽しそうにやっているのは手巻き寿司の中の具材作りだ。
ミトさんは甘い卵焼きを作り細長く切ったり、テネットさんはツナマヨネーズを作ったり。
もちろんマヨネーズのレシピは俺のレシピで作って、固まらない!と騒いでいたのが少し前だったがどうにかなったらしい。
ネイさんは野菜スティックを作っている。
俺はそっちには口を出さず、米が炊きあがるのを待って酢を打つ役目。
パタパタと酢飯を仰ぎながら混ぜていきこれも寿司桶の中でそのままにする。
つやつやと艶がでた酢飯は美味しそうで、先にこっそり味見をさせてもらう。
このくらいの酸っぱさなら子供たちも嫌がらないだろう。俺には少しだけ物足りないけれど。
後は、海苔を炙っておいて終わりかなと用意していた海苔に手を伸ばそうとして、ミトさんと目が合った。
「リクトちゃん、つまみ食いはずるいわよ? アタシちらし寿司を食べたいわ」
「え、あ……どうぞ、俺の味付けでいいなら」
そう言うとミトさんは玉子を切る手を止めていそいそとスプーンを取りに離れていく。
テネットさんもネイさんも食べたそうにこちらを見ているため頷くと、ミトさんはじゃじゃんとばかりにスプーンを四本出してきた。
いや、俺のはいらないですが。
「味見よ味見ーアタシ椎茸のところがいいわ!」
ミトさんは甘辛い椎茸が好きなようだ。
他の二人も飾った部分は壊さずに、端の方をスプーンで掬って口にしている。
「まだ少しあたたかいですが、冷めるともう少し酸っぱくなると思いますが……」
「美味しいです、今度レシピを教えてください」
テネットさんに詰め寄られ俺は今度また! と、約束した。
キャッキャッしている声が聞こえたのだろう、双子がひょこりと顔を出した。
「まま、ごはんまだ」
「もうすぐね、パパたちと待ってて」
俺たちは慌てて残りの具材を切り分けて、支度を終わらせるのだった。
しおりを挟む
感想 246

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

もふもふ獣人に転生したら最愛の推しに溺愛されています

  *  ゆるゆ
BL
『もふもふ獣人転生』からタイトル変更しました! 白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で息絶えそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。 本編、完結済です。 魔法学校編、はじめました! リクエストのお話や舞踏会編を読まなくても、本編→魔法学校編、でお話がつながるようにお書きしています。 リトとジゼの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントなくてもどなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! 第12回BL大賞さまで奨励賞をいただきました。 読んでくださった方、応援してくださった皆さまのおかげです。ほんとうにありがとうございました! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

愛を知らない少年たちの番物語。

あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。 *触れ合いシーンは★マークをつけます。

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)  インスタ @yuruyu0   Youtube @BL小説動画 です!  プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! ヴィル×ノィユのお話です。 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけのお話を更新するかもです。 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

処理中です...