【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

118話

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ゆらりゆらりと魔獣の背中に揺られているが、動物に乗ったことがない俺は今はリルの腕の中にいた。
どちらが俺を乗せるかで一触即発となったが、それなら行かないと言った俺にそれじゃあ恨みっこ無しだとふたりはじゃんけんをした。
それで買ったのはリル。
帰りはレヴィに乗せてもらう。

初めての騎乗に張り切ったのはリルでもレヴィでもなく魔獣なのたが。

「結構早いんだ…」

門番がいる場所から街を出て、道なりに進む。
あれ、最初に出会った場所?
森の向こうでふたりに出逢い、街に連れてきて貰ったのだ。
ただ、1度しか通ったことのない道だったが、なんとなく記憶にある。

「リル、この道って…」
「あぁ、今日はあの森にいこうと思ってな、嫌か?」
「ううん嫌じゃない」
「良かった…あの森の中に綺麗な泉があって、其処に連れていきたいんだ」
「楽しみ」

リルとタンデムをしているから、喋る時は後ろを向くようになってしまう。
腹の辺りをしっかりと抱いてくれているから、怖くもないし思ったよりも揺れていない。
快適な乗り心地に俺は楽しくて笑った。
目に映る景色が変わってゆくのが楽しい。
リルとレヴィは俺を気遣ってくれたのか、森へ到着する間に1度休憩を入れてくれた。
そんな心遣いも嬉しくて、到着まではあっという間だった。

「うわ、綺麗!」

魔獣から下ろして貰うと、俺は泉に近寄った。
澄んだ水面。
泉を取り巻くように生い茂った木々の間から溢れる木漏れ日。
地球で見たらパワースポットと呼ばれる場所になるだろうなぁと俺は思った。

「ここの水って飲めるの?」

鞍を外した魔獣たちは、美味しそうにその泉の水を飲んでいる。

「試したことは無いが、やめておいた方がいいかもな。何かあったら困るから」
「そっか、残念」
「着替えは無いけど足を浸すくらいなら大丈夫だぞ?中の方は深いけど、淵は浅いから座って」
「えっ!いいの?」

リルの言葉に俺はいそいそとズボンを捲り上げる。
水浴びとか風呂が大好きなのは日本人故。
仕方ないよね!
レヴィが近寄ってきてレヴィも足を浸けるようだ。
リルは木の下にレジャーシートを敷いてごろごろしはじめている。
ちゃぷりと足を浸けた泉の水は思っていたよりも冷たくて気持ち良かった。
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