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本編
330話
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ライを抱きながら歩いていくと、ドンっと身体に衝撃があった。
幸い、抱いたライはぶつけていなかったのだけれど。
「ご、ごめんなさい!」
ライに気を取られていた俺は、何かにぶつかってしまったと謝り顔を上げると、其処に立っていたのは一人の獣人だった。
「すみません……」
俺を見下ろしてくるのはリルよりも少し小柄だが、それでも俺よりは大型の肉食系獣人だった。
三角の耳に太い尻尾、全体的にグレーの毛並なので、シベリアンハスキーかと思ったがちょっと違うかもしれない。
「あぁ、悪かった怪我はしてないか?その子供は?」
ゆっくりと腰を屈めてライを覗き込んできた相手に、ライは手をのばしてピタリとその頬を触った。
「お、可愛いじゃん?」
「ありがとうございます、そちらこそお怪我はありませんか?」
「あーうー」
「あぁ、ねぇよ。これから何処行くんだ?」
ちょいちょいとライを触ってくれた獣人に、俺は聖樹までだと伝えた。
「俺は。ロウ」
「俺はリクト、息子のライだよ、怪我が無くて良かった……じゃあ」
俺はリル達を追いかけようとすると、ロウは俺を行かさないようにするのか、目の前に立ち塞がった。
「俺も行く」
その言葉を不思議に思ったが、じゃあ一緒に行こうかとロウを促した。
行く先が同じなら一緒に行かない訳にはいかないだろう。
まぁ、悪い獣人ではなさそうだからと、歩き出した。
並ぶようにしながら歩きつつ、他愛もない会話をしていく。
聖樹が漸く見えてくるその手前に険しい形相のリルとレヴィが立っていた。
レヴィの腕の中に収まっていた。
「リル、レヴィ、ルス」
俺が立ち止まり片手を上げて振るが、それに反応はしてくれない。
俺はどうしてと首を傾げた。
「聞こえていないのかな?おーいリル?」
俺が声を上げて名前を呼んでいて、三人ともこちらを見ているのに……。
不安になってしまった俺は三人に近づくために歩き出す。
後ろにいるロウの事など構っていられなかった。
俺、何かしちゃったかなぁ……。
少し長い距離だが、かなり遠く感じる。
ライがいるから走れないのがもどかしい。
そう思った瞬間、リルが手にしていた紙袋を放り投げて俺に向かって走って来ようとした瞬間、腕が掴まれてグイッと後ろに引かれたのだった。
幸い、抱いたライはぶつけていなかったのだけれど。
「ご、ごめんなさい!」
ライに気を取られていた俺は、何かにぶつかってしまったと謝り顔を上げると、其処に立っていたのは一人の獣人だった。
「すみません……」
俺を見下ろしてくるのはリルよりも少し小柄だが、それでも俺よりは大型の肉食系獣人だった。
三角の耳に太い尻尾、全体的にグレーの毛並なので、シベリアンハスキーかと思ったがちょっと違うかもしれない。
「あぁ、悪かった怪我はしてないか?その子供は?」
ゆっくりと腰を屈めてライを覗き込んできた相手に、ライは手をのばしてピタリとその頬を触った。
「お、可愛いじゃん?」
「ありがとうございます、そちらこそお怪我はありませんか?」
「あーうー」
「あぁ、ねぇよ。これから何処行くんだ?」
ちょいちょいとライを触ってくれた獣人に、俺は聖樹までだと伝えた。
「俺は。ロウ」
「俺はリクト、息子のライだよ、怪我が無くて良かった……じゃあ」
俺はリル達を追いかけようとすると、ロウは俺を行かさないようにするのか、目の前に立ち塞がった。
「俺も行く」
その言葉を不思議に思ったが、じゃあ一緒に行こうかとロウを促した。
行く先が同じなら一緒に行かない訳にはいかないだろう。
まぁ、悪い獣人ではなさそうだからと、歩き出した。
並ぶようにしながら歩きつつ、他愛もない会話をしていく。
聖樹が漸く見えてくるその手前に険しい形相のリルとレヴィが立っていた。
レヴィの腕の中に収まっていた。
「リル、レヴィ、ルス」
俺が立ち止まり片手を上げて振るが、それに反応はしてくれない。
俺はどうしてと首を傾げた。
「聞こえていないのかな?おーいリル?」
俺が声を上げて名前を呼んでいて、三人ともこちらを見ているのに……。
不安になってしまった俺は三人に近づくために歩き出す。
後ろにいるロウの事など構っていられなかった。
俺、何かしちゃったかなぁ……。
少し長い距離だが、かなり遠く感じる。
ライがいるから走れないのがもどかしい。
そう思った瞬間、リルが手にしていた紙袋を放り投げて俺に向かって走って来ようとした瞬間、腕が掴まれてグイッと後ろに引かれたのだった。
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