【BL】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

梅花

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本編

354話

ブランコの話から、やってみたいと言い出したリル。
大きな木があって、程良い太さの枝があればロープと板でブランコが作れると話をしていると、ワサワサと聖樹の枝が揺れて寄り合い太い枝になった。
マジ?
「これ、使えって事?」
俺は聖樹の枝を指でさす。
「みてぇだぞ」
「うーん……リルやレヴィの体重を支えられるかな」
自分の思っているより細い木の枝にロープをかけるのが不安になるが結局、やってみようという話になり強く太いロープを二本と板を借りて、ブランコを作り始める。
聖樹の枝にロープを掛けるのはリルとレヴィがそれぞれ。
枕やクッションくらいのサイズの板の端に枝に掛けて引っ張ったロープの端を括り付け、高さを揃えてブランコを作る。
「こんなもんかな……」
「これで、どう遊ぶんだ?」
全く見たこともないのだろう。
「これは、ここに座って漕ぐだけなんだけどね……」
俺は、抱いていたルスをレヴィに預けてからブランコに座って漕いで見せる。
「本当にただゆれているだけなんだけど、子供でも簡単に遊べる遊具の一つなんだよ。他にはシーソーとか、ジャングルジムとか……」
懐かしいなぁと、何回か漕ぐと興味津々なリルとライがやってくる。
「ライは危ないから絶対にパパとママの誰かと乗るんだよ?」
『きゅ』
小さく鳴いて早く早くとねだるライ。
「おぅし、パパと乗ってみようぜ」
俺の座っていた場所にリルが座り、ギシッと枝がその重さを受け止めたのを心配そうに俺は見るも、リルはそのロープの感覚を確かめると大丈夫だと思ったのだろう。ライを膝に抱いてゆっくり漕ぎ始めるとライは嬉しそうにはしゃいだ。
「あらあら、楽しそうね」
「王妃様」
「ライの気が済んでレヴィとルスが乗った後に私も乗せてもらってもいいかしら」
「是非、お昼寝が終わったら王子様も乗せてあげてください。これはあくまでも簡易なブランコなのでもし似たものができるならそちらの方がいいのですが」
「わかっているわ、危なくないようにするわね?」
きゃっきゃっとライの楽しそうな声が聞こえる。
「リクト、ルスが起きた」
レヴィが目を覚ましたルスを抱きながら隣に立っている。
「おはようルス、起きたの?今ライが遊んでるの、一緒に見ようか」
レヴィからルスを預かるとそっとリル達を見せる。
すると、自分も遊びたいとばかりに手を伸ばすルス。
「ルス、順番ね?ライが終わったらレヴィに乗せてもらおうか」
そしてルスもそのあとブランコに乗せてもらうと、双子のお気に入りとなったブランコは後日俺たちの庭にも丸太で作られることになったのだが、如何せん狭い庭だったため近くの空き地を買い上げて、ブランコやシーソーを作ってしまった子煩悩な伴侶たち。
いつのまにか其処は近所の子供たちに開放され、何故かリクトママの公園と名付けられてしまいちょっぴり恥ずかしい思いをしたのは後になってからだった。
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