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本編
442話
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ふわりと立ち上がる新しい油の匂い。
パン粉を付けたカツを温度が上がった油の中にくぐらせる。
豚で言うロースとヒレのそれぞれを。
ジュワッと食欲を唆る匂いがする。
それと合わせて俺はインベントリーからソースを取り出した。
「そろそろいいかな」
音が変わったのを聞き分けながら、揚がったカツをバットのうえに乗せた。
「どうぞ、カツです食べてみてください。熱いうちが美味しいですよ?」
そう言いながら俺はサクサクと、カツに包丁を入れるとチェルさん以外のシェフも、何だ何だと寄ってくる。
「一口ずつになってしまうかもしれませんが、良かったらこのソースを掛けてください」
そう、皿にカツを乗せて差し出すと、皆おっかなびっくり揚げたてカツを食べてくれた。
「美味しいですね」
そう言って貰えて俺も嬉しくなってしまう。
「俺のところだと、キャベツの千切りやトマトを添えたりしてこのソースをかけるんですが……まだこのソースが納得出来なくて。
フルーツをすりおろしたりスパイスを混ぜたりして作ってはみたのですが」
「この、ソースでまだ完成ではないと?」
少しソースを手に取ったチェルさんは不思議そうに舐めている。
「えぇ、秘伝の味にはならないのですよ……まだまだ改良の余地がありますね」
と言ってもこの世界に正解は無い。
正解は俺の頭の記憶に残るだけなのだ。
「夕飯に揚げるつもりなので、もしもっと食べてみたい方がいらっしゃったらご用意いたしますね?」
全員が手を挙げ、俺は早めに揚げ始めようと思っていた。
「リクト」
「あ、リルどうしたの?」
ひょこりと顔を出したリル。
「いい匂いがしたから、腹減った」
「え?あれだけパンケーキ食べたのに?」
「身体動かしてきたからな……カツ……」
試食していたのかよ、ズリィ……と、ちらちらとこちらを見てくるリルに俺は仕方無いなとチェルさんを見た
「すみません、パンがありませんか?やわらかいのがいいのですが」
そう聞くと、他のシェフの一人が棚からだしたのは食パンだった。
触らせてもらうと、いつも食べているものとそうそう変わらない。
「これ、いただいていいですか?もっとあるとありがたいですが」
そう言うと、もう一斤の食パンが出てくる。
「どなたかスライスして頂けませんか?これなら十六枚になるように」
パンのスライスをお願いすると、俺はカツを揚げ始めた。
「リル待ってて、カツサンドにしてあげる。おやつだからひとり一枚までね?」
「おぅ、子供たちのもあるか?」
「作るけど、食べなかったらリルとレヴィで食べてもいいよ」
先程と同じ手順でカツを揚げると、スライスして貰ったパンにバターを塗って水気を切った千切りキャベツを
乗せたのだった。
パン粉を付けたカツを温度が上がった油の中にくぐらせる。
豚で言うロースとヒレのそれぞれを。
ジュワッと食欲を唆る匂いがする。
それと合わせて俺はインベントリーからソースを取り出した。
「そろそろいいかな」
音が変わったのを聞き分けながら、揚がったカツをバットのうえに乗せた。
「どうぞ、カツです食べてみてください。熱いうちが美味しいですよ?」
そう言いながら俺はサクサクと、カツに包丁を入れるとチェルさん以外のシェフも、何だ何だと寄ってくる。
「一口ずつになってしまうかもしれませんが、良かったらこのソースを掛けてください」
そう、皿にカツを乗せて差し出すと、皆おっかなびっくり揚げたてカツを食べてくれた。
「美味しいですね」
そう言って貰えて俺も嬉しくなってしまう。
「俺のところだと、キャベツの千切りやトマトを添えたりしてこのソースをかけるんですが……まだこのソースが納得出来なくて。
フルーツをすりおろしたりスパイスを混ぜたりして作ってはみたのですが」
「この、ソースでまだ完成ではないと?」
少しソースを手に取ったチェルさんは不思議そうに舐めている。
「えぇ、秘伝の味にはならないのですよ……まだまだ改良の余地がありますね」
と言ってもこの世界に正解は無い。
正解は俺の頭の記憶に残るだけなのだ。
「夕飯に揚げるつもりなので、もしもっと食べてみたい方がいらっしゃったらご用意いたしますね?」
全員が手を挙げ、俺は早めに揚げ始めようと思っていた。
「リクト」
「あ、リルどうしたの?」
ひょこりと顔を出したリル。
「いい匂いがしたから、腹減った」
「え?あれだけパンケーキ食べたのに?」
「身体動かしてきたからな……カツ……」
試食していたのかよ、ズリィ……と、ちらちらとこちらを見てくるリルに俺は仕方無いなとチェルさんを見た
「すみません、パンがありませんか?やわらかいのがいいのですが」
そう聞くと、他のシェフの一人が棚からだしたのは食パンだった。
触らせてもらうと、いつも食べているものとそうそう変わらない。
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「おぅ、子供たちのもあるか?」
「作るけど、食べなかったらリルとレヴィで食べてもいいよ」
先程と同じ手順でカツを揚げると、スライスして貰ったパンにバターを塗って水気を切った千切りキャベツを
乗せたのだった。
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