【完結】【BL】月下~乙女ゲームの世界に転生したが、何故か俺は攻略対象から求婚されています。

梅花

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第1章 転生

11話

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「おはよ」

顔を洗った俺は身支度を整えてから厨房に顔を出す。
其処には翠と、もう一人、茶色の髪の少女がいた。

すずめおはよ、今日も早いねご苦労様…何か手伝うことある?」

肩より短く切り揃えた髪を今は軽く手拭いでまとめて手元の鍋をかき混ぜていた。
ふわりと香り立つのは味噌汁で。

「うまそう。少し寒いから汁物は幸せなんだよな」

野菜がたっぷりのそれは本当に暖まる。

「鴇、悪いけど兄さんが畑なのよ、こっちは大丈夫だから呼んできてくれる?もう少ししたら出来上がるから」

雀はにこりと笑いながらも、ちらりと扉の向こうを気にしていた。誰かを待っているのだろう。

「わかった。いってくるね」

雀に頼まれると、俺は裏木戸から外へ出る。
昨日とは違う方向に歩き出して暫くすると畑が見えてきた。

おう?」

俺は口に手を当てて声を上げる。
ガサガサと、葉が揺れてその先から現れたのは先程の雀と良く似たそれでも性別の違いははっきりとわかる鮮やかな緑の髪をした青年だった。

「おはよ、雀がもうすぐご飯だってさ。手を洗ったりしなきゃいけないだろ?そろそろ切り上げて行こうぜ?」

「おはよう鴇。今ちょうど選定が終わったから選定した葉っぱや芽を持って行けるから」

鶯の前掛けの中には沢山の葉っぱ等が入っていた。
うん、この葉っぱ天ぷらとか汁物で食べると美味しいんだよな。
野菜の種類はいまいちわからないし、良く食べるトマトとかも時期になればあるしね。
今夜の食事は天ぷらかな。翠に言ってみよう。

「そっか、収穫するなら手伝うから言ってな?」

「ありがとう、行こうか」

鶯がぐいっと指先で擦った顔に土が付く

「鶯、顔に土が付いた。あー…手拭い師匠に渡しちゃったからちょっと悪いな」

俺は袖で鶯の顔を拭いてやる。
着替えたばかりの服だから大丈夫たぶん綺麗!

「…っ!」

大人しく拭かれていた鶯が、もういいと手を止めさせる。
俺は綺麗な鶯の顔に土がないのを確認した。

「何か持ってくものある?」

「いや、大丈夫…」

鶯の準備を待ってから二人でゆっくり屋敷に向かう。
でこぼこした砂利道は歩きづらいし転んだら痛いよなぁなんて頭の端で考えたりする。
鶯はこの広い農園を鶯はほぼ一人で管理しており、俺たちの貴重な食料を賄っている。
瑞々しい野菜はそのままでも、料理をしても凄く美味い。
野菜作りは手伝えないが、収穫くらいは鶯の許可をもらってするときがある。
食べきれないほどできたときは市街に売りに出たりするのだ

「鶯ってあまり寝てないだろ…いつも畑にいる気がする…そのお陰で俺たち美味いもの食えるしありがたいけど、無理するなよ?」

つい心配になってしまうと、鶯は小さく頷いてにこりと笑う。
かわいいと言ったら嫌だろうけれど、雀と並んだら可愛いしかないよなぁと思いながら屋敷に着いた。
来たときと同じように裏木戸を抜けて鶯は井戸に、俺は厨房に向かう。

「雀、ただいま。鶯連れてきた…よ」

「あ、鴇おはよう」

雀の隣には蓮がいて。
あれ、凄く距離が近くない?
なんて勘繰りだよな。女の子同士の距離感って近いもんな。

「おはよう蓮。翠はもう配膳始めちゃったかな?手伝ってくるね」

俺は土間から上がり居間へと向かう。
翠が手際よく膳を並べていた。

「手伝うよ」

「悪い」

俺はあまりできることがないから。
このくらいはね?
食事をする位置は決まっていて、その順番通りに配膳をする。
食事の量も人それぞれだし、何日かに1度しか顔を出さないのもいる。
ゲーム内容を知っているからその理由もわかっているんだけどさ。
今日も食事は豪勢だ。
山菜おこわに味噌汁。鮭の塩焼きに香の物。
配膳か終わる頃になると自然と皆が集まって来て、俺も自分の膳につく。
いただきます。
和やかな1日の始まりだった。



☆☆☆☆☆☆☆

とりあえず攻略対象揃いました。
人数が増えてきたので、時間があれば登場人物一覧を作ろうかなと。
いるかなぁ…
身長とか設定してあるんだけど…
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