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78話
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「ミゲル様、おやつです」
まだお茶を飲んでいたミゲル様にサンドイッチを差し出す。
「少しですが食べてください。食べ終わったら肩を揉んで差し上げます。
ミゲル様は何でも自分でされてしまいますから…無理だけは…御身大切にです」
そう俺が言うと、ああとミゲル様は笑って皿の上のサンドイッチを摘まんだ。
これから、できるだけ毎日食事のお世話だけでもさせてもらわなくちゃ。
「あっ!ミゲル様すみません…」
そう言えば思い出してしまった。
騎士達と約束してしまった魔石に付与。
「ん?」
「明日からちょこちょこ魔石に付与をかけなきゃならなくて…約束したからもしかしたら此処に持ってきたりするかもしれません…そうしたら俺が対応しますが、居なかったら名前を聞いておいてください…」
「構わないが、かなり、来そうか?無理はするなよ?」
「大丈夫ですよ…俺…あれ?俺、回復だけなら付与して大丈夫ですよね?」
ふと、無意識のうちにできることをやってしまっていた記憶。
聖女としては有能だけれど、男性としては回復と浄化は同時にできないものなのだから。
でも、まぁいいか。なんて思いながら自分のお茶をいれる。
「騎士団の方では他に必要になるものがあれば言ってくださいね?それと、俺はいくらミゲル様に借金をしているのでしょうか…」
遠征の時は必死でやっていたが、追加で発注した魔石はミゲル様が立て替えてくれたのだと聞いている。
騎士達にもってもらうため、最初の石は俺が買った。
だけど、遠征の時は買う時間の余裕が無かったのだ。
貯めてきた給料では足りないのはわかっているから、分割払いにさせてくれないかなぁ。
「あぁ、あれは騎士団の予算をぶんどったから気にしなくていいぞ?で、これからなんだが、定数を作ってくれたらサハルに褒賞が出るようにも掛け合った。だから、時間のあるときで構わないから付与を繰り返して一定数の魔石を作ってくれ」
「え。いいのですか?」
俺からしてみれば目から鱗の幸運だったが、決して安くない魔石なのだ。
「金額よりも命の方が大切だ。今回の遠征も随分と助かったとサディが言っていた」
お茶を飲み干したミゲル様は最後の一口のサンドイッチを嚥下してから、どうだ?有能だろう?と胸を張った。
まだお茶を飲んでいたミゲル様にサンドイッチを差し出す。
「少しですが食べてください。食べ終わったら肩を揉んで差し上げます。
ミゲル様は何でも自分でされてしまいますから…無理だけは…御身大切にです」
そう俺が言うと、ああとミゲル様は笑って皿の上のサンドイッチを摘まんだ。
これから、できるだけ毎日食事のお世話だけでもさせてもらわなくちゃ。
「あっ!ミゲル様すみません…」
そう言えば思い出してしまった。
騎士達と約束してしまった魔石に付与。
「ん?」
「明日からちょこちょこ魔石に付与をかけなきゃならなくて…約束したからもしかしたら此処に持ってきたりするかもしれません…そうしたら俺が対応しますが、居なかったら名前を聞いておいてください…」
「構わないが、かなり、来そうか?無理はするなよ?」
「大丈夫ですよ…俺…あれ?俺、回復だけなら付与して大丈夫ですよね?」
ふと、無意識のうちにできることをやってしまっていた記憶。
聖女としては有能だけれど、男性としては回復と浄化は同時にできないものなのだから。
でも、まぁいいか。なんて思いながら自分のお茶をいれる。
「騎士団の方では他に必要になるものがあれば言ってくださいね?それと、俺はいくらミゲル様に借金をしているのでしょうか…」
遠征の時は必死でやっていたが、追加で発注した魔石はミゲル様が立て替えてくれたのだと聞いている。
騎士達にもってもらうため、最初の石は俺が買った。
だけど、遠征の時は買う時間の余裕が無かったのだ。
貯めてきた給料では足りないのはわかっているから、分割払いにさせてくれないかなぁ。
「あぁ、あれは騎士団の予算をぶんどったから気にしなくていいぞ?で、これからなんだが、定数を作ってくれたらサハルに褒賞が出るようにも掛け合った。だから、時間のあるときで構わないから付与を繰り返して一定数の魔石を作ってくれ」
「え。いいのですか?」
俺からしてみれば目から鱗の幸運だったが、決して安くない魔石なのだ。
「金額よりも命の方が大切だ。今回の遠征も随分と助かったとサディが言っていた」
お茶を飲み干したミゲル様は最後の一口のサンドイッチを嚥下してから、どうだ?有能だろう?と胸を張った。
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