【恋愛】婚約破棄をされた伯爵令嬢の小さな初恋はやがて芽生える。

梅花

文字の大きさ
13 / 13

13話

しおりを挟む
カディールとゆっくりお茶をしてからカフェを後にした。
カディールはまだ予定があるとの事で、馬車を呼んでくれライラックはその馬車に乗り込むと伯爵家へと向かうと、そこで待っていたのは母だった。
「ライラ……良かったわ」
玄関の前でギュッと抱き締められると、ライラックは驚いてしまう。
「お母様、どうされましたか?」
「どうされましたかじゃないわ。早く家に入りなさい……」
執事が開けた扉からライラックは母と一緒に玄関を入った。
そこには見知った顔の女性がいた。
「叔母様」
「ライラック、久しぶりねぇ」
そう言って笑うのは母の妹であり、美魔女と呼ばれる子爵夫人だった。
「ご無沙汰しております」
そう言うとぎゅっと抱きしめられた。
母より少し小柄な叔母。
母と同じく美女と呼ばれた叔母は、現王弟の求婚を断り子爵の元へと嫁ぎ、現在は五人の子持ちなのだ。
貴族には珍しい恋愛結婚であり、聞くところによると叔母から子爵である叔父に告白をしたのだと聞いている。
そんな行動力のある叔母を止められるのはあまりいないだろう。
「リリーから聞いて慌てて来たのよ、良かったわ。それに、来る途中で貴女たちを見たのだけど……」
「叔母様の馬車でしたの……見た事あるような馬車だと思いましたの」
一瞬速度を落とした馬車に気付いたが、気のせいかと思って見送ったのだ。
「何か揉めているような感じがあったから引き返そうとしたらもう貴女たちはいなかったのよ」
そう言われて、ライラックは母が玄関で見せた心配している様子に納得がいった。
「もう、大丈夫なの?」
「はい叔母様」
「ほら、二人とも座ってお茶にしましょう」
リリーの言葉にライラックは叔母の腰に手を添えて応接間に促した。
メイドの用意した紅茶と焼き菓子を並べ、三人でお茶をしていると父が帰宅しそれを迎えた。
「ライラック、一悶着あったと……」
父にそう言われて何処までその話題になっているのか、ライラックは怖さを感じる。
「大丈夫です、カディール様に助けていただきましたので」
「そうか。礼をせねばな」
そう言うと、父は執事を呼び何かを告げた。
「ゆっくりしていなさい」
頭を撫でられるのは子供扱いで嬉しくないが、それももう少しの間でされなくなるのかと思うと少し寂しくなった。
「何事も無くて良かった……ライラック……」
「ありがとうございますお父様」
ライラックは父を見上げやわらかく微笑んだ。
しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

もくれん
2025.03.26 もくれん

1話

わくわくします!!

身長とかどうしようもないことに目くじら立てちゃダメですよね😌
私は低すぎる立場ですけど、どちらも良い点困ってる点があります!
良いとこを見てほしいし見るようにしたいです!
ライラック、言葉使いから可愛い💕

続き待ってます〜!✨🥰✨

2025.03.26 梅花

もくれんさん!?

ヤダ、こっちも読んでくださった!?
ありがとうございます。
とりあえず、3日分ストックしてますが、なかなか文字数増やすの難しいですね。
頑張ってみます💪

解除

あなたにおすすめの小説

夫の告白に衝撃「家を出て行け!」幼馴染と再婚するから子供も置いて出ていけと言われた。

佐藤 美奈
恋愛
伯爵家の長男レオナルド・フォックスと公爵令嬢の長女イリス・ミシュランは結婚した。 三人の子供に恵まれて平穏な生活を送っていた。 だがその日、夫のレオナルドの言葉で幸せな家庭は崩れてしまった。 レオナルドは幼馴染のエレナと再婚すると言い妻のイリスに家を出て行くように言う。 イリスは驚くべき告白に動揺したような表情になる。 「子供の親権も放棄しろ!」と言われてイリスは戸惑うことばかりで、どうすればいいのか分からなくて混乱した。

実家に帰ったら平民の子供に家を乗っ取られていた!両親も言いなりで欲しい物を何でも買い与える。

佐藤 美奈
恋愛
リディア・ウィナードは上品で気高い公爵令嬢。現在16歳で学園で寮生活している。 そんな中、学園が夏休みに入り、久しぶりに生まれ育った故郷に帰ることに。リディアは尊敬する大好きな両親に会うのを楽しみにしていた。 しかし実家に帰ると家の様子がおかしい……?いつものように使用人達の出迎えがない。家に入ると正面に飾ってあったはずの大切な家族の肖像画がなくなっている。 不安な顔でリビングに入って行くと、知らない少女が高級なお菓子を行儀悪くガツガツ食べていた。 「私が好んで食べているスイーツをあんなに下品に……」 リディアの大好物でよく召し上がっているケーキにシュークリームにチョコレート。 幼く見えるので、おそらく年齢はリディアよりも少し年下だろう。驚いて思わず目を丸くしているとメイドに名前を呼ばれる。 平民に好き放題に家を引っかき回されて、遂にはリディアが変わり果てた姿で花と散る。

結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。

佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。 結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。 アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。 アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。

夫「お前は価値がない女だ。太った姿を見るだけで吐き気がする」若い彼女と再婚するから妻に出て行け!

佐藤 美奈
恋愛
華やかな舞踏会から帰宅した公爵夫人ジェシカは、幼馴染の夫ハリーから突然の宣告を受ける。 「お前は価値のない女だ。太った姿を見るだけで不快だ!」 冷酷な言葉は、長年連れ添った夫の口から発せられたとは思えないほど鋭く、ジェシカの胸に突き刺さる。 さらにハリーは、若い恋人ローラとの再婚を一方的に告げ、ジェシカに屋敷から出ていくよう迫る。 優しかった夫の変貌に、ジェシカは言葉を失い、ただ立ち尽くす。

姉の婚約者に愛人になれと言われたので、母に助けてと相談したら衝撃を受ける。

佐藤 美奈
恋愛
男爵令嬢のイリスは貧乏な家庭。学園に通いながら働いて学費を稼ぐ決意をするほど。 そんな時に姉のミシェルと婚約している伯爵令息のキースが来訪する。 キースは母に頼まれて学費の資金を援助すると申し出てくれました。 でもそれには条件があると言いイリスに愛人になれと迫るのです。 最近母の様子もおかしい?父以外の男性の影を匂わせる。何かと理由をつけて出かける母。 誰かと会う約束があったかもしれない……しかし現実は残酷で母がある男性から溺愛されている事実を知る。 「お母様!そんな最低な男に騙されないで!正気に戻ってください!」娘の悲痛な叫びも母の耳に入らない。 男性に恋をして心を奪われ、穏やかでいつも優しい性格の母が変わってしまった。 今まで大切に積み上げてきた家族の絆が崩れる。母は可愛い二人の娘から嫌われてでも父と離婚して彼と結婚すると言う。

元婚約者からの嫌がらせでわたくしと結婚させられた彼が、ざまぁしたら優しくなりました。ですが新婚時代に受けた扱いを忘れてはおりませんよ?

3333(トリささみ)
恋愛
貴族令嬢だが自他ともに認める醜女のマルフィナは、あるとき王命により結婚することになった。 相手は王女エンジェに婚約破棄をされたことで有名な、若き公爵テオバルト。 あまりにも不釣り合いなその結婚は、エンジェによるテオバルトへの嫌がらせだった。 それを知ったマルフィナはテオバルトに同情し、少しでも彼が報われるよう努力する。 だがテオバルトはそんなマルフィナを、徹底的に冷たくあしらった。 その後あるキッカケで美しくなったマルフィナによりエンジェは自滅。 その日からテオバルトは手のひらを返したように優しくなる。 だがマルフィナが新婚時代に受けた仕打ちを、忘れることはなかった。

幼馴染と夫の衝撃告白に号泣「僕たちは愛し合っている」王子兄弟の関係に私の入る隙間がない!

佐藤 美奈
恋愛
「僕たちは愛し合っているんだ!」 突然、夫に言われた。アメリアは第一子を出産したばかりなのに……。 アメリア公爵令嬢はレオナルド王太子と結婚して、アメリアは王太子妃になった。 アメリアの幼馴染のウィリアム。アメリアの夫はレオナルド。二人は兄弟王子。 二人は、仲が良い兄弟だと思っていたけど予想以上だった。二人の親密さに、私は入る隙間がなさそうだと思っていたら本当になかったなんて……。

「本当に僕の子供なのか検査して調べたい」子供と顔が似てないと責められ離婚と多額の慰謝料を請求された。

佐藤 美奈
恋愛
ソフィア伯爵令嬢は、公爵位を継いだ恋人で幼馴染のジャックと結婚して公爵夫人になった。何一つ不自由のない環境で誰もが羨むような生活をして、二人の子供に恵まれて幸福の絶頂期でもあった。 「長男は僕に似てるけど、次男の顔は全く似てないから病院で検査したい」 ある日、ジャックからそう言われてソフィアは、時間が止まったような気持ちで精神的な打撃を受けた。すぐに返す言葉が出てこなかった。この出来事がきっかけで仲睦まじい夫婦にひびが入り崩れ出していく。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。