【恋愛】婚約破棄をされた伯爵令嬢の小さな初恋はやがて芽生える。
伯爵家の長女、ライラックは名前のように鮮やかな紫色の瞳を持っていた。
その瞳の色は父譲り、背中に流れるプラチナブロンドは母譲り。
しゅっとした端正な顔立ちは少し冷たそうな印象を与えるが、笑みを浮かべればそれは霧散する。
絶世の美女と言われるライラックだったが、婚約者は皆無だった。
幼い頃からの婚約者に、先日婚約解消を言い渡されたばかりだった。
それもそのはず、ライラックは大柄の父に似てしまいすらりと高い身長を持つのだ。
靴を履かずに男性の平均身長を越えるライラックが女性の嗜みであるヒールの靴を履くと、大概の男性が小さく見えてしまうのだ。
そのため、それを気にした元婚約者に理由を付けられて婚約を解消されてしまう。
結婚適齢期ギリギリの大女に婚約を申し出てくれる男性はおらず、ライラックはこのまま仕事に生きようと思った矢先の出来事だった。
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