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そして新たなステージへ
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ふと気がつくと、あたしは白っぽい光に満ちた空間にいた。
「あ、気が付いた。気分はどう??」
高校生くらいだろうか?
虹みたいにキラキラ光る不思議な色の髪の、すっごく綺麗な女の子があたしの事を覗き込んできた。
ラッキーちゃんやさちこちゃんもキラキラして見えたけど、この子のキラキラに比べるとただのニセモノだって一目でわかった。
だってこの子、本当に身体のあちこちに星をちりばめたみたいにキラキラ輝いてるんだよ?
「大丈夫?どこか痛いところはない??」
アイドルみたいなかわいい声で、あたしの事を気遣ってくれてる。
すっごく綺麗でやさしくて、どこか神秘的。髪も瞳もキラキラ光ってて、見る角度によって色合いが変わるんだ。
着ている服もシンプルな白っぽいワンピースなんだけど、オーロラみたいに輝いて不思議な色彩を放っている。
こんなに綺麗で可愛いのは人間じゃない。きっと女神とか妖精とか、そんな存在なんだと本能でわかった。
「あたし、どうなっちゃったんですか?」
あたしは恐る恐る聞いてみた。
なんか人間じゃなさそうだから一応敬語。
「……あのね、どうか落ち込まないで聞いてね。あなたは事件に巻き込まれて死んじゃったの。
あなたがイイ思いさせてあげてた変なおじさんに逆恨みされて、お腹を刺されて死んじゃったのよ」
女神さま(?)はとても言いにくそうにあたしに告げた。
そっか……うすうす気付いてはいたけど、やっぱりあたしは死んじゃったのか。
あたしを刺したのはセフレの一人だった。
エンスタからメッセージをくれて、顔も悪くなかったから気まぐれで会ってやってた。ちょっと気持ち良くしてやればいろいろ買ってくれるからと何度も会ってやったのが間違いだったみたい。
あたしはラッキーちゃんの教えに従ってただけ。だって女は子宮の声に耳を傾けて、ご自愛しているだけで愛されて蜜がれるはずでしょう?
女の蜜は男に蜜がれるためにあるってさちこちゃんも、いつも言ってるじゃない。
それなのに、あいつは蜜ぐどころかあたしの生命を奪いやがった。
「かわいそうに、まだたったの十一歳だったのに。これからいっぱい楽しい事があって、色んな事をして、キラキラ輝くはずだったのにね。本当にもったいない。
さぞ悔しかったでしょう」
女神さまはあたしの前にひざまずき、両手を包み込むように握って顔をしっかり見上げながら悲し気に言ってくれた。
あたしは悔しさでいっぱいだ。
もっともっと生きていたかった。
毎日血の滲むような努力をして、キラキラした自分を維持していた。
それを何の努力もしない馬鹿があっさり全部壊しやがって……っ
キモオヤジなんて生きてるだけで犯罪なのに、この美少女のあたしを殺しやがるなんて……っ
「そういえばあたし、なんでこんなところに……?」
「あなた、あたしの世界を気に入ってくれてるみたいだから。
あんなつまらない世界じゃなくて、次はあたしの世界に転生してみたら?って思って誘いに来たの」
「あなたの世界……??」
「そう。『素顔のままの君に星を願う』ってゲーム、いっぱいプレイしてくれたでしょ?あれ、あたしの世界をモチーフにしてるの。
色んな人がプレイしてくれたけど、あなたほど何度も何度も根気よくプレイして、完璧な悪役令嬢の詰め方を探してくれた人っていないわ。きっとすごくあたしの世界を気に入ってくれたんだな、って思ったの。
だから、次の転生はあたしの世界にって思って。
ね、『素顔のままの君に星を願う』のヒロインとして、どこまでもキラキラ輝いてみない?」
「あたしが、ヒロイン」
「そう。悪役が詰められれば詰められるほどあなたが輝く世界。
あなたはあのクソつまんない下らない世界を卒業して、次の世界のステージでで羽ばたくのよ。
たくさん愛されて楽しい思い出を作って、あんなつまらない世界で傷ついた魂をしっかり癒してちょうだい」
「魂を癒す……」
「ね、来てくれるでしょう? あたしの可愛いヒロインさん。
あたしの世界に身も心も捧げてくれる? そして魂の底からあたしの世界を味わって、あたしと一つになりましょう? 」
「女神様と一つに……あたしが女神様に……」
「そう、あなたはあたしに選ばれたのよ」
そうか、あたしは選ばれたんだ。女神様の、特別なヒロインに。
たったの十一で死んじゃったのは、そのためだったんだ。
ゴミクズばかりが大きな顔をしてるクソみたいな下のステージの世界から、ずっと上のステージの世界でキラッキラに輝くため。
「もちろん、喜んで。あなたの世界で、あたし精一杯輝いてみせます。
誰よりもキラッキラな、最高のヒロインとして」
「そう。それじゃ決まりね」
そしてあたしは虹色の輝きの中に溶けていき……
女神さまの世界のヒロイン「エステル・クリシュナン」へと転生したのだった。
「あ、気が付いた。気分はどう??」
高校生くらいだろうか?
虹みたいにキラキラ光る不思議な色の髪の、すっごく綺麗な女の子があたしの事を覗き込んできた。
ラッキーちゃんやさちこちゃんもキラキラして見えたけど、この子のキラキラに比べるとただのニセモノだって一目でわかった。
だってこの子、本当に身体のあちこちに星をちりばめたみたいにキラキラ輝いてるんだよ?
「大丈夫?どこか痛いところはない??」
アイドルみたいなかわいい声で、あたしの事を気遣ってくれてる。
すっごく綺麗でやさしくて、どこか神秘的。髪も瞳もキラキラ光ってて、見る角度によって色合いが変わるんだ。
着ている服もシンプルな白っぽいワンピースなんだけど、オーロラみたいに輝いて不思議な色彩を放っている。
こんなに綺麗で可愛いのは人間じゃない。きっと女神とか妖精とか、そんな存在なんだと本能でわかった。
「あたし、どうなっちゃったんですか?」
あたしは恐る恐る聞いてみた。
なんか人間じゃなさそうだから一応敬語。
「……あのね、どうか落ち込まないで聞いてね。あなたは事件に巻き込まれて死んじゃったの。
あなたがイイ思いさせてあげてた変なおじさんに逆恨みされて、お腹を刺されて死んじゃったのよ」
女神さま(?)はとても言いにくそうにあたしに告げた。
そっか……うすうす気付いてはいたけど、やっぱりあたしは死んじゃったのか。
あたしを刺したのはセフレの一人だった。
エンスタからメッセージをくれて、顔も悪くなかったから気まぐれで会ってやってた。ちょっと気持ち良くしてやればいろいろ買ってくれるからと何度も会ってやったのが間違いだったみたい。
あたしはラッキーちゃんの教えに従ってただけ。だって女は子宮の声に耳を傾けて、ご自愛しているだけで愛されて蜜がれるはずでしょう?
女の蜜は男に蜜がれるためにあるってさちこちゃんも、いつも言ってるじゃない。
それなのに、あいつは蜜ぐどころかあたしの生命を奪いやがった。
「かわいそうに、まだたったの十一歳だったのに。これからいっぱい楽しい事があって、色んな事をして、キラキラ輝くはずだったのにね。本当にもったいない。
さぞ悔しかったでしょう」
女神さまはあたしの前にひざまずき、両手を包み込むように握って顔をしっかり見上げながら悲し気に言ってくれた。
あたしは悔しさでいっぱいだ。
もっともっと生きていたかった。
毎日血の滲むような努力をして、キラキラした自分を維持していた。
それを何の努力もしない馬鹿があっさり全部壊しやがって……っ
キモオヤジなんて生きてるだけで犯罪なのに、この美少女のあたしを殺しやがるなんて……っ
「そういえばあたし、なんでこんなところに……?」
「あなた、あたしの世界を気に入ってくれてるみたいだから。
あんなつまらない世界じゃなくて、次はあたしの世界に転生してみたら?って思って誘いに来たの」
「あなたの世界……??」
「そう。『素顔のままの君に星を願う』ってゲーム、いっぱいプレイしてくれたでしょ?あれ、あたしの世界をモチーフにしてるの。
色んな人がプレイしてくれたけど、あなたほど何度も何度も根気よくプレイして、完璧な悪役令嬢の詰め方を探してくれた人っていないわ。きっとすごくあたしの世界を気に入ってくれたんだな、って思ったの。
だから、次の転生はあたしの世界にって思って。
ね、『素顔のままの君に星を願う』のヒロインとして、どこまでもキラキラ輝いてみない?」
「あたしが、ヒロイン」
「そう。悪役が詰められれば詰められるほどあなたが輝く世界。
あなたはあのクソつまんない下らない世界を卒業して、次の世界のステージでで羽ばたくのよ。
たくさん愛されて楽しい思い出を作って、あんなつまらない世界で傷ついた魂をしっかり癒してちょうだい」
「魂を癒す……」
「ね、来てくれるでしょう? あたしの可愛いヒロインさん。
あたしの世界に身も心も捧げてくれる? そして魂の底からあたしの世界を味わって、あたしと一つになりましょう? 」
「女神様と一つに……あたしが女神様に……」
「そう、あなたはあたしに選ばれたのよ」
そうか、あたしは選ばれたんだ。女神様の、特別なヒロインに。
たったの十一で死んじゃったのは、そのためだったんだ。
ゴミクズばかりが大きな顔をしてるクソみたいな下のステージの世界から、ずっと上のステージの世界でキラッキラに輝くため。
「もちろん、喜んで。あなたの世界で、あたし精一杯輝いてみせます。
誰よりもキラッキラな、最高のヒロインとして」
「そう。それじゃ決まりね」
そしてあたしは虹色の輝きの中に溶けていき……
女神さまの世界のヒロイン「エステル・クリシュナン」へと転生したのだった。
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