素敵な罰ゲームなんてあり得ません!

はなまる

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第33 ばってん

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皆さん、お久しぶりです。
選出者の井手りなこです。
でこちゃんと 呼ばれています。

ついに新章、スタートしますよ。

冒険者は普通、依頼を受けて冒険をするものです。
でも。
私は一度も、クエストを受けたことがないんですよね。
せっかくランキング3位になれたのに、これではいけませんよね。
というわけで、冒険者の店で仕事を見つけようと思います。

「 まずはゴブリン退治ですね」
「 何を言ってるの?」

私が決意していると、ももちゃんが呆れたように口を挟んで来ました。

「 私が修業してあげたんだから、一星のドラゴン退治くらいやれるでしょ」
「 一度、殺されそうになったんですけど?」
「 それは魔法の特性をよく知らなくて、戦い方をよく分かってなかった頃の話でしょ。
でこちゃんは仮にも、邪神のかけらを倒したんだから、ドラゴンくらい余裕で片付けられるよ」

このままでは、本当にドラゴン退治に行かされそうですね。
それは早すぎますよ。
邪神はだったから、[ミラクルホープデコレーション]が通用したんです。ドラゴンが人を襲うのは食べるため。
つまり。
生きるためです。
悪ではありません。
[ミラクルホープデコレーション]以外に決定打はありません。一応、一星行きも検討していたのですが、私1人では無茶なようですね。
それとも......。

「 ももちゃんが一緒についてきてくれるんですか?」
「 私は忙しいよ。見届け人はですよちゃんに任せるね」
「 それって、私1人で戦えってことですか!?」
「 楽勝でしょ」
にっこり。

ももちゃんの 満面の笑みに恐怖を感じてしまいます。

「いやいや、 一人では無理ですよ!!」
「 仕方ないな。こものちゃんの 力は借りていいよ」
「ひんじゃくくんは ダメですか?」
「 ダメと言うか無理ね。特別な人間以外は転移できない、そういう決まりになってるの」
「ひんじゃくくんは、 精霊界と魔界には行けましたよ?」
「一星と二星は ダメなの。同じ人間が二人同時に存在することになるからね」
「 どういうことですか?」
「一星に 行けばわかるよ」

一星行きに うまく誘導されていますね。
そんなにドラゴンと戦わせたいんですか 。
ももちゃんにとっては楽勝でも、私にとっては魔王に挑むようなものですよ。
あ。
ももちゃんが魔王でしたね。
そして。
ドラゴン退治を断れば、ももちゃんの素敵すぎる修業が再開されることでしょう。
何か逃れる言い訳はないものでしょうか?

@ あきらめてドラゴン退治に行けよ。
@ どんなに策を練ったところで、結局は一星行きになるよね。
@ 足掻くだけ無駄。

いいえ、まだです。
きっと、何か手がはずです。
......。
そうです!
修行しに行きましょう。

@ももちゃんとの修業は 嫌だったんじゃないの?

いえ、ももちゃんでは ありません。
あほう先生に、あほまほを 習いに行くんですよ。
これなら、ももちゃんも納得してくれるはずです。

@ それはどうかな。
@ももちゃんのことだから、 きっとその辺のことも対策をとってると思うよ。

どうやらそのようですね......。

「アルバ.トゥーロスは、アンネとフェルに 探させてるから、安心して一星に言っていいよ」
にっこり。

ももちゃんは 仕事が早いですね。
ところで......。

「アンネとフェルって、 誰のことですか?」
「でこちゃんが言うところの、ざんねんちゃんとへたれくんよ」

そういえばそうでしたね。
以前はペルソナのせいで、名前がひらがなにしか聞こえなかったから、あだ名をつけていたんですよ。
ランキングが3位になったことでそのペルソナはなくなったんですけど、すっかりあだ名の方が定着してしまったんですよね。

@ あのー?私、新規なんですけど。
@ 俺も。

では、新規視聴者のために改めて説明しますね。
私の名前は井手りなこ。みんなからでこちゃんと呼ばれています。
中学2年生です。
ピンク色の髪が特徴なだけの普通の女の子です。

@ いやいや、普通じゃないだろ。
@ デコビームとか射ってるしなw

[ピーチフラッシュ]です!

@ ピンク色って......髪を染めてるの?

いえ。
私は選出者だから、髪がピンク色なんですよ。

選出者は 異世界転移することができる能力者、チートのことです。
選出者は選出学園 というエスカレート式の学校に集められて、異世界ローディアで冒険することになります。

ローディアは一星と二星という 二つの世界で存在します。
二つの世界なのに同じ名前なんてややこしいですね。
双子の女神がそれぞれ創った世界だから、そっくりな世界ということかもしれません 。なんだか気になってきました。
行ってみるのも悪くないかもしれませんね。
ドラゴン退治は勘弁をしてほしいですけど。

ももちゃんは 見逃してくれませんでした。

「 そんなに私と修行をしたいの?」
「いえ、 結構です!」
「 だったら、ドラゴン退治のクエストを完遂してきなさい」
「......はい。
せめて、ふたえちゃんに 挨拶したかったんですけど」
「 今日から留学する子のことね。
いいよ。クエストは明日にしてあげる」
にっこり。
「 1日も猶予もらえるなんて、涙が出るほど嬉しいです」
しくしく。

明日から頑張ります。
いいわけじゃなくて、マジですからね!
涙が止まりませんでした。
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