素敵な罰ゲームなんてあり得ません!

はなまる

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第34 ばってん

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「 みんな席について。今日は留学生を紹介するよ。ふたえさんです」

 まほ 先生の合図で、ツインテールの女の子が教室に入ってきます。
 ひとみちゃんは オレンジ色の髪でしたけど、ふたえちゃんは 赤毛なんですね。
 仲良くなりたいです。
 ...... 明日から強制的にお出かけしなければいけないから、そんな時間はあまりないんですけどね。
  間があけば喋りづらくなります。
 今日一日でお友達になれるように積極的に、話しかけなければいけませんね!

 その前に授業があります。
 1時限目は実技訓練です。体操服に着替えてグラウンドに集合します。

@ サービスシーンは?
@ そんなものあるわけないでしょ!
@ せめてキャッキャウフフな会話だけでも!

 仕方ありませんね。少しだけですよ?

「 昨日、覗いてた男子がいたんだって」
「 そいつ、どうなったの?」
「 もちろん、[ファイアーボール] でこんがりよ」
「 殺しはまずいってw」
「 だいじょうぶ。回復魔法があるから」
「 痛めつけながら回復するって、えげつない拷問ねw」
「 言えてるwww」
「 それだけの事をやった男子が悪いんでしょ」
「......むっ! 誰かに盗聴されている気がする」
「 魔素電波を特定して......」
「 別の世界の人間でも殺っちゃうよ?」
「 やっちゃうの字がやばいねw」

@ でこちゃん、もいいから!
@ 早く離脱するんだ!
@あらあら、 男は大変ねw

  ?
 皆さん、どうかしたんですか?

@ なんでもないの。それより、ふたえちゃんとペアになれるといいね。

 はい!
 私、ふたえちゃんとペアになれるように誘ってみます。

「ふたえちゃん、私とペアに なりませんか?」
「ペア......?」
「 実技訓練では2人一組のペアになるんです」
「......うん、いいよ」
「 でこちゃん、私とペアを組むんじゃなかったのか!?」
「いいえ、 私と一緒がいいに決まってるよ!!」

 何やらざんねんちゃんとももちゃんが騒いでいるけど、無視しておきましょう。
 ......ざんねんちゃんは、あほう 先生を探しに行ったんじゃなかったんですか?

「 せっかく[テレポート]で戻ってきたというのに、なんてことだ!」

 ああ、 そういうことですか。魔力の無駄遣いご苦労様です。

@へたれくんは 戻ってきてないのか?
@ざんねんちゃんと 同じくらい騒ぎ出しそうだものね。
@ 何か理由があるのか?

 はい。
 [ テレポート]で 移動できるのは知っている人の魔力を感知できる場所だけなんですよ。 二人とも戻ってきたら、せっかくの旅が水の泡になってしまうんです。

@へたれくんはざんねんちゃんに 譲ったってことか?
@ きっと、じゃんけんか何かで決めたのね。

 そうでしょうね。

@[ テレポート]は スーパー戦士の瞬間移動のようだな。

 スーパー戦士って何ですか?
 きょとん。

@ 金色の戦士だよ。観たことない?

 1回くらいは見たことある気がするけど......よく分かりません。

@ 女の子ならそんなものよね。

 少年漫画の話はよく分かりませんよ。

「あの......」

  ふたえちゃんが私に声をかけてきます。

「 もう授業始まってるよ」
「えっ?」
「 みんな、打ち合いしてる」
「あはは。 ごめんなさい。考え事をしていました。さあ、私たちも始めましょう」
「う、うん......」

 後衛だからといって、常に前衛に守ってもらえるとは限りません。
 相手の数が多ければ乱戦に巻き込まれることもあります。その対処法を身につけなればなりません。
 敵の攻撃をうまくさばきながら、素早く呪文を唱えるのが理想ですね。
 
 ふたえちゃんは......。

 良く言えば基本に忠実な動き。
 悪く言えば直線的で単調な動きですね。
 これでは簡単に動きを読まれてしまいますよ。

 なんて。

 私がこの前、ももちゃんに言われたことなんですけどね。
 確かに客観的に見てよくわかりました。
 これは致命的な弱点です。
 二星でなら、 チートのゴリ押しが 可能でしょう。
 でも。
 一星では 通用しません。
 私はそのことをみんなから教わりました。

 今度は私が教える番です。

 ふたえちゃんが 手痛い失敗をしないように。
 今ここで、弱点に気づいてもらいましょう。

 突き、斬り、払い。突き、斬り、払い......。
 同じリズムです。
 これで罠ならお見事ですが......。
 私はふたえちゃんの突きに対して斬り払い、彼女の喉元に杖を突きつけました。

「 動きが単調すぎますよ。だから......」
「......ねえ、 でこちゃんはいつ頃から戦いことを学んでるの?」
「えっ? 選出 学園に入学してからだから、1年ちょっとですね」
「いちかと 同じ天才...... これだから、亜方......チートは......」
 
  ふたえちゃんは、 何やらブツブツとつぶやいています。正直怖いです。
 ビクビク。
 彼女は私を睨みつけました。

「 でこちゃんなんて大っ嫌い!!」
「ええっ!? どうしてそうなるんですか!?」

「 何かあったのか?」

 あらくれ 先生が様子を見に行きました。
 アラン=クレール。
 元冒険者で現役時代はローディアの荒くれ者と恐れられていて......。
 って。
 今は先生の紹介をしている場合じゃありませんでした。
 私はふたえちゃんと友達になりたかったのに、いきなり嫌われるのはショックが大きすぎますよ。

 私ごときに負けるのが我慢ならないってことですか?
 しくしく。



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