貞操逆転世界は衰退の道を辿る

地味眼鏡っ娘に告白作戦

「遥菜。ちょっと放課後いい？」

　胸をドキドキさせながら話し掛ける。それに対して彼女はドキッと体を驚かせながら返事をする為、今にも抱き締めたくなる。

「い、いいよ」

「ありがと！じゃ、鍵しまってくるからそれまで玄関で待ってて」

「・・・わ、私が返すよ」

　彼女のその言葉を聞く前に和樹は行ってしまった。

「ふふふ」

　嬉しそうに歩く和樹に女子は黄色い声が出るが、気付きもしなかった。

「鍵返しに来ましたー」

　鍵を返す為にそう言い、鍵を返した。

　よし、頑張れ俺。頑張るんだ俺。これが終わったら、俺は、俺はリア充になるんだ！

「ごめん、待った？」

「わ、私は大丈夫」

「よかった」

「あの、何をするんですか・・・す、すみませんこんなこと聞いて」

「全然大丈夫。ちょっと着いて来て」

「は、はい」

　何この子、可愛すぎ！え、え、クラスにいた肉食系女子とは大違いだわ！おっと、少しもっこりしてきた、危ない危ない。

「ねえ、遥菜」

「ひゃ、ひゃい」

　顔を赤くしてそんな返事されたら、襲いたくなるじゃん。

「そんなに驚かないで、何もしないから」

　湯気が出そうな程赤いなあ。耳元で言っただけでこんなに赤くなるなんて、僕が求めてる通りだよ！

「彼氏とかっている？」

「こ、こんな私に、か、彼氏なんて・・・」

「よかった！」

「え！？」

「ねえ、遥菜こんなことしていい？」

　大人の感じがこれで出てるかな。怖い、怖い。これで振られたらもう心がバキバキに折れる。だ、だけど、この恋人繋ぎをして、告白・・・出来るのか？こ、心が持たない気がする。どど、どうしよう。

「あ、あの、な、何を」

「だめ？」

「ダメなわけじゃ、ないですけど」

「けど？」

「い、いやなんでも」

「僕が好きだっていうこと、言わせてくれないの？」

　告白出来たのか？というか、今の告白か？うう、頭が回らない。

「え！」

「俺じゃ、ダメ？」

「え、嘘、え、え？夢？夢なの？」

　たぶん、告白になったのか、な？あ、明日答えを聞くことにしよう。なんて言われるか怖いから仕方がない。うん、仕方がない。

「答えは明日でいいよ」

「ははははい」

「じゃあね」

　彼女は手を振り返してくれた。でも、なんだかその表情はボーッとしていた。