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第一章 4月
お姉ちゃん、て呼んで? ★2★
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ちなみに常葉学園大学部は、都外の実家からも比較的通いやすい立地にあって、志奈さんも家からの通学だ。
「結局、一度も私のことを『お姉ちゃん』って呼んでくれなかったし」
不満そうに頬を膨らませた、その姿でさえ絵になる志奈さんに、私は曖昧な笑みを返した。
お姉ちゃん、と言われても。
ひょろりとした少年のような体型の私は、肩に掛かる長さで切りそろえた髪でようやく女の子だと気づいてもらえるくらいで。
顔もさして特徴もない平面。
ひいき目に言っても、一般的で平均的な容姿だ。
どうしてもこの華やかな生き物に懐いて「お姉ちゃん」と呼ぶなんて…
もちろん『美人のお姉さんに懐く』ことに憧れないわけではなかったが。
善良な一少女には荷が重い、と思う。
馴染むのにも充分な時間がなかったのも確かだった。
敢えて短い時間しか作れないようにしたのは私だけど。
両親の結婚には同意しつつ、複雑な気持ちもある。
人の好さそうなオトウサンの兼久さんだからこそ、認めたけれど、小さな頃に女の人と浮気して本当のお父さんが出て行ってからは、ずっとお母さんとの二人暮らし。
お母さんは自分が守ると思って生きてきたのだ。
お母さんを守る自分は、きっと最強だとも思っていた。
2人の結婚を認めることは、まるで「強い自分」からも卒業しなきゃいけないみたいで、上手く言えないけど辛かった。
母親の結婚を祝う気持ちと寂しいと感じる心が同居しちゃってた。
「結局、一度も私のことを『お姉ちゃん』って呼んでくれなかったし」
不満そうに頬を膨らませた、その姿でさえ絵になる志奈さんに、私は曖昧な笑みを返した。
お姉ちゃん、と言われても。
ひょろりとした少年のような体型の私は、肩に掛かる長さで切りそろえた髪でようやく女の子だと気づいてもらえるくらいで。
顔もさして特徴もない平面。
ひいき目に言っても、一般的で平均的な容姿だ。
どうしてもこの華やかな生き物に懐いて「お姉ちゃん」と呼ぶなんて…
もちろん『美人のお姉さんに懐く』ことに憧れないわけではなかったが。
善良な一少女には荷が重い、と思う。
馴染むのにも充分な時間がなかったのも確かだった。
敢えて短い時間しか作れないようにしたのは私だけど。
両親の結婚には同意しつつ、複雑な気持ちもある。
人の好さそうなオトウサンの兼久さんだからこそ、認めたけれど、小さな頃に女の人と浮気して本当のお父さんが出て行ってからは、ずっとお母さんとの二人暮らし。
お母さんは自分が守ると思って生きてきたのだ。
お母さんを守る自分は、きっと最強だとも思っていた。
2人の結婚を認めることは、まるで「強い自分」からも卒業しなきゃいけないみたいで、上手く言えないけど辛かった。
母親の結婚を祝う気持ちと寂しいと感じる心が同居しちゃってた。
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