遑神 ーいとまがみー

慶光院周

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第1章

ぐだぐだ紙芝居(考えたのは全てアホの子です)

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 「…………」
 「…………」
 「…………」
 「せっかくの夕食なのになんだかこのテーブルだけ暗くないですか?」

 重たい空気に耐えかねたハリスが口を開くが私達は答えられる気力が無い。今は船の華やかさにもついて行けず私達(ハリス以外)は絶賛お通夜モードだった。
 せっかく今日の船で出される夕食はブイヤベースなのに味もわからない。

 「クロ、ハリスくんだけ蚊帳の外ってのは可哀想かもよ? どうせいつか話さなきゃいけないんだしいい機会じゃない?」

 どよーんとした顔で新月が海老をフォークで刺したものを眺めながら切り出した。

 そうだな。知ってもいいことではないのであまり話したく無いが後回しにしてツケが回ってくるのも面倒だ。

 「……話がある。全員部屋に戻るぞ」

 覚悟を決めるつもりで残っていたブイヤベースを胃に流し込む。
 少し塩辛かった。



 部屋に戻りマルクスに教えて貰った『サイレント』をかけリビングにあるソファーに腰掛ける。さて、どこから話そうかな……と10秒前までは思っていたんだが……

 「さーさぁ寄ってらしゃい!  見てらっしゃい! 
 紙芝居『悲劇!  幸薄の神様波乱万丈物語~君は漫画の悲劇系主人公か?!~』が始まるよぉ~!!」


 カンカン!  カカカン!!



 新月に「任せろ!  これ出してくれればやってやるから」と言わて【以心伝心】で送られてきたものをそのまま出して見たのが間違いだった。
 さっきまでの暗い雰囲気は明々後日の方角へ、今や顔にパーティー用の鼻眼鏡とハンチング帽、唐草模様の羽織を着た新月が顔にカ●ーおじさんのような付け髭を付けて拍子木を鳴らして叫びまくっている。
 耳元で鳴らすな、五月蠅い。


 拍子木を鳴り止むと部屋が暗くなっており知らないうちに部屋中が蝋燭の明かりで満たされた空間へと変わっていた。
 多分、新月の命令で消したのだろうがそこまでしなくてもいいだろ。
 
 蝋燭の光が船の揺れ一緒に揺らめくと新月が芝居口調で紙が捲る。そこは紙一面が黒いページだった。


 「昔々……よりもずっっと昔の遥か遠くの別世界の物語でございます。

 まだ人も神もいない世界も創られていない時のことです。この時は混沌カオスと呼ばれる塊があっただけで他に何もありませんでした。
 この混沌カオスというものも神でも無く人でも無く、ましてや物でもないもので有と無の両方がを持ち合わせたものでした。

 ある時、混沌カオスは寂しいと感じました。するとその寂しいという気持ちが長い年月を超えて徐々に変化していきやがて小さな違和感へと変わりました。
 違和感は大きくなりやがて混沌カオスの存在の半身として力を半分有していき、意識を持ちはじめました」

 ここで黒一色から白と黒二色になる。



 「そこで混沌カオスは思いました。ピキーン!! 「自分って双子だったの」かと。

 しかし同時に、「じゃあ俺って姉か兄じゃね?」と思い、うかれてそのまま様子を見るという名の放置をし始めました」
 「放置したんですか」
 「したんですよ」
 「お嬢様、なぜそのままにしたんですか? 普通なら自分の力の半分を取って人格を持ち始めたものは殺すと思うのですが」
 「……暇だったからだよ」

 紙芝居に疑問を持ったハリスとツァスタバが新月に質問する。しかし答えはろくでもないものが帰ってきて二人は呆れたと言いたげな顔を新月に向ける。
 
 新月は二人を放置し、「あ~! なんも聞こえない!! 場面変わりまーす!!  」と言って紙芝居は進み、胴体辺りに神と描かれたトイレのマークのような絵が出てくる。

 「で、なんやかんやありまして出来たのは男の子でした。
 しばらくはそのままでいたんだけどまた暇になった混沌カオスズ☆は、今度は自分達で何か創ってみるかと大地の女神や光、影などなど粘土遊びのようにポンポンと創っていきました」
 「神様を創ったんですか?!」
 「はい創りました。なにせ暇だったので。 はーい、ここからハードになっていきまーすよ!
 色々創った結果、彼らは神様と呼ばれるようになりました。そこで混沌カオス(男の方)は自分も神のように実体を持ってみようと考えていると言いました」
 「これも暇だったからですか」
 「暇だったからです。

 混沌カオスは暇でしたが動きたくなかったので自分はそのままの状態を続行しながら混沌カオス(男の方)について行くことはしようと思いました。
 だがしか~し!! これがあとで恐ろしいことになるとは混沌カオスズ☆は知りませんでした。(余裕ぶっこいて後先考えず突っ走ったとも言えます。)
 男の方は大地の女神と女神が生んだ天空の神の家庭の末っ子、時と……豊穣だっけ? ねぇクロ~、豊穣だっけ? 「あぁ」

 だ、そうです。それらを司る神クロノスとして姿形を得ました。これがクロです。クロスは偽名です。ダサいですよねー。「五月蝿い」

 事実でーす。が、ここで最悪な時期を迎えます」

 絵が大きな大鎌を持った女性のマークが一つと小さな男女のマークが何個描かれた絵に変わる。

 「姿がキモい。ということだけで自分達の子供を閉じ込めた夫ウラノスのせいで夫婦関係が最悪になったクロの母親、大地の女神ガイアはとんでもないことを言いました。

 「お願い! このアダマスの鎌をあげるからお父さんを殺してお前達の兄弟を救って」
 「「「無理っス!!!」」」

 案の定、全員拒否りました。が、ガイアは諦めず押し問答。結果、末っ子として産まれたクロに押し付けられました。運30乙ッス!
 ウラノスを退治する時には誤ってムスコさんもチョッパ☆してしまい『自分の子供に王座を奪われる』呪いを貰う+新しい神が出来きるというアクシデントがありましたが後者のこいつはまた今度に置いておきます。

 ウラノスが居なくなったあと、クロはウラノスが治めていた王の座に祭り上げられレアチーz……レアという姉神と結婚をしました。(あとで離婚してもいいように初めから完全な結婚では無かったんだけどね)」
 「新月さん質問してもいいですか?」
 「ん? なにクエッション? OKよんどうぞ」

 完全に私の元妻をレアチーズと言おうとした新月に話を聞いていたハリスが手を上げて質問をする。

 「神様なのになんか人間ぽくないですか?」

 もっともな質問だ。新月はハリスの質問を聞くと少し困ったような顔をする。

 「いや~、それがさぁ、そうなんだよね。神様でも不老不死+力があるだけで他は人間と大して変わらんのよ~。むしろ人間以上にドロドロしてたりするからね! 
 続きいくよいい? いいね? じゃあ再開! 奥さん(レア)との間に1人は子供を作れと周りに急かされたクロはあまり気が進みませんでしたが仕込みました」
 「お嬢様、言い方があまりよろしくないかと」
 「流して下さい。
 と、そこでガイアがそろそろ兄弟を助けに行ってと催促してきましたが、運悪く奥さん(仮)が臨月になってしまったので断わることになりビンタを食らいました。しかも両手、カワイソス」
 「黙れ。あまり変なことをべらべらしゃべるな!」
 「え~! いいじゃん、過去は掘り返すためにあるんだから……っと、場面変わりまーす」
 「いや、掘り返しちゃ駄目だろ。地雷だったらどうするんだ。掘り返したら自分まで巻き添え食らうぞ。痛い目を見るのは自己責任だからな。私は何も持たないぞ」
 「え~、そこは『仕方ないやつだな。俺が助けてやる(バリトンボイス)』 みたいな砂糖を吐くようなセリフを返してよ」
 「誰がそんなよそ様の地雷を掘り返すやつを助けるんだ。自分で自爆するような真似をするやつなんて放置だ放置」
 「放置しないでよ! ちゃんと取りに来て!」
 「取りには戻る、……爆破の危険が無くなってからな」
 「それもう死んでるじゃん!!」

 話に乗ってやったのに『酷ーい! 新月ちゃんの強化ガラスのハートが傷ついちゃう! ……いいもん、場面変えてやるぅ~』と、口を尖らせた新月は紙芝居の場面を変える。
 変わった絵は……金髪の女性(レア)と私、赤ん坊の3人の絵だった。あー、ここからが色々と大変だったな。
 でもこれだけは言わせてほしい。

 「新月、強化ガラスは割れにくいんだぞ」
 「うっさい、わかってらー! 

 えーと、どこまで話したっけ? あ、そうだ。えー、ここからがこの物語の悲劇の始まりでした!!!」

 突然、新月が大声で叫ぶ。
 私はわかっているので大丈夫だったがハリスとツァスタバは新月の声に驚きそして固唾を飲み紙芝居に集中する。

 「なんとこの赤ちゃんが生まれた瞬間ウラノスの呪いが発動しクロの意識を飲み込見ました。意識を飲み込むと今度は体を侵食していきます。
 そばにいたレアは勿論、周りにいた者は全員恐怖で動けなくなりその変容をただじっと眺めていることしか出来ませんでした。それでも侵食はジワジワと進んでいきます。
 騒ぎに気づいた他の神様達が駆けつける頃には侵食は完了していました。クロを飲み込んだ呪い……以下省略形で『ノバ』とします。
 駆けつけた神様達と周りにいた神様達が見たものそれは一言で表すなら《禍々しい》、というものでした」
「「っ!!」」

 絵が変わりじっと絵を見ていた2人が声にならない悲鳴を上げる。まぁ、そうなるのも無理はないなぜならこれは……

 「神々が見たものそれは、背中に何枚もの羽を持ち人の皮膚を剥いだような肌、異常な程に高く人間の骨格を持たないものでした。
 木の枝のように細長い手足、骨が剥き出しの胸骨にパサついてゴワゴワに絡まった長い髪、獣のように鋭い歯を持ちギョロギョロとした魚のような目の中には何十個もの目がまた蠢き、声は音という音を掻き集めて出来た不協和音をしていました。
 さらに纏っているのはオーラではなく感情の色であらゆる感情が手のような形を持ち揺らめいています。
それは傲慢、嫉妬、暴食、色欲、怠惰、憤怒、強力、その他にも恨み、殺意、などをドロドロに煮詰めた感情です。本当に《禍々しい》の一言に尽きますね。
 少なくとも俺はほんの一部でもクロの面影が残ったままのあの姿は禍々しいって思ったよ。
 そんな異形な不吉さを神々は感じました。

 「我々神の呪いは神をもこのような形に変えてしまうのかと」

 全員が唖然しているとノバは手を伸ばし赤ちゃんを抱き上げ……産まれたばかりの子供を口で丸呑みしたのです!!」

 あまりの絵の禍々しさにシーンとしてしまった二人を置いて今度の絵にはウラノスが登場した。



 「以後、ノバはレアに何度も子供を産ませ飲み込むということを繰り返します。
 そんな時、復活したウラノスがクロを伐たんとばかりにやってきました。  
 が、ウラノスはノバを見た瞬間あまりの禍々しさにゲロを吐き動けなくなります。レアはウラノスをノバに追い出すと言ってウラノスにガイアに子供を助ける方法はないかと聞いてきて欲しいと頼みます。
 この時レアはまた子供を宿していたのです。末息子のあまりの変容に一気に勢いを削がれたウラノスはそれに了承します」
 「ウラノスはガイアの考えを聞いてくると戻ってレアに教え、すぐさま実行しました。
 ちなみにこの時クロはノバの中にいて成長したお子さんとご対面。ボッロクソ言われたあと、なんとかこの状況を変えようとお子さんに大きな株よろしく引っ張って貰いますが腰の骨を折る全治半年の怪我を負っただけでした。
 それまでの初老の見た目から現在の見た目に変えたのに駄目駄目でした残念!」
 「新月さん質問です。この時カオスはどうしてたんですか?」
 「はーい! 聞いてくれてありがとうございます♡混沌カオスもなんとかノバを倒そうとしましたけど体も形も無かったので力があっても使えんかったですぅ!
 それでもどうにかしようとして目の前に陣取ったり、カバディしたりしたんだけどね~。普通にペイって弾き飛ばされてました」

  +で私の悪口も言っていたけどな。
 質問に答えた新月は紙を変えて石を抱えたレアにした。



 「まず赤ちゃんを産んですぐにガイアに渡し、レアは赤ちゃんと同じぐらいの石を持って帰りノバに渡します。
 その間にガイアはニンフなどに赤ちゃんの世話を見させて立派な青年にしました。この青年が後のぜうぜうことゼウスです。
 ぜうぜうはガイアにノバのことを聞き兄弟を助ける方法を教えてもらいます。
 助けるには酒の中に吐剤を混ぜて飲ませばいいと言われすぐに実行しました。ここは母似ですね~」

 場面が変わりキラキラのモザイクとあいつらの絵に変わる。




 「吐剤をノバに飲ますと石→兄弟sの順に全員出てきました。この時クロはお子さんに外側からなんとかして欲しいと言って見送ったんだっけ?」
 「あ、あぁそうだ」

 いきなり私に話を振るな。 
 戸惑いつつもなんとか答えると紙芝居は最終まで来たらしくティータンVSオリンポスの絵に変わる。

 「兄弟を助けたぜうぜうは助けた兄弟+クロのぶちゃいくな兄弟と一緒にティータンとガチンコします。これが集結するまでには結構かかりました。

 ぜうぜうはぶちゃいくズから稲妻という最強の武器を貰い、上のお兄ちゃん達は三又の矛とかぶると見えなくなる兜を貰いノバに立ち向かいます。
 この時ノバに稲妻の最大力をぶつけたぜうぜうの攻撃は視界の邪魔をしていた混沌カオスを見事にアフロディテにしてくれました。痛かったです」

 場面が満身創痍の私とぐちゃぐちゃになったノバに変わる。
 なんか悪意も混ざってるな。




 「ノバに当たった稲妻のおかげでクロがなんとか脱出しました。けどノバの外見は中身を失ったことでぐちゃぐちゃになりました。
 クロはせめてお子さん達にいいところを見せようと頑張ってノバの体力減らし、ぜうぜうがとどめを刺しノバを倒します。

 ゲームで言うなら今までイジワルしてたキャラクターが少しだけ助けてくれるってやつですね! クロは満身創痍だったのでノバが倒されたら一旦消えちゃいましたが」
 「「消えた?!」」
 「はい、けどウラノス同様にあとで戻って来ます。
 ぜうぜうはノバを倒したあとノバがバラバラになっていることに気づいて青銅の蓋で封じ込めオリンポスの勝利となました。ティータンの住処のオトリュウス山を更地にし、無事に神々の王となりましたとさ」

 絵がさっきまでのとは打って変わって現代を彷徨う光の絵に変わる。



 「さて、クロがいなくなったあとの混沌カオスですが|クロ以外には誰にも見えないものだったのでティータンがいなくなって歓喜に鳴り響くオリンポスを静かにあとにして現代を彷徨い続けました。何年も何十年も何百年、何千年も。

 ずっとオリンポスの神よりも人間に近いところで人間を見ていました。
ーーーっと、そこで色々な出来事を見た混沌カオスは日本という国のゲームやアニメにどハマりしました」

 ……何かかおかしくなってきてないか?
 少し不安になって来ていると絵がどこかに家に突撃していた。新月も好きな付喪神のゲームをやっている家主であろう女性を邪魔するようにパソコン画面にへばりつく光の絵に変わる。

 「ある時混沌カオスが今巷で噂のゲームにハマった女性の家に日課の『突撃! となりのパソコンゲーム!』をしているとクロが復活する兆しを感じて急いてクロの元に戻りました。
 戻ってみるとクロは復活する直前ギリギリでした。やばし、危うし」

 光が私に払いのけられる絵に変わる。



 「クロが戻ってくると混沌カオスは歓喜の舞と称して顔面にへばりつこうとしましたが払いのけられて床にダイブしました。ヒドス」
    「………」

 絵が息子、娘、孫の絵に変わった。まだあれから1年も経っていないのになんだか懐かしく感じる。



 「クロが戻ってきたのはみんながわかったらしくすぐにオリンポス山の12神前に召集がかかります。
 クロは様々な感情の目に囲まれて12神の前でスタシスの取引をしてヘパちゃんに変形を依頼するということで返して貰い、隠居宣言と離婚を同時にして晴れて自由の身になりました!  おめでとう!!  パチパチ!! 
 ヘパちゃんに大鎌が今のスタシスに変わるとクロはなんと! 混沌カオス働けと命令したのです!! わーん! で、形を強制で与えられたのがーーー」

 何がわーんだ。今までだらけていたくせに。でもここまできたらもう終わりなのか最後の絵らしき新月自身の絵に変わる。

 「この俺!!!!  混沌カオスこと新月ちゃんでーす!!   
 こうして無事じゃないけど形を持った俺とやっと何にも縛られなくなったクロは無くなっちゃったお家(オトリュウス山)の代わりに家を造ろうと今旅をしてダーツで第一の世界としてここにきましたとさ。ちゃんちゃん♪」 
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