naissance(ネサンス)

文字の大きさ
60 / 64
6月『花』が輝く時

6月30日スカビオサの恋

しおりを挟む
花「おっはようございます」
優花「おはよう」

「すみません」
優花「はい、なんでしょうか」
「サークルの先輩が誕生日で何かいいものはありませんでしょうか?」
優花「お誕生日おめでとうございます。何かご要望はありますか?」
「えっと 、とくにはありません」
優花「はい、分かりました」

優花「はいスカビオサの花束です」
「わあ、可愛い」

「あの少し相談に乗って欲しいんですけど、良いですか?」
優花「ええ、私達はプロではありませんから、気の利いたアドバイスはできませんが宜しいですか?」
「はい、あのこのプレゼントをするのは大学に入りたての時にオドオドしていた私をサークルに誘ってくれた女性の先輩で、私その人のことが好きなんです」
優花「それはlikeそれともLove?」
花「先輩さんは彼氏とか彼女とかいるんですか?」
「Loveの方で、でも、先輩は普通に異性の彼がいて、おかしいですよね。同性を好きになるなんて」
優花「いいえ、好きって気持ちは大切な宝物ですよ。」

その言葉を聞いた時その女性は何かが壊れたように泣き出した

「親とか他の人に言っても、そんなのおかしい。とか気持ち悪いとか言われて、中にはこんなんだから少子化が進むんだって言われて。もう!どうしようも無くて」
花「あっ!少子化とか言われるの本当に嫌ですよね!女性は子供を産む道具じゃないのに」
優花「本当ねぇ。少子化少子化、言うなら貴方達は何が出来るの?子供を育てるのを手伝ってくれるの?お金をくれるの?子供を産んだ後の母親の職場は?」

優花「皆結局、口ばかりなのよ。脳ミソ空っぽのやつばっかり、そんな言葉気にする必要ないの。愛ってものは簡単には止められないんだから」
「でもっ!」
花「もし、ダメだったらまたここに来てください!それで一緒に遊びましょう!」
優花「なーにをするつもり?」
花「うぐ!なにもぉ」
「ふふふ!面白いですね。約束ですよ!」





花「ねえ、優花さん」
優花「なーに?はーちゃん」
花「あのですね。私、実家に帰らなくちゃいけなくなって」
優花「お店、辞めるの?」
花「はい、実家が代々続く和菓子屋で私が継がなくちゃいけなくなって、長く愛してくれたお客様の為にも私が頑張らなくちゃって」
優花「そう、大変ねえ。でも頑張りすぎちゃ駄目よ。貴方はゆっくりでも良いから自分の花を咲かすのよ」
花「優花さん」
優花「辛くなったら。会いにきても良いからね」
花「ありがとうございます。naissance(ネサンス)意味は」
優花「誕生ね」
花「はい、短い間でしたが沢山の人の誕生日を祝っていきましたが、本当に楽しい仕事でした。」
優花「永遠の別れじゃないのよ」
花「短い間ですけどお世話になりました!」
優花「こちらこそありがとう。はーちゃん」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

処理中です...