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55.美貌の軍人
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「えぇ!招待状のお返事にサヴィル侯爵からソニアさんも同行させたいと書かれていたのを見て、私ワクワクが止まらなかったわ!」
「どうしてそんなに…?」
「だってソニアさんはとっても有名ですもの。オメガでありながら、逆境やヒートを物ともせずに数多くの戦績を上げた美貌の軍人ってね。今は後進のためにサヴイル侯爵の元で薬学も学ばれているのでしょう?素晴らしいですわ」
ヴォルフの警護はトップシークレット。
だから、ソニアの密命は限られたごく僅かしか知らない。
確かに薬の勉強はしているとはいえ、表向きの理由を誉め称されたソニアは少々の気まずさから居た堪れない思いだ。
「いや、俺はそんな大層な人間じゃないですから…」
「謙遜しないで頂戴な。クオーツもオメガですの。だからこそ私には特別あなたが眩しい存在に感じるのでしょうね」
オードリー男爵夫人は微笑みながらそう言うと、そのまま去っていった。
「俺にとってもソニアちゃんは眩しい存在だよ」
「…え?」
突然の発言に驚いたソニアが横を向くと、羞恥で顔を真っ赤に染めたヴォルフがいた。
どういう意味なのかと問いかけようとした瞬間、ヴォルフは別の参加者に話しかけられて、ソニアの元からそそくさと離れてしまった。
オードリー男爵夫人と同じ言葉をかけられたはずなのに。
ヴォルフの言葉に限って、なぜだかこそばゆく感じたソニアは誕生日パーティーの間ずっとヴォルフのことで頭がいっぱいだった。
「どうしてそんなに…?」
「だってソニアさんはとっても有名ですもの。オメガでありながら、逆境やヒートを物ともせずに数多くの戦績を上げた美貌の軍人ってね。今は後進のためにサヴイル侯爵の元で薬学も学ばれているのでしょう?素晴らしいですわ」
ヴォルフの警護はトップシークレット。
だから、ソニアの密命は限られたごく僅かしか知らない。
確かに薬の勉強はしているとはいえ、表向きの理由を誉め称されたソニアは少々の気まずさから居た堪れない思いだ。
「いや、俺はそんな大層な人間じゃないですから…」
「謙遜しないで頂戴な。クオーツもオメガですの。だからこそ私には特別あなたが眩しい存在に感じるのでしょうね」
オードリー男爵夫人は微笑みながらそう言うと、そのまま去っていった。
「俺にとってもソニアちゃんは眩しい存在だよ」
「…え?」
突然の発言に驚いたソニアが横を向くと、羞恥で顔を真っ赤に染めたヴォルフがいた。
どういう意味なのかと問いかけようとした瞬間、ヴォルフは別の参加者に話しかけられて、ソニアの元からそそくさと離れてしまった。
オードリー男爵夫人と同じ言葉をかけられたはずなのに。
ヴォルフの言葉に限って、なぜだかこそばゆく感じたソニアは誕生日パーティーの間ずっとヴォルフのことで頭がいっぱいだった。
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