24 / 29
24.婚約者は国宝級イケメンのことをもっと知りたいです
しおりを挟む
「来てくださってありがとうございます」
「…それで?」
オーディスはベッドから距離を保ったまま立っている。
セシルは少し迷ってから、真っ直ぐに言った。
「俺、伯爵様のことをもっと知りたいんです!」
その一言でオーディスの思考が止まる。
(やはりそういう意味か? いや、まだ早い。俺たちはまだ結婚していないんだ。あまりにも早いだろう)
「…それは、別の機会にすべきだ」
努めてオーディスは諭すように告げる。
越えてはいけない一線を、自ら引くように。
しかしながら、セシルはきょとんと目を瞬かせた。
「…?えっと…?」
2人の間に数秒の沈黙が流れる。
やがてセシルの顔がじわじわと赤くなっていく。
「ち、違いますっ!俺、あ、あの、そういう意味じゃなくてっ…!」
セシルは慌てて手を振った。
「伯爵様がどういう方なのか知りたいんです。それで俺のことも知ってほしくて…。だから、もっと話したいなって…」
「…話?」
「はい。お互いのことを話しませんか?」
オーディスはしばらくセシルを見つめ、静かに息を吐いた。
そしてセシルの隣に腰かける。
「…分かった。まずは俺から話せばいいんだな?」
「はい、お願いします」
両親は数年前に家督を譲り、今は隠居の身。
各地を旅し、手紙だけが時折届くこと。
今は慣れたが、家督を継いだばかりの頃は領主として悩むことも多かった。
そういったことをオーディスは淡々と語った。
「…それで?」
オーディスはベッドから距離を保ったまま立っている。
セシルは少し迷ってから、真っ直ぐに言った。
「俺、伯爵様のことをもっと知りたいんです!」
その一言でオーディスの思考が止まる。
(やはりそういう意味か? いや、まだ早い。俺たちはまだ結婚していないんだ。あまりにも早いだろう)
「…それは、別の機会にすべきだ」
努めてオーディスは諭すように告げる。
越えてはいけない一線を、自ら引くように。
しかしながら、セシルはきょとんと目を瞬かせた。
「…?えっと…?」
2人の間に数秒の沈黙が流れる。
やがてセシルの顔がじわじわと赤くなっていく。
「ち、違いますっ!俺、あ、あの、そういう意味じゃなくてっ…!」
セシルは慌てて手を振った。
「伯爵様がどういう方なのか知りたいんです。それで俺のことも知ってほしくて…。だから、もっと話したいなって…」
「…話?」
「はい。お互いのことを話しませんか?」
オーディスはしばらくセシルを見つめ、静かに息を吐いた。
そしてセシルの隣に腰かける。
「…分かった。まずは俺から話せばいいんだな?」
「はい、お願いします」
両親は数年前に家督を譲り、今は隠居の身。
各地を旅し、手紙だけが時折届くこと。
今は慣れたが、家督を継いだばかりの頃は領主として悩むことも多かった。
そういったことをオーディスは淡々と語った。
149
あなたにおすすめの小説
処刑されたくない悪役宰相、破滅フラグ回避のため孤独なラスボス竜を懐柔したら番として溺愛される
水凪しおん
BL
激務で過労死した俺が転生したのは、前世でやり込んだBLゲームの悪役宰相クリストフ。
しかも、断頭台で処刑される破滅ルート確定済み!
生き残る唯一の方法は、物語のラスボスである最強の”魔竜公”ダリウスを懐柔すること。
ゲーム知識を頼りに、孤独で冷徹な彼に接触を試みるが、待っていたのは絶対零度の拒絶だった。
しかし、彼の好物や弱みを突き、少しずつ心の壁を溶かしていくうちに、彼の態度に変化が訪れる。
「――俺の番に、何か用か」
これは破滅を回避するためのただの計画。
のはずが、孤独な竜が見せる不器用な優しさと独占欲に、いつしか俺の心も揺さぶられていく…。
悪役宰相と最強ラスボスが運命に抗う、異世界転生ラブファンタジー!
イケメンチート王子に転生した俺に待ち受けていたのは予想もしない試練でした
和泉臨音
BL
文武両道、容姿端麗な大国の第二皇子に転生したヴェルダードには黒髪黒目の婚約者エルレがいる。黒髪黒目は魔王になりやすいためこの世界では要注意人物として国家で保護する存在だが、元日本人のヴェルダードからすれば黒色など気にならない。努力家で真面目なエルレを幼い頃から純粋に愛しているのだが、最近ではなぜか二人の関係に壁を感じるようになった。
そんなある日、エルレの弟レイリーからエルレの不貞を告げられる。不安を感じたヴェルダードがエルレの屋敷に赴くと、屋敷から火の手があがっており……。
* 金髪青目イケメンチート転生者皇子 × 黒髪黒目平凡の魔力チート伯爵
* 一部流血シーンがあるので苦手な方はご注意ください
過労死研究員が転生したら、無自覚チートな薬草師になって騎士様に溺愛される件
水凪しおん
BL
「君といる未来こそ、僕のたった一つの夢だ」
製薬会社の研究員だった月宮陽(つきみや はる)は、過労の末に命を落とし、魔法が存在する異世界で15歳の少年「ハル」として生まれ変わった。前世の知識を活かし、王立セレスティア魔法学院の薬草学科で特待生として穏やかな日々を送るはずだった。
しかし、彼には転生時に授かった、薬草の効果を飛躍的に高めるチートスキル「生命のささやき」があった――本人だけがその事実に気づかずに。
ある日、学院を襲った魔物によって負傷した騎士たちを、ハルが作った薬が救う。その奇跡的な効果を目の当たりにしたのは、名門貴族出身で騎士団副団長を務める青年、リオネス・フォン・ヴァインベルク。
「君の知識を学びたい。どうか、俺を弟子にしてくれないだろうか」
真面目で堅物、しかし誰より真っ直ぐな彼からの突然の申し出。身分の違いに戸惑いながらも、ハルは彼の指導を引き受ける。
師弟として始まった二人の関係は、共に過ごす時間の中で、やがて甘く切ない恋心へと姿を変えていく。
「君の作る薬だけでなく、君自身が、俺の心を癒やしてくれるんだ」
これは、無自覚チートな平民薬草師と、彼を一途に愛する堅物騎士が、身分の壁を乗り越えて幸せを掴む、優しさに満ちた異世界スローライフ&ラブストーリー。
美容整形するために夜間魔法学校に通っているだなんて言えない
陽花紫
BL
整形男子レイは、異世界転移をした際に整形前の顔に戻ってしまう。
魔法が当たり前の世界で美容医療などあるはずもなく、レイは魔法で整形をするために夜間魔法学校に通いはじめる。幸いにも、魔力はほんの少しだけあった。レイは不純な動機を隠しながら、クラスメイト達と日々を過ごしていく。
小説家になろうにも掲載中です。
婚約破棄されてヤケになって戦に乱入したら、英雄にされた上に美人で可愛い嫁ができました。
零壱
BL
自己肯定感ゼロ×圧倒的王太子───美形スパダリ同士の成長と恋のファンタジーBL。
鎖国国家クルシュの第三王子アースィムは、結婚式目前にして長年の婚約を一方的に破棄される。
ヤケになり、賑やかな幼馴染み達を引き連れ無関係の戦場に乗り込んだ結果───何故か英雄に祭り上げられ、なぜか嫁(男)まで手に入れてしまう。
「自分なんかがこんなどちゃくそ美人(男)を……」と悩むアースィム(攻)と、
「この私に不満があるのか」と詰め寄る王太子セオドア(受)。
互いを想い合う二人が紡ぐ、恋と成長の物語。
※諸事情により、本編、番外編「嫁溺愛大将と幼馴染み達」「イザームさんとルーカスくん」のみ再掲します。
「羽化」
「案外、短気」
「飴と鞭」
は未公開のままで失礼いたします。
最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。
はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。
2023.04.03
閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m
お待たせしています。
お待ちくださると幸いです。
2023.04.15
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
更新頻度が遅く、申し訳ないです。
今月中には完結できたらと思っています。
2023.04.17
完結しました。
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます!
すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。
記憶喪失のフリをしたあざといスパイですが、全部お見通しの皇帝陛下に「嘘の婚約者」として閉じ込められています
たら昆布
BL
処刑寸前のスパイが事故にあった後、記憶喪失のフリをして皇帝の婚約者だと偽る話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる