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第十話 混乱
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※感想でスキル名が文字化けしているとの報告を頂きました。ありがとうございます。文字化けについては仕様ではありません。恐らくローマ数字を使っている部分のことだと思うので、今回はアラビア数字を使用しています。
【鑑定眼Ⅰ】
【鑑定眼1】
上はローマ数字、下はアラビア数字を使用しています。
ひらがなだと【かんていがんいち】です。
文字化けして表示される方がいらっしゃれば感想で教えてくださると助かります。
もちろんそれ以外の感想もお待ちしています。
ここからは本編です。
ああ、なんだか目の前が真っ赤だ。
ちっとも頭が働かない。
夢の中にいるようにふわふわする。
ちょっと気分が良くなってきた。
まるで酔っぱらってるみたい。
木を支えに立ち上がろうとしたら手が滑って倒れた。
どうしてだか、僕の手は真っ赤な液体で汚れている。
横向きになった僕の視界にゆっくりと近づくケルピーの姿が映る。
ケルピーは僕のそばまで近寄ると立ち止まり、こちらをジッとを見つめる。
口元からはダラダラとよだれが垂れている。
どこかに美味しそうなごちそうでもあるの?
ケルピーの瞳には僕だけが映っていた。
ぼんやりとした頭で、僕もそんなケルピーを見つめ返した。
僕とケルピーの視線が重なる。
ケルピーの瞳に映る自分の姿が見えた。
なんだか死にそうな眼をしてるなー。
なんだろ、なんか思い出しそう。
んー?
…………。
思い出した!
そういえば今日はエロい感じのスキルを覚えたんだった!
……あ、待って違う!
違うんだ!
決して僕の眼がエロかったから思い出したとかじゃないんだ!
さっきも言ったけど今の僕は死にそうな眼をしてるから!
だったらどうして思い出したんだよって思うかもしれないけど話は簡単だ。
なんと言っても【魅了の魔眼1】だからね!
眼を見て思い出すのはいたって当然と言えるね。
あ、何だかお腹が熱い。
いつのまにかケルピーが僕のお腹をかじってる。
大丈夫かい?
その辺りには君の嫌いな内臓があるよ?
しかも生だよ。
ホルモンは好きだけど生はちょっとね。
よく焼いたほうが美味しいよ?
あ、そうだそんなことより【魅了の魔眼1】だよ。
魔眼かっこいいよね魔眼。
【魅了の魔眼1】はエロいけどね。
つまりはエロかっこいい魔眼だよ。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
名前:ナルミ・ユウ
種族:人間
状態:混乱
ギフト:【魔眼】
ランク:S
レベル:7
HP:7/16
MP:16/22
スキル:【魔力操作3】【魔力付与】【鑑定眼2】【魔弾】【魅了の魔眼1】
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ほらほらあったよ【魅了の魔眼1】。
とってもとってもエロかっこいいね。
うん?
今まで全く減らなかった僕のHPが減っちゃってるぞ?
僕のノ―ダメ縛りを阻止するなんてやるじゃないかケルピーくん。
あ、また減った。
ケルピーくんが食べちゃったのかな?
でもまだ三分の一もあるから全然全く問題ないね。
なんだなんだ死にそうな眼をしてる割に全然元気じゃん僕。
もっとやる気ある眼をしろよ僕。
そんなんだから神谷さんに眼が怖いとか言われちゃうんだよ初対面で、初対面で!
中々にヒドイことを言うよね神谷さんは。
これはもう神谷さんのポニテをミョンミョンする権利を頂くしかない。
ああ、ポニテといえばケルピーくんの尻尾もいい感じだよね。
さすがは元祖ポニーテール。
ちょっと魚っぽいけどこれはこれでいいよね。
味があるよね。
風情だよね。
というわけでケルピーくん君のポニテを少しばかりミョンミョンさせてくれないかい?
なに?
いや?
ホントに?
あー、ケルピーくんケルピーくんちょっと僕のお腹を食べすぎだよ。
僕のHPが0になっちゃったじゃないか。
あれれ?
でも0になっても死なないね。
ならいっか。
だけどもケルピーくんはホントに美味しそうに食べるよね。
今度は腕を食べるんだね。
僕もちょっとお腹が減ってきたよ。
ちなみにこれは空腹って意味と物理的にお腹が減ってることの二つの意味があるんだよ。
あー、自分のギャグを解説するのはちょっと痛々しかったね。
そうそうそういえば馬刺しって美味しいよねガブリ。
「ヒヒーン!?」
おやおやケルピーくんどうしたんだい突然暴れだして?
ちょっとケルピーくんを齧っただけじゃないか。
ケルピーくんはもっともっとたくさんいっぱい僕を食べたじゃないか。
食べていいのは食べられる覚悟のある奴だけなんだぜケルピーくん?
それなのに僕が君を食べるのはダメなのかい?
それはさすがにちょっと駄目だよー。
――【魔弾】――
僕の魔力が灰色の球体になっていくのが見える。
やっぱり小さいなー。
おもむろに身体の中から靄を放出し、形成途中の球体に注ぎ込んでみる。
見る見るうちに大きくなっていく【魔弾】。
あれ?
これって実はチャージ技じゃね?
普段の十倍ほどにまで成長した【魔弾】をケルピーくんに向けて放った。
【魔弾】はケルピーくんの身体ををえぐりながらどこかに飛んでいく。
「ヒヒン!?」
おー、結構効いてるね。
ケルピーくんのお腹も減ったね?
お揃いだよ!
今回はこれくらい許してあげるよケルピーくん。
だけどもう僕の体は食べさせてあげないよ?
あ、ケルピーくんが僕の腕を噛みちぎろうとしてる。
我儘なケルピーくんには僕を食べさせてあげません。
だけど優しい僕は代わりの御飯をあげちゃう。
「こっちをお食べー」
「!?」
ケルピーくんが食べている手にアイテムボックスからパンを出す。
いくらでもあるからね?
さあ、何個くらい食べられるかな―?
「―――――ッ!? ッ!?」
十個くらいあげたところでケルピーくんが痙攣し始めた。
ケルピーくんが頭から地面に倒れる。
ケルピ―くんが何度も咳き込み、パンと一緒に僕の腕も解放される。
あれ、もうお腹がいっぱいになったのかな?
いやいやいやいや、まさかそんなことはないよね。
だってさっき僕の手を食べようとしてたじゃん。
遠慮しないでケルピーくん、ちゃんとおかわりをあげるからね。
あれ、ケルピーくんの体から靄が出てるぞ?
一発芸か何かかな?
今はお食事中だからまたあとでねー。
――【魔力付与】――
手袋型スライムに魔力付与を施す。
そしてケルピーくんの靄に触れ、散らした。
「ヒヒン!?」
あ、ケルピーくんがびっくりしてる。
知らなかった?
靄と幽霊って【魔力付与】したら触れるんだよ。
あ、また靄を出してる。
うふふ、そういう遊びかな?
仕方ないな―、ちょっとだけだよ?
ケルピーくんが何度も靄を一か所に集めようとする。
なので僕はその度に靄を散らしてあげた。
ケルピーくんが靄を集め、僕が散らす。
何度も何度も何度も。
そんなに楽しいのかい?
あれ、何故かケルピーくんが怯えた目で僕を見ている。
え、何その目?
傷つく……。
ひどいよケルピーくん僕のことをそんな目で見るなんて。
よし、罰としてケルピーくんのポニテをミョンミョンさせてもらおう!
ああ、でもケルピーくんはさっき嫌がってたな。
いや、罰だから嫌がっててもいいのかな?
んー?
仕方ないな―、ここはケルピーくんが自分から望むように手伝ってあげよう。
僕にはこんな状況にぴったりなエロかっこいいスキルがあるからね。
僕の魔眼がケルピー君を魅了しちゃうよ。
そして自らそのポニテを差し出すがいいさ!
――【魅了の魔眼1】――
ビクッと震えて硬直するケルピーくん。
やーやー、成功したかな?
僕にポニテをミョンミョンさせたくなってしまったかな?
……あれ?
なんか眠い?
ふと自分の身体を見てみると、ケルピーくんが食べ残した内臓がこぼれ落ちそうになっていた。
おまけに靄もない。
もしかしてMP切れ?
あ、MPが0になってる。
HPもMPも0じゃないですか。
ゲームだったら死んでるよ。
現実でよかったね!
あ、ちなみにポニテをミョンミョンするっていうのは、単にいい感じに揺れているポニテを触るというだけなので決してエロい行為ではあ、もう駄目――――――。
【鑑定眼Ⅰ】
【鑑定眼1】
上はローマ数字、下はアラビア数字を使用しています。
ひらがなだと【かんていがんいち】です。
文字化けして表示される方がいらっしゃれば感想で教えてくださると助かります。
もちろんそれ以外の感想もお待ちしています。
ここからは本編です。
ああ、なんだか目の前が真っ赤だ。
ちっとも頭が働かない。
夢の中にいるようにふわふわする。
ちょっと気分が良くなってきた。
まるで酔っぱらってるみたい。
木を支えに立ち上がろうとしたら手が滑って倒れた。
どうしてだか、僕の手は真っ赤な液体で汚れている。
横向きになった僕の視界にゆっくりと近づくケルピーの姿が映る。
ケルピーは僕のそばまで近寄ると立ち止まり、こちらをジッとを見つめる。
口元からはダラダラとよだれが垂れている。
どこかに美味しそうなごちそうでもあるの?
ケルピーの瞳には僕だけが映っていた。
ぼんやりとした頭で、僕もそんなケルピーを見つめ返した。
僕とケルピーの視線が重なる。
ケルピーの瞳に映る自分の姿が見えた。
なんだか死にそうな眼をしてるなー。
なんだろ、なんか思い出しそう。
んー?
…………。
思い出した!
そういえば今日はエロい感じのスキルを覚えたんだった!
……あ、待って違う!
違うんだ!
決して僕の眼がエロかったから思い出したとかじゃないんだ!
さっきも言ったけど今の僕は死にそうな眼をしてるから!
だったらどうして思い出したんだよって思うかもしれないけど話は簡単だ。
なんと言っても【魅了の魔眼1】だからね!
眼を見て思い出すのはいたって当然と言えるね。
あ、何だかお腹が熱い。
いつのまにかケルピーが僕のお腹をかじってる。
大丈夫かい?
その辺りには君の嫌いな内臓があるよ?
しかも生だよ。
ホルモンは好きだけど生はちょっとね。
よく焼いたほうが美味しいよ?
あ、そうだそんなことより【魅了の魔眼1】だよ。
魔眼かっこいいよね魔眼。
【魅了の魔眼1】はエロいけどね。
つまりはエロかっこいい魔眼だよ。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
名前:ナルミ・ユウ
種族:人間
状態:混乱
ギフト:【魔眼】
ランク:S
レベル:7
HP:7/16
MP:16/22
スキル:【魔力操作3】【魔力付与】【鑑定眼2】【魔弾】【魅了の魔眼1】
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ほらほらあったよ【魅了の魔眼1】。
とってもとってもエロかっこいいね。
うん?
今まで全く減らなかった僕のHPが減っちゃってるぞ?
僕のノ―ダメ縛りを阻止するなんてやるじゃないかケルピーくん。
あ、また減った。
ケルピーくんが食べちゃったのかな?
でもまだ三分の一もあるから全然全く問題ないね。
なんだなんだ死にそうな眼をしてる割に全然元気じゃん僕。
もっとやる気ある眼をしろよ僕。
そんなんだから神谷さんに眼が怖いとか言われちゃうんだよ初対面で、初対面で!
中々にヒドイことを言うよね神谷さんは。
これはもう神谷さんのポニテをミョンミョンする権利を頂くしかない。
ああ、ポニテといえばケルピーくんの尻尾もいい感じだよね。
さすがは元祖ポニーテール。
ちょっと魚っぽいけどこれはこれでいいよね。
味があるよね。
風情だよね。
というわけでケルピーくん君のポニテを少しばかりミョンミョンさせてくれないかい?
なに?
いや?
ホントに?
あー、ケルピーくんケルピーくんちょっと僕のお腹を食べすぎだよ。
僕のHPが0になっちゃったじゃないか。
あれれ?
でも0になっても死なないね。
ならいっか。
だけどもケルピーくんはホントに美味しそうに食べるよね。
今度は腕を食べるんだね。
僕もちょっとお腹が減ってきたよ。
ちなみにこれは空腹って意味と物理的にお腹が減ってることの二つの意味があるんだよ。
あー、自分のギャグを解説するのはちょっと痛々しかったね。
そうそうそういえば馬刺しって美味しいよねガブリ。
「ヒヒーン!?」
おやおやケルピーくんどうしたんだい突然暴れだして?
ちょっとケルピーくんを齧っただけじゃないか。
ケルピーくんはもっともっとたくさんいっぱい僕を食べたじゃないか。
食べていいのは食べられる覚悟のある奴だけなんだぜケルピーくん?
それなのに僕が君を食べるのはダメなのかい?
それはさすがにちょっと駄目だよー。
――【魔弾】――
僕の魔力が灰色の球体になっていくのが見える。
やっぱり小さいなー。
おもむろに身体の中から靄を放出し、形成途中の球体に注ぎ込んでみる。
見る見るうちに大きくなっていく【魔弾】。
あれ?
これって実はチャージ技じゃね?
普段の十倍ほどにまで成長した【魔弾】をケルピーくんに向けて放った。
【魔弾】はケルピーくんの身体ををえぐりながらどこかに飛んでいく。
「ヒヒン!?」
おー、結構効いてるね。
ケルピーくんのお腹も減ったね?
お揃いだよ!
今回はこれくらい許してあげるよケルピーくん。
だけどもう僕の体は食べさせてあげないよ?
あ、ケルピーくんが僕の腕を噛みちぎろうとしてる。
我儘なケルピーくんには僕を食べさせてあげません。
だけど優しい僕は代わりの御飯をあげちゃう。
「こっちをお食べー」
「!?」
ケルピーくんが食べている手にアイテムボックスからパンを出す。
いくらでもあるからね?
さあ、何個くらい食べられるかな―?
「―――――ッ!? ッ!?」
十個くらいあげたところでケルピーくんが痙攣し始めた。
ケルピーくんが頭から地面に倒れる。
ケルピ―くんが何度も咳き込み、パンと一緒に僕の腕も解放される。
あれ、もうお腹がいっぱいになったのかな?
いやいやいやいや、まさかそんなことはないよね。
だってさっき僕の手を食べようとしてたじゃん。
遠慮しないでケルピーくん、ちゃんとおかわりをあげるからね。
あれ、ケルピーくんの体から靄が出てるぞ?
一発芸か何かかな?
今はお食事中だからまたあとでねー。
――【魔力付与】――
手袋型スライムに魔力付与を施す。
そしてケルピーくんの靄に触れ、散らした。
「ヒヒン!?」
あ、ケルピーくんがびっくりしてる。
知らなかった?
靄と幽霊って【魔力付与】したら触れるんだよ。
あ、また靄を出してる。
うふふ、そういう遊びかな?
仕方ないな―、ちょっとだけだよ?
ケルピーくんが何度も靄を一か所に集めようとする。
なので僕はその度に靄を散らしてあげた。
ケルピーくんが靄を集め、僕が散らす。
何度も何度も何度も。
そんなに楽しいのかい?
あれ、何故かケルピーくんが怯えた目で僕を見ている。
え、何その目?
傷つく……。
ひどいよケルピーくん僕のことをそんな目で見るなんて。
よし、罰としてケルピーくんのポニテをミョンミョンさせてもらおう!
ああ、でもケルピーくんはさっき嫌がってたな。
いや、罰だから嫌がっててもいいのかな?
んー?
仕方ないな―、ここはケルピーくんが自分から望むように手伝ってあげよう。
僕にはこんな状況にぴったりなエロかっこいいスキルがあるからね。
僕の魔眼がケルピー君を魅了しちゃうよ。
そして自らそのポニテを差し出すがいいさ!
――【魅了の魔眼1】――
ビクッと震えて硬直するケルピーくん。
やーやー、成功したかな?
僕にポニテをミョンミョンさせたくなってしまったかな?
……あれ?
なんか眠い?
ふと自分の身体を見てみると、ケルピーくんが食べ残した内臓がこぼれ落ちそうになっていた。
おまけに靄もない。
もしかしてMP切れ?
あ、MPが0になってる。
HPもMPも0じゃないですか。
ゲームだったら死んでるよ。
現実でよかったね!
あ、ちなみにポニテをミョンミョンするっていうのは、単にいい感じに揺れているポニテを触るというだけなので決してエロい行為ではあ、もう駄目――――――。
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