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40代男性K

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 同日、そこから400m離れた駅裏の雑居ビルにSyはいた。Sがこのビルで占い業を始めて15年になる。一時の占いブームは落ち着いていた。紫色の看板もややくすんでいた。ただ、占いだけでSは一月12~13万ほど稼ぐ。そのほかにSは地方週刊誌の占い欄の執筆料などで糊口をしのいでいた。Sは客の生年月日と氏名、そして水晶玉を使用して占った。Sの占いが当たるのかどうかは不明だが、明確なクレームは受けたことがない。ただなぜか過剰に感謝して常連になった常連の女客を数人ほど抱えていた。
 この日Sの前には、Aが座っていた。Aは神田の書店で販売員をしていた。Aの悩みは自身の不倫の行き着く先である。Aは書店の二代目社長である42歳の男と数年来の不倫関係にあった。互いに内向的で多くを求めない性質であったから、表向き良好な関係を保持していたものの、ふとした時にAは寂寥感に苛まれた。そんな時、AはSの元に訪れて自身の将来を占ってもらうのである。
 恋愛に関する占い料は60分4500円で、延長は15分毎に1500円である。
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