終わり始まるセカイ

能依 小豆

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最終日前日:告白

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明日、世界は終わるんだって。最後はさ、君と一緒にいたいな。

 俺、高校一年生だった天の川あまのがわ ひかるはいつも通り一人で帰ろうとしていた。そんな俺に話しかけてきたのは、クラスが同じだった保科ほしな きらりだった。きらりとは、読んでいる本のジャンルが一緒だったこともあってよく話していた。だからこそ、彼女が、他の友達や家族より俺を優先することに俺は疑問を抱いていた。

「光くん。私はあなたのことが好きです。ほんとに大好きです。付き合ってください。あと一日しかないけど。」

周りの目線も気にせず、そう言ってくるきらりに、俺は、自分のことが好きな人なんていたんだな、なんて思ってしまった。

「うん。僕でよければ。一日だけ、よろしく。」

  ☆
 
 世界が終わる。それは一週間くらい前から各国のメディアが報道していて、全世界がほとんどパニックに陥っている。理由は、太平洋近辺にバスくらいの大きさの隕石がほとんど光速で突っ込んでくるらしい。太平洋に面している国は全滅、そこから地球内部のマグマなどが大量に溢れて、氷河期と気温七十度くらいの近辺を交互にやってくるそうだ。そんな中、日本はその報道をデマと主張し、当日のみ国民の安全を考え全ての施設、店舗を臨時休業にすると発表した。なので当然、学校は臨時休校だ。それなのに彼女、きらりは俺と居たいと言い出したのだ。俺も、両親は何年か前に他界し今は一人暮らしだったので、予定もないし付き合うことにした。その判断が合っていたのか間違っていたのかは分からない。
そんな悲しいセカイで俺ときらりの最後の二十四時間が始まる
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