3 / 4
女神は堕落に染まってく(後編)
しおりを挟む
女神長から事情を聞かされた。
蒼ちゃんは異世界転移してしまったんだ。
もしかしたら蒼ちゃんはずっと異世界に行きたかったのかもしれない。
それを……私の勝手なわがままな感情が彼をこの場に閉じ込めていたことに気づかされる。
蒼ちゃんが居なくなってから私は淡々と死者を異世界へ転生させる仕事を行っていた。
以前と同じ生活ルーティン。
蒼ちゃんが置いていったスイッチは丁重に箱へ片づけて、目の届かない所へ移してある。
彼がいなくなってからゲームを起動してみたことがあったのだけど……
「(ゲームって……こんなにつまらないものでしたっけ?)」
大作RPGも、陣地取りFPSも、アレだけ大好きだったミリオカートも、何を遊んでも全く心が満たされない。
ゲーム自体は楽しいはずなのに、虚しさだけが心に募る。
ゲームをやりながら虚しさで涙を流したのは初めてだった。
理由はとっくに分かっている。
私はゲームが好きなのではなかった。
大好きな人と一緒にゲームで遊んでいられるあの時間が好きだったんだ。
「蒼……ちゃん……」
ポツリと呟く言葉からは彼の温もりを求める切なさが籠っていた。
騒がしかったあの日々が懐かしい。
もう戻ってこないあの日々が今はひたすら恋しかった。
数日後、吉報が届いた。
異世界転移者がついに魔王を討伐したという知らせである。
勇者の名前は不明だが、その知らせは天界を大いに沸かせることとなる。
だが、同時に魔王が倒されたということはもう転生者を異世界に送り込む必要がなくなったということで……
この何もない空間で私は仕事すら失ってしまった。
「(これから……何をしよう……)」
大義名分。
これからは何をしようが自由だ。
自由なんだけど……
「(何も……する気が起きない……)」
私はその場で座り込んで、ただぼ~っと真っ白な世界の地平線を探していた。
やることがないので、考え事をして時間を潰す。
「(魔王を倒した転移者って誰なんだろうな……蒼ちゃんだったら……いいな)」
蒼ちゃんが転移したのはつい先日のこと。
10日もしないうちに魔王倒すことなんてどんな屈強な勇者でも不可能だろう。
不可能だと知っているくせについついそんな希望を胸に抱いてしまう。
「魔王と戦う蒼ちゃん……きっと格好良いんだろうなぁ」
「——いや、そうでもないよ。俺は勇者パーティを『操作』していただけだからね」
「………………えっ?」
ふと……
大好きな人の声が……
聞こえた……気がした。
項垂れていた頭をゆっくりと上げてみる。
そこに広がるのは相も変わらず何もない真っ白な空間。
その真っ白な空間に……
ずっと恋焦がれていた存在が……
心配そうに私の顔をのぞき込んでいた。
「——ただいま。トレシアさん。魔王討伐するのに10日もかかっちゃったよ。遅くなってごめんね?」
ぱちくりと視線が合うと、彼は微笑みながら私に手を差し伸べてきた。
「あ……あ……」
彼の顔を見た瞬間、枯れるほど流したはずの涙が再び私の瞳に浮かび上がっていた。
私は涙を散らしながら彼の腰に飛びついた。
「蒼ちゃんんんっ!!」
「うおわ!?」
勢い余って彼の身体を押し倒してしまう。
そんなこと構わずに私は泣きながら彼の温もりを確かめるように頬を摺り寄せまくる。
「蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんが帰ってきた!! うわぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「わわ。めっちゃ泣いとる!? だ、大丈夫? トレシアさん」
「キミが泣かせたんだよ! ていうかどうやって帰ってきたの!?」
ドン、ドン、と丸めた拳を彼の胸に叩き落す。
「あれ? 女神長さんから聞いてない? もし魔王がいなくなったら俺を再びここに呼び戻してほしいって頼んでいたんだ」
「聞いてないよ!?」
「まじか。早くここに帰ってきたい一心で魔王討伐RTAやってきたんだけどな」
「魔王討伐RTA!?」
「ちょっと前にトレシアさんが転移させた3人覚えてる? 異世界で彼らと合流して速攻で魔王城に乗り込んだんだ」
蒼ちゃんが言っている3人って彼らだよね。
『ジャンプ』のスキル持ちの人と、伝説の剣を授けた回転切りの人と、『暴食』スキル持ちのマスコットの人。
ゲームのキャラを参考にスキルを付与した方達だったのだけど。
「そして俺のスキルは『操作』。女神長さんからもらったただ一つのスキルだよ。特定の人間を俺の思いがままに動かすことができるんだ」
「な、なんだかゲームみたいですね」
「まぁね。でも彼らはポテンシャルは非常に高かった。あとは優秀な操作プレイヤーさえいれば正直魔王なんて楽勝だと思ったさ」
確かに蒼ちゃんはどのゲームも上手だった。
だからといって人間を操るスキルでアッサリ魔王まで倒してしまうなんて。
この人にとっては異世界転移も一種のゲームに過ぎなかったのもしれない。
「ていうか、トレシアさんはどうして泣いてたの? ははーん? さては俺がいなくて寂しくて泣いちゃったんだな~?」
からかうようにニヤ付きながら詰め寄ってくる。
ちょっと前の私なら強がって否定していたと思うけど……
「はい。蒼ちゃんが居なくなって寂しくて泣いてました。貴方に泣かされました。どうしてくれるんですか?」
「えっ? あ、あれ? えぇ?」
「まず、自分のせいで女の子泣かせたことを自覚してください。自覚が終わったらその暖かな指で私の涙を拭ってください」
「は、はい……」
なぜか敬語になった蒼ちゃんは私に言われた通り、指で涙を拭ってくれた。
熱を帯びたその指が冷めきった私の心を温めてくれる。
「次に、もう二度と私の前から勝手に居なくならないとこの場で誓ってください」
「いや、今回のことは女神長がほぼ強制的に転移を——」
「ち、か、っ、て、く、だ、さ、い!」
「ち、誓います! 誓います! もう勝手に居なくなったりしないから! ずっとトレシアさんと一緒にいるから」
言質取りましたからね?
もう私の前からいなくなるなんて絶対させませんからね。
仮に蒼ちゃんがどこかに行こうとしても……今度は私も着いていきますからね。
「よろしいです………ふふっ、喋りたいことまだまだいっぱいあります」
「俺もだよ。異世界RTAについて語りたいこといっぱいあるけど……でも、どうせならさ——」
「わかっています。どうせなら……一緒にゲームでもしながらお話しませんか?」
「それでこそトレシアさん。やっぱり俺には転生ファンタジーよりゲームファンタジーの方が性にあっているよ。あー、久々にゾルダやりてー!」
「ゾルダもいいですが、まずはミリオカートで対戦です! 蒼ちゃんいなくなってから私もずっとゲーム絶ちしていたので、スイッチ起動するのも久しぶりです!」
「そっか……って、10日しか経っていないよね!?」
「ゲーマーにとって10日のゲーム絶ちは死に等しい懲役でした」
「ついに自分がゲーマーと認めたな。この堕落女神め」
ああ。楽しい。
やっぱり私はこの時間が大好きだ。
もう……絶対に手放したりしませんからね!
蒼ちゃんは異世界転移してしまったんだ。
もしかしたら蒼ちゃんはずっと異世界に行きたかったのかもしれない。
それを……私の勝手なわがままな感情が彼をこの場に閉じ込めていたことに気づかされる。
蒼ちゃんが居なくなってから私は淡々と死者を異世界へ転生させる仕事を行っていた。
以前と同じ生活ルーティン。
蒼ちゃんが置いていったスイッチは丁重に箱へ片づけて、目の届かない所へ移してある。
彼がいなくなってからゲームを起動してみたことがあったのだけど……
「(ゲームって……こんなにつまらないものでしたっけ?)」
大作RPGも、陣地取りFPSも、アレだけ大好きだったミリオカートも、何を遊んでも全く心が満たされない。
ゲーム自体は楽しいはずなのに、虚しさだけが心に募る。
ゲームをやりながら虚しさで涙を流したのは初めてだった。
理由はとっくに分かっている。
私はゲームが好きなのではなかった。
大好きな人と一緒にゲームで遊んでいられるあの時間が好きだったんだ。
「蒼……ちゃん……」
ポツリと呟く言葉からは彼の温もりを求める切なさが籠っていた。
騒がしかったあの日々が懐かしい。
もう戻ってこないあの日々が今はひたすら恋しかった。
数日後、吉報が届いた。
異世界転移者がついに魔王を討伐したという知らせである。
勇者の名前は不明だが、その知らせは天界を大いに沸かせることとなる。
だが、同時に魔王が倒されたということはもう転生者を異世界に送り込む必要がなくなったということで……
この何もない空間で私は仕事すら失ってしまった。
「(これから……何をしよう……)」
大義名分。
これからは何をしようが自由だ。
自由なんだけど……
「(何も……する気が起きない……)」
私はその場で座り込んで、ただぼ~っと真っ白な世界の地平線を探していた。
やることがないので、考え事をして時間を潰す。
「(魔王を倒した転移者って誰なんだろうな……蒼ちゃんだったら……いいな)」
蒼ちゃんが転移したのはつい先日のこと。
10日もしないうちに魔王倒すことなんてどんな屈強な勇者でも不可能だろう。
不可能だと知っているくせについついそんな希望を胸に抱いてしまう。
「魔王と戦う蒼ちゃん……きっと格好良いんだろうなぁ」
「——いや、そうでもないよ。俺は勇者パーティを『操作』していただけだからね」
「………………えっ?」
ふと……
大好きな人の声が……
聞こえた……気がした。
項垂れていた頭をゆっくりと上げてみる。
そこに広がるのは相も変わらず何もない真っ白な空間。
その真っ白な空間に……
ずっと恋焦がれていた存在が……
心配そうに私の顔をのぞき込んでいた。
「——ただいま。トレシアさん。魔王討伐するのに10日もかかっちゃったよ。遅くなってごめんね?」
ぱちくりと視線が合うと、彼は微笑みながら私に手を差し伸べてきた。
「あ……あ……」
彼の顔を見た瞬間、枯れるほど流したはずの涙が再び私の瞳に浮かび上がっていた。
私は涙を散らしながら彼の腰に飛びついた。
「蒼ちゃんんんっ!!」
「うおわ!?」
勢い余って彼の身体を押し倒してしまう。
そんなこと構わずに私は泣きながら彼の温もりを確かめるように頬を摺り寄せまくる。
「蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんが帰ってきた!! うわぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「わわ。めっちゃ泣いとる!? だ、大丈夫? トレシアさん」
「キミが泣かせたんだよ! ていうかどうやって帰ってきたの!?」
ドン、ドン、と丸めた拳を彼の胸に叩き落す。
「あれ? 女神長さんから聞いてない? もし魔王がいなくなったら俺を再びここに呼び戻してほしいって頼んでいたんだ」
「聞いてないよ!?」
「まじか。早くここに帰ってきたい一心で魔王討伐RTAやってきたんだけどな」
「魔王討伐RTA!?」
「ちょっと前にトレシアさんが転移させた3人覚えてる? 異世界で彼らと合流して速攻で魔王城に乗り込んだんだ」
蒼ちゃんが言っている3人って彼らだよね。
『ジャンプ』のスキル持ちの人と、伝説の剣を授けた回転切りの人と、『暴食』スキル持ちのマスコットの人。
ゲームのキャラを参考にスキルを付与した方達だったのだけど。
「そして俺のスキルは『操作』。女神長さんからもらったただ一つのスキルだよ。特定の人間を俺の思いがままに動かすことができるんだ」
「な、なんだかゲームみたいですね」
「まぁね。でも彼らはポテンシャルは非常に高かった。あとは優秀な操作プレイヤーさえいれば正直魔王なんて楽勝だと思ったさ」
確かに蒼ちゃんはどのゲームも上手だった。
だからといって人間を操るスキルでアッサリ魔王まで倒してしまうなんて。
この人にとっては異世界転移も一種のゲームに過ぎなかったのもしれない。
「ていうか、トレシアさんはどうして泣いてたの? ははーん? さては俺がいなくて寂しくて泣いちゃったんだな~?」
からかうようにニヤ付きながら詰め寄ってくる。
ちょっと前の私なら強がって否定していたと思うけど……
「はい。蒼ちゃんが居なくなって寂しくて泣いてました。貴方に泣かされました。どうしてくれるんですか?」
「えっ? あ、あれ? えぇ?」
「まず、自分のせいで女の子泣かせたことを自覚してください。自覚が終わったらその暖かな指で私の涙を拭ってください」
「は、はい……」
なぜか敬語になった蒼ちゃんは私に言われた通り、指で涙を拭ってくれた。
熱を帯びたその指が冷めきった私の心を温めてくれる。
「次に、もう二度と私の前から勝手に居なくならないとこの場で誓ってください」
「いや、今回のことは女神長がほぼ強制的に転移を——」
「ち、か、っ、て、く、だ、さ、い!」
「ち、誓います! 誓います! もう勝手に居なくなったりしないから! ずっとトレシアさんと一緒にいるから」
言質取りましたからね?
もう私の前からいなくなるなんて絶対させませんからね。
仮に蒼ちゃんがどこかに行こうとしても……今度は私も着いていきますからね。
「よろしいです………ふふっ、喋りたいことまだまだいっぱいあります」
「俺もだよ。異世界RTAについて語りたいこといっぱいあるけど……でも、どうせならさ——」
「わかっています。どうせなら……一緒にゲームでもしながらお話しませんか?」
「それでこそトレシアさん。やっぱり俺には転生ファンタジーよりゲームファンタジーの方が性にあっているよ。あー、久々にゾルダやりてー!」
「ゾルダもいいですが、まずはミリオカートで対戦です! 蒼ちゃんいなくなってから私もずっとゲーム絶ちしていたので、スイッチ起動するのも久しぶりです!」
「そっか……って、10日しか経っていないよね!?」
「ゲーマーにとって10日のゲーム絶ちは死に等しい懲役でした」
「ついに自分がゲーマーと認めたな。この堕落女神め」
ああ。楽しい。
やっぱり私はこの時間が大好きだ。
もう……絶対に手放したりしませんからね!
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる