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第1部 星霊隊結成
第3話(5)図太い彼女たち
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数分後 避難車両用プラットフォーム
非常灯の赤い光の下、日菜子と晴夏が電車の前に立って周囲を見回していた。
そんな彼女たち二人が立つプラットフォームの階段から足音が聞こえてくる。二人が咄嗟に身構えると、階段から幸紀、四葉、結依の3人が降りてきた。
「幸紀さん!四葉も!」
「結依ちゃんも無事でよかったぜ!」
晴夏と日菜子に声をかけられながら、幸紀たち3人はふたりの前に立つ。四葉と結依が微笑むのをよそに、幸紀は電車の様子を見て尋ねた。
「動かせそうか」
「えっと…私は動かし方わからないんですけど…四葉、わかる?」
「はい!できると思います!皆さんは先に座っていてください!」
幸紀が尋ねると、日菜子が答え、四葉が言う。幸紀はそれを見ると、小さく頷き、開いている列車の中に乗り込んでいく。他のメンバーたちも、幸紀に続いて列車の中に乗り込むと、四葉は運転席へと歩いて行き、結依と晴夏と日菜子は列車の座席に座った。
幸紀も結依と晴夏が腰掛ける座席と通路を挟んで反対側の長座席に座り、雑談を交わす日菜子と結依と晴夏をよそに、ひとり座席に背中を預けた。
「結依ちゃん、家族は?」
「天正都《てんしょうと》の方に住んでます。普段はこの町で一人暮らしをしていたので、両親が無事かはわからないです」
「都会の人かぁ…そっか…無事だといいね」
日菜子が結依に尋ねると、結依は静かに答える。日菜子が優しく言うと、結依は日菜子と晴夏に尋ねた。
「日菜子さんと晴夏さんのご家族は?」
「あー…オレのは大丈夫だよ。たぶんね。日菜子のは…」
「うん。私の両親はもう亡くなってるから。でもね、私、妹がいて、今日悪魔に襲われた時にはぐれちゃったんだ。賢い子だから無事だと思うんだけど…」
「だったらきっと無事ですよ。また会えます」
「ありがとう…そうだね、そう信じてる」
結依の言葉に、日菜子は顔をあげて頷く。直後、それまで開いていた列車のドアが閉まり、ゆっくりと列車が動き始めた。
運転席の扉が開き、四葉が姿を現す。四葉は得意げな表情でメガネを掛け直した。
「電車、動きましたよ!」
四葉が明るく言うと、日菜子と晴夏は思わず立ち上がって拍手をした。
「すごいよ四葉!」
「さっすが生徒会長!」
「ま、まぁ、運転席にマニュアルが置いてあってそれに従っただけなんですけどね…」
褒められた四葉はバツが悪そうに頭をかくと、そのまま結依の隣の席に座る。結依は幸紀の方に向いて尋ねた。
「そういえば聞いてなかったと思うんですけど、この電車、どこに向かうんですか?清峰侯爵のお屋敷に向かうってことは、心泉《しんせん》府の霊橋《れいきょう》区のほうですよね?」
「さぁな。悪魔の襲撃で交通状況は混乱状態だ。この車両もどこまでいけるかはわからん。だが、とりあえず進めるところまでは進む予定だ」
幸紀が話していると、四葉が話し始めた。
「おそらく終点の龍明山《りゅうめいざん》まではいけると思います!そこからは、もしかしたら歩きかもしれませんけど…」
「山登りかぁ…鍛錬になると思えば、いけるね!」
四葉の言葉に、日菜子が言う。晴夏はそれを聞いて肩を落とした。
「おいおい勘弁してくれよぉ。この体まだ不慣れなのに、山登りとかさぁ」
「晴夏さん、体に不慣れってどういうことです?」
晴夏がぼやくと、結依が食いつく。晴夏は背中を座席に預けて本人も無意識のうちに胸を揺らしながら頭を掻いた。
「オレってさ、もともと男なんだ。しかもこことは別世界で生きてた人間でよー」
「もしかして、異世界転移ってことですか?しかも性別まで変わるなんて本当にあるんですね。ちょっと創作のネタにしたいので、色々聞かせてほしいです」
結依は好奇心を全面に押し出しながら、ポケットからメモ帳とペンを取り出し、晴夏に迫っていく。晴夏は鼻の下を伸ばしながら、距離を詰める結依を見下ろし、汚い笑いを浮かべ始めた。
「…やっぱ女体化って悪くないかも…」
「こら!またふしだらなことを考えてますね!?反省文です!」
横で見ていた四葉が、晴夏の考えを察知して叱り始める。晴夏はうろたえながら手を横に振った。
「待ってくれよぉ、作文なんて苦手なんだよオレはよぉ」
「大丈夫ですよ、晴夏さん。私、作文は得意ですから、一緒に反省文書きましょう」
「お、サンキュ、結依!」
「狭間さん!反省文の意味がないですよ!」
晴夏に助け舟を出した結依に、四葉が軽く注意すると、その場にいた女性たちは声を出して笑い始める。
幸紀は、そんな様子を無言で眺めると、退屈そうにトンネルの内壁しか見えない窓の外へ目をやった。
(馴れ合い、か。好きにすればいい。俺は悪魔が倒せればいい)
幸紀はひとりそう思うと、女性陣の明るい声を聞き流しながら、ゆっくりと目を閉じ、次の目的地まで列車に揺られるのだった。
隊員紹介コーナー
隊員No.4
名前:狭間《はざま》結依《ゆい》
年齢:19
身長:165cm
体重:52kg
スリーサイズ:B83(C)/W60/H90
武器:ボウガン&カギ爪
好きなもの:紙の本(結依)、スリル(サリー)
嫌いなもの:騒音(結依)、退屈(サリー)
特技:作詩や作文(結依)、誘惑(サリー)
趣味:読書(結依)、あんなことやこんなこと(サリー)
外見:鮮やかな赤い髪にベレー帽。左目が青で右目が黄色のオッドアイ
能力:霊力で攻撃を反射したり、悪魔の力で敵を切り裂く
簡単な紹介
千年町の大学の文学部に通う女子大生。
悪魔に襲われ瀕死のところを、同じく瀕死状態だった悪魔であるサリーと合体して生き延びた。
その後はお互いの人格がひとつの体の中に共存しており、結依の霊力とサリーの悪魔の力を使いこなせるので状況に応じて人格や戦い方が変化する。
非常灯の赤い光の下、日菜子と晴夏が電車の前に立って周囲を見回していた。
そんな彼女たち二人が立つプラットフォームの階段から足音が聞こえてくる。二人が咄嗟に身構えると、階段から幸紀、四葉、結依の3人が降りてきた。
「幸紀さん!四葉も!」
「結依ちゃんも無事でよかったぜ!」
晴夏と日菜子に声をかけられながら、幸紀たち3人はふたりの前に立つ。四葉と結依が微笑むのをよそに、幸紀は電車の様子を見て尋ねた。
「動かせそうか」
「えっと…私は動かし方わからないんですけど…四葉、わかる?」
「はい!できると思います!皆さんは先に座っていてください!」
幸紀が尋ねると、日菜子が答え、四葉が言う。幸紀はそれを見ると、小さく頷き、開いている列車の中に乗り込んでいく。他のメンバーたちも、幸紀に続いて列車の中に乗り込むと、四葉は運転席へと歩いて行き、結依と晴夏と日菜子は列車の座席に座った。
幸紀も結依と晴夏が腰掛ける座席と通路を挟んで反対側の長座席に座り、雑談を交わす日菜子と結依と晴夏をよそに、ひとり座席に背中を預けた。
「結依ちゃん、家族は?」
「天正都《てんしょうと》の方に住んでます。普段はこの町で一人暮らしをしていたので、両親が無事かはわからないです」
「都会の人かぁ…そっか…無事だといいね」
日菜子が結依に尋ねると、結依は静かに答える。日菜子が優しく言うと、結依は日菜子と晴夏に尋ねた。
「日菜子さんと晴夏さんのご家族は?」
「あー…オレのは大丈夫だよ。たぶんね。日菜子のは…」
「うん。私の両親はもう亡くなってるから。でもね、私、妹がいて、今日悪魔に襲われた時にはぐれちゃったんだ。賢い子だから無事だと思うんだけど…」
「だったらきっと無事ですよ。また会えます」
「ありがとう…そうだね、そう信じてる」
結依の言葉に、日菜子は顔をあげて頷く。直後、それまで開いていた列車のドアが閉まり、ゆっくりと列車が動き始めた。
運転席の扉が開き、四葉が姿を現す。四葉は得意げな表情でメガネを掛け直した。
「電車、動きましたよ!」
四葉が明るく言うと、日菜子と晴夏は思わず立ち上がって拍手をした。
「すごいよ四葉!」
「さっすが生徒会長!」
「ま、まぁ、運転席にマニュアルが置いてあってそれに従っただけなんですけどね…」
褒められた四葉はバツが悪そうに頭をかくと、そのまま結依の隣の席に座る。結依は幸紀の方に向いて尋ねた。
「そういえば聞いてなかったと思うんですけど、この電車、どこに向かうんですか?清峰侯爵のお屋敷に向かうってことは、心泉《しんせん》府の霊橋《れいきょう》区のほうですよね?」
「さぁな。悪魔の襲撃で交通状況は混乱状態だ。この車両もどこまでいけるかはわからん。だが、とりあえず進めるところまでは進む予定だ」
幸紀が話していると、四葉が話し始めた。
「おそらく終点の龍明山《りゅうめいざん》まではいけると思います!そこからは、もしかしたら歩きかもしれませんけど…」
「山登りかぁ…鍛錬になると思えば、いけるね!」
四葉の言葉に、日菜子が言う。晴夏はそれを聞いて肩を落とした。
「おいおい勘弁してくれよぉ。この体まだ不慣れなのに、山登りとかさぁ」
「晴夏さん、体に不慣れってどういうことです?」
晴夏がぼやくと、結依が食いつく。晴夏は背中を座席に預けて本人も無意識のうちに胸を揺らしながら頭を掻いた。
「オレってさ、もともと男なんだ。しかもこことは別世界で生きてた人間でよー」
「もしかして、異世界転移ってことですか?しかも性別まで変わるなんて本当にあるんですね。ちょっと創作のネタにしたいので、色々聞かせてほしいです」
結依は好奇心を全面に押し出しながら、ポケットからメモ帳とペンを取り出し、晴夏に迫っていく。晴夏は鼻の下を伸ばしながら、距離を詰める結依を見下ろし、汚い笑いを浮かべ始めた。
「…やっぱ女体化って悪くないかも…」
「こら!またふしだらなことを考えてますね!?反省文です!」
横で見ていた四葉が、晴夏の考えを察知して叱り始める。晴夏はうろたえながら手を横に振った。
「待ってくれよぉ、作文なんて苦手なんだよオレはよぉ」
「大丈夫ですよ、晴夏さん。私、作文は得意ですから、一緒に反省文書きましょう」
「お、サンキュ、結依!」
「狭間さん!反省文の意味がないですよ!」
晴夏に助け舟を出した結依に、四葉が軽く注意すると、その場にいた女性たちは声を出して笑い始める。
幸紀は、そんな様子を無言で眺めると、退屈そうにトンネルの内壁しか見えない窓の外へ目をやった。
(馴れ合い、か。好きにすればいい。俺は悪魔が倒せればいい)
幸紀はひとりそう思うと、女性陣の明るい声を聞き流しながら、ゆっくりと目を閉じ、次の目的地まで列車に揺られるのだった。
隊員紹介コーナー
隊員No.4
名前:狭間《はざま》結依《ゆい》
年齢:19
身長:165cm
体重:52kg
スリーサイズ:B83(C)/W60/H90
武器:ボウガン&カギ爪
好きなもの:紙の本(結依)、スリル(サリー)
嫌いなもの:騒音(結依)、退屈(サリー)
特技:作詩や作文(結依)、誘惑(サリー)
趣味:読書(結依)、あんなことやこんなこと(サリー)
外見:鮮やかな赤い髪にベレー帽。左目が青で右目が黄色のオッドアイ
能力:霊力で攻撃を反射したり、悪魔の力で敵を切り裂く
簡単な紹介
千年町の大学の文学部に通う女子大生。
悪魔に襲われ瀕死のところを、同じく瀕死状態だった悪魔であるサリーと合体して生き延びた。
その後はお互いの人格がひとつの体の中に共存しており、結依の霊力とサリーの悪魔の力を使いこなせるので状況に応じて人格や戦い方が変化する。
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