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第2部 人類の反撃
第17話(2)逃走-結依と江美-
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「あはは、そうだよね!仲良くしよー、江美ちゃん!」
「ふふふ、あなたより年上なんですけどね~」
「オイ!アッチから人間の声が聞こえたゾ!!」
「探セ!殺セ!」
周囲から聞こえてくる悪魔たちの声。結依と江美にもハッキリとそれが聞こえると、2人は顔を見合わせた。
「どーしよ、江美ちゃん?かなり数いるよ?」
「あらぁ~、あなたは悪魔なんでしょう~?お仲間のところに行けばいいじゃないですかぁ」
「いろいろ訳があんのよ!しかも、最近出くわす連中、下級悪魔でも中級くらいの強さはあるしさ、まともに戦うなんて絶対嫌!」
「うーん、じゃあ、逃げますか~。と、その前に。」
江美はそう呟くと、人差し指と中指を立て、結依の体に向ける。瞬間、彼女の指先から青白い光が結依の体に放たれる。
「ちょ、ちょっと、アグァアア!!」
結依の体が悲鳴をあげたかと思うと、次の瞬間、結依のそばに、際どい服装と黒い翼を生やした、白い肌にピンク色の髪の女性人型生物が浮かび上がっていた。
「…!ちょっとアンタ、何してくれてんのさ!」
ピンク髪の女性は、宙に浮かびながら江美に抗議する。その横で、結依は自分の体を見回していた。
「…あれ?体が…戻ってる…!?」
「は!?あ、ホントだぁ!私のめちゃカワモテモテボディーが戻ってるぅ!これでまたコーキとあんなことやこんなことを…!」
「へぇ~そういうことだったんですねぇ~。本当の狭間結依さんに悪魔が憑依していたわけですかぁ~」
江美は目の前にいる、結依ともう1人の女性を見て呟く。同時に、その言葉で江美が施した術の効果を理解した。
「あぁっ!サリーさん!やっと離れてくれたんですね!清々しました!」
「お、結依じゃーん!やっぱ雑魚みたいなカラダしてるねぇ!胸も尻も尻尾もないとか、女として生きてて楽しいん?」
「あはは、盛り上がっているところ申し訳ないんですけど、2人はまだ分離したわけじゃないんですよ~。特にそっちの悪魔ちゃん、あなたは私の霊力で意識だけ分離して投影しているだけなんです~。つまり、その体は幻影で、結依さんと離れられないってことですね~」
江美は微笑みを絶やさないままサリーに事実を伝える。江美はそのまま結依にゆっくり近づき、針のような手裏剣を結依の首に突きつけた。
「この子が死ねば、当然あなたも死にますので、忘れないでくださいねぇ」
「ま、待ってください、江美さん、まさか私のことは殺さないですよね?」
「状況次第ですね~」
「…えぇっ!?」
結依の確認に対し、江美はにこやかに冷徹な言葉を伝える。驚く結依をよそに、悪魔たちの声が辺りに響いた。
「居たゾ!殺せェエ!!」
2人が振り向いた先にいたのは、10体は下らない数の悪魔たち。結依とサリーは動揺して声を上げた。
「やばいやばい!早く逃げなさいよ!このちんちくりん!私は動けないんだから!」
「偉そうに言わないでください!これじゃ逃げきれないですよ!」
「しょうがないわねぇ」
口論する結依とサリーをよそに、江美は冷静に腰ポケットから煙幕を取り出すと、それを地面に叩きつける。悪魔たちの進行方向が煙に覆われたかと思うと、江美は悪魔たちのいる方向と真反対の方向へ走り始めた。
何も言わなかった江美に、結依も大慌てでついていく。2人は煙の中を走り抜け、竹林の中に潜り込み、その中を掻き分けて進んでいくのだった。
数分後
「へぇあ…へぁあ…」
薄暗い竹林の中、全力で走り回った結依は、息も絶え絶えになりつつ、先を歩く江美に歩いてついていく。
先を行く江美も、少し荒れた息のまま、早足で歩いていた。
「ちょっと、結依!さっさと動きなさいよぅ!奴らに追いつかれるわよ!?」
「はぁっ、はぁっ…無理言わないでください…もう限界ですぅ…」
結依とサリーがそんなやり取りをしていると、竹林の陰が薄くなり、明るくなる。見ると、彼女たちの前には、竹林の一部が伐採されて開けた広場と、そこにひとつだけ佇む、瓦の屋根に木製の塀と木製の分厚い門を持つ、3階建てはありそうな大きな屋敷が立っていた。
「え…?なに、このお屋敷…?」
「安倍(あべ)三蔵(さんぞう)の旧邸ですねぇ~」
「あぁ!言われてみれば、ここ若竹ですものね」
結依の質問に江美が答えると、結依は納得したように声を上げる。状況がわからないサリーは、結依に尋ねた。
「ちょいちょい、誰よその男?」
「この国の初代総理大臣ですよ。この街出身で、ここは昔、その人の家だったところです」
「ほーん、あっそ」
「興味ないなら最初から聞かないでくださいよ!」
サリーと結依のやり取りを無視しながら、江美は屋敷の門の前に進む。江美は周囲を軽く見回すと、門を押し開けるのではなく、1回のジャンプで3メートルはある柵ごと飛び越える。
結依は状況を理解できなかったが、すぐに門の向こうからカンヌキを外す音が聞こえると、門が開いて江美が現れた。
「あ、ありがとうございます!」
「この中入ったら閉めちゃいましょうか。さ」
江美に誘導されて、結依は屋敷の敷地内に入る。江美は門を閉め鍵をかけると、改めて正面に見える和風の屋敷を見つめた。
「じゃ、屋敷の中に隠れましょうか」
「ふふふ、あなたより年上なんですけどね~」
「オイ!アッチから人間の声が聞こえたゾ!!」
「探セ!殺セ!」
周囲から聞こえてくる悪魔たちの声。結依と江美にもハッキリとそれが聞こえると、2人は顔を見合わせた。
「どーしよ、江美ちゃん?かなり数いるよ?」
「あらぁ~、あなたは悪魔なんでしょう~?お仲間のところに行けばいいじゃないですかぁ」
「いろいろ訳があんのよ!しかも、最近出くわす連中、下級悪魔でも中級くらいの強さはあるしさ、まともに戦うなんて絶対嫌!」
「うーん、じゃあ、逃げますか~。と、その前に。」
江美はそう呟くと、人差し指と中指を立て、結依の体に向ける。瞬間、彼女の指先から青白い光が結依の体に放たれる。
「ちょ、ちょっと、アグァアア!!」
結依の体が悲鳴をあげたかと思うと、次の瞬間、結依のそばに、際どい服装と黒い翼を生やした、白い肌にピンク色の髪の女性人型生物が浮かび上がっていた。
「…!ちょっとアンタ、何してくれてんのさ!」
ピンク髪の女性は、宙に浮かびながら江美に抗議する。その横で、結依は自分の体を見回していた。
「…あれ?体が…戻ってる…!?」
「は!?あ、ホントだぁ!私のめちゃカワモテモテボディーが戻ってるぅ!これでまたコーキとあんなことやこんなことを…!」
「へぇ~そういうことだったんですねぇ~。本当の狭間結依さんに悪魔が憑依していたわけですかぁ~」
江美は目の前にいる、結依ともう1人の女性を見て呟く。同時に、その言葉で江美が施した術の効果を理解した。
「あぁっ!サリーさん!やっと離れてくれたんですね!清々しました!」
「お、結依じゃーん!やっぱ雑魚みたいなカラダしてるねぇ!胸も尻も尻尾もないとか、女として生きてて楽しいん?」
「あはは、盛り上がっているところ申し訳ないんですけど、2人はまだ分離したわけじゃないんですよ~。特にそっちの悪魔ちゃん、あなたは私の霊力で意識だけ分離して投影しているだけなんです~。つまり、その体は幻影で、結依さんと離れられないってことですね~」
江美は微笑みを絶やさないままサリーに事実を伝える。江美はそのまま結依にゆっくり近づき、針のような手裏剣を結依の首に突きつけた。
「この子が死ねば、当然あなたも死にますので、忘れないでくださいねぇ」
「ま、待ってください、江美さん、まさか私のことは殺さないですよね?」
「状況次第ですね~」
「…えぇっ!?」
結依の確認に対し、江美はにこやかに冷徹な言葉を伝える。驚く結依をよそに、悪魔たちの声が辺りに響いた。
「居たゾ!殺せェエ!!」
2人が振り向いた先にいたのは、10体は下らない数の悪魔たち。結依とサリーは動揺して声を上げた。
「やばいやばい!早く逃げなさいよ!このちんちくりん!私は動けないんだから!」
「偉そうに言わないでください!これじゃ逃げきれないですよ!」
「しょうがないわねぇ」
口論する結依とサリーをよそに、江美は冷静に腰ポケットから煙幕を取り出すと、それを地面に叩きつける。悪魔たちの進行方向が煙に覆われたかと思うと、江美は悪魔たちのいる方向と真反対の方向へ走り始めた。
何も言わなかった江美に、結依も大慌てでついていく。2人は煙の中を走り抜け、竹林の中に潜り込み、その中を掻き分けて進んでいくのだった。
数分後
「へぇあ…へぁあ…」
薄暗い竹林の中、全力で走り回った結依は、息も絶え絶えになりつつ、先を歩く江美に歩いてついていく。
先を行く江美も、少し荒れた息のまま、早足で歩いていた。
「ちょっと、結依!さっさと動きなさいよぅ!奴らに追いつかれるわよ!?」
「はぁっ、はぁっ…無理言わないでください…もう限界ですぅ…」
結依とサリーがそんなやり取りをしていると、竹林の陰が薄くなり、明るくなる。見ると、彼女たちの前には、竹林の一部が伐採されて開けた広場と、そこにひとつだけ佇む、瓦の屋根に木製の塀と木製の分厚い門を持つ、3階建てはありそうな大きな屋敷が立っていた。
「え…?なに、このお屋敷…?」
「安倍(あべ)三蔵(さんぞう)の旧邸ですねぇ~」
「あぁ!言われてみれば、ここ若竹ですものね」
結依の質問に江美が答えると、結依は納得したように声を上げる。状況がわからないサリーは、結依に尋ねた。
「ちょいちょい、誰よその男?」
「この国の初代総理大臣ですよ。この街出身で、ここは昔、その人の家だったところです」
「ほーん、あっそ」
「興味ないなら最初から聞かないでくださいよ!」
サリーと結依のやり取りを無視しながら、江美は屋敷の門の前に進む。江美は周囲を軽く見回すと、門を押し開けるのではなく、1回のジャンプで3メートルはある柵ごと飛び越える。
結依は状況を理解できなかったが、すぐに門の向こうからカンヌキを外す音が聞こえると、門が開いて江美が現れた。
「あ、ありがとうございます!」
「この中入ったら閉めちゃいましょうか。さ」
江美に誘導されて、結依は屋敷の敷地内に入る。江美は門を閉め鍵をかけると、改めて正面に見える和風の屋敷を見つめた。
「じゃ、屋敷の中に隠れましょうか」
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