カレが私を諦めてくれない

そいみるくてぃー

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「天使が舞い降りてきたのも全て間違いじゃない、イザベルだから天使だったんだ」
「その天使の悪魔のような面ばかり見させられていたんじゃなくって?」

どうせ家柄や関係性を考えて私が一番都合のいい人間だから別れようとしないだけだ。
付き合うと決めたときにちゃんと言っていたんだから。





*****





「嬉しいよ、君と会えて」

先日の返事を正式にしたいと手紙を出したら引くほど早く返事が来た。都合のいい日を何日か書いて出したが、一番早い日付で会いたいと連絡がきたのだ。

「返事ですが」
「その話はあとでもいいかい?話してる間に変わるかもしれないだろ?」

こっちはそれが煩わしいから昼食直後、長居しなくていい時間を狙ってアポイントメントを取っているのだ。

「ポーラは毎日イザベル様、あなたのことばかりです、あなたのような令嬢になりたいと。父も母も大変に喜んでいますよ。」

男とっかえひっかえ女でいいのかしら?ご両親もなにかおかしいのねきっと。

「先日のお返事ですがお付き合いしてもいいです」
「えっ!?本当ですか!?」
「えぇ。でも私が別れたいと言ったら別れてほしいんです。あと貴方に好かれる努力をするつもりはありません。今までも結婚までの繋ぎとして色々な男性とお付き合いをしていましたので。その条件でよろしければ」

まぁ数週間連れ回して振ればいいでしょ。

「それはその時頷けるかわからないけれど、その条件でいい。君が離れたいと思わないように努力をしなければならないな」

せいぜい頑張ってくれ。まぁ次の目ぼしい男が見つかるまでの繋ぎだ。








「お姉様ぁ~♡」
「あらポーラ。今日も一緒だったのね」

車から今の恋人より先に出てきたのはその妹だった。

「だってお兄様ったらお姉様とお出かけなさるのを内緒にしていたんですよ?あんなにお洒落して玄関でまで髪を気にしていたらデートだってすぐわかりますのにっ」
「言うんじゃない!大体買い物にいくから途中まで乗せてと言ったのはポーラだろう?」
「私にここまで歩けとおっしゃるの!?ひどいわ!」

わーわーと目の前の兄妹が言い合っている。平和な光景だ、なんてったって見慣れてしまったから。うちの門のところでこの二人は日々言い合っている。

「私たちもショッピングだからポーラも一緒に行きましょう?お友達と待ち合わせでもしているの?」
「いいえっ!」
「ならちょうどいいじゃない、ジョーンズは?いいわよね?」

私の提案に兄妹の顔は正反対だった。嫌そうな顔をしながら

「あ、あぁ。イザベルがいいなら」

と返事をくれた。







可愛いポーラとは離れがたいが、そろそろJJとは潮時な気がする。
不満を顔には少しだしてくれるが本音がでない。向こうももう潮時だと思っているんじゃないかしら?何を言っても「イザベラが言うなら」「イザベラがそう思うなら」そればっかり。

「別れようと思うのよね」

JJが遠征に行っている中ポーラを家に呼んで話し合いをする。「兄と別れたらお姉様がお義姉様になることはなくなってしまいます」と最初は泣いていたが、兄と一緒にならなくても私が幸せであればそれでいいし、自分と私の縁が切れるわけではないと理解してくれてからは別れることに賛成さえしてくれた。

「お兄様はお姉様に甘えているんです。あの顔ですから自分は捨てられないって謎の自信で」
「そう?自信があるのも仕方ないわ、だってあの顔ですもの」
「顔がいいのを自覚していてアレだから困るんです。両親も困り果てていて…」
「むしろご両親は誇るべきよ。素晴らしい遺伝子だもの。ポーラがこんなに可愛らしいのもご両親のおかげよ」

ちなみにJJとポーラの両親に会ったことはない。親世代には頗る評判がよくないのを自分でもわかっているのであちらの家に行ったこともない。息子と娘を誑かす悪女とでも思っているだろうから会わないにこしたことはない。

「お兄様も大人ですから付きまといはしない…と思いたいですが…」
「新しい恋人を作るしかないわ。でもそんなすぐいい男が転がっているとは…妥協はしたくないのよね、不細工とは一緒にいても楽しくないし、かといって目ぼしい美男子とはなにかしらお付き合いはあったし」

自分の従兄弟達にでも頼む?見た目はいいけど性格がひねくれてるどころじゃない従兄弟達の誰に頼んでも屈辱的な気になるからできることなら避けたい。

ポーラが自分の従兄弟はどうだと勧めてくれた。婚約者はいるが話せばわかる人らしく、その人を含めて4人で話し合いをしようと提案された。断る理由もないので受けたが、その婚約者の女性がこれまた強烈だった。


「イザベル・ヒネメスの悪事に加担するなんて!そんな面白いこと私の人生に起こりうる?面白すぎるじゃない!」

いくら個室とはいえ大声で笑ったり話したりすればすぐにバレる。そしてなにより私のことをフルネームで呼んだので即バレだ。イザベル・ヒネメスがまた悪事を企てていると。

「悪事ではありません、円満にお別れをするためです」
「あのジャスティンと?淑女の憧れの的を射止めておいて捨てるなんて…やっぱり稀代の男たらしは違うな…もっと早く出会いたかったよ」
「あら?この可愛らしい婚約者様をお捨てになれるのなら私いつでもいいけれど」

どことなくポーラ達兄妹と似たところのある従兄弟をからかえば、彼の可愛らしい婚約者が必死になって止めてくるからそれが面白くて何回もからかってしまう。






まぁそんな4人で考えた稚拙な案なんて本当にちんけなものだったのだ。そこで冒頭も冒頭だ。

「絶対に嫌だ」

切り出した別れ話に強い意思のこもったら彼の拒絶に少しだけ驚いてしまった。いやいや、こちらも嫌なんですが。

「イザベルは特別なんだ」

誰にでもその特別を与えそうな男にそんなことを言われても。私が別れたいと言ったときに別れてくれる約束を持ち出したら泣き出した。ここはパーティー会場、今は退出するときだから残っている者達からは注目の的だ。なんてったってあのJJがあのイザベル・ヒネメスに泣きながら別れないでとすがっているのだから。

「天使が…天使が階段から…ぐすっ…」
「ちょっとジャスティン・ジョーンズ、こんなところで泣くんじゃないわよ、しかも天使ってあなた…」
「天使が舞い降りてきたのも全て間違いじゃない、イザベルだから天使だったんだ」
「その天使の悪魔のような面ばかり見させられていたんじゃなくって?」

埒が明かないとはこのことだろう。別れたい女と泣いてまで別れたくない、君は天使だと言う男。さすがに邪魔になるので場所をかえることにするが、明日からのゴシップはこれだろうな。お父様達に迷惑がかからないといいけれど。

会場を出て適当に二人で話せる場所と指示して連れてこられたのはホテル。いやいや、普通に個室のある店でよかったんだけど。

「イザベル、俺を捨てないでくれ」
「捨てる訳じゃないわよ、ただお別れしましょうと」
「それが捨てるじゃないか!イザベルと結婚したくて指輪も用意した、父と母にも承諾してもらっているのに」

はぁ?

「結婚って…そんな話一言もしたことないわ」
「僕のなかでは付き合えたときからもう結婚することまで決めていたんだ。ポーラも今レース刺繍をがんばっていて」
「ちょっと待ってよ、別れ話をしている人間に向かって勝手に結婚まで考えていたってどういうことよ!?しかもポーラがレース刺繍?なによそれ」
「自分の作ったものを君に纏ってほしいと」
「それじゃないわ!結婚?ちょっと待って、ご両親にもって…」

冗談じゃない、結婚なんて行き遅れになるまで自由に過ごしてそれでもって方がいたらって私は両親と話していた。年齢でしか女を見ないろくでなしには用はないって両親も賛成してくれていたのよ?
それより同士だと思っていたポーラがレース刺繍?結婚に向けて?そんなこと聞いてない、あの子ったら黙っていたのね

「君はイザベル・ジョーンズになるんだ」
「はぁ?」
「誰よりも愛されて誰もが羨む花嫁になるんだ。だって誰よりも愛しているんだよ。絶対に別れるなんてしない」

腕を強く引かれたと思ったらベッドに押し倒された。お誂え向きとばかりにこんな場所にあるなんてと恨めしくも思ったが、ホテルなんだからなきゃ意味がないなと即切り替えた。しかしこの状況は切り替えられない。

「ちょっと、どいて」
「今ここで君の純潔を奪うよ。色々言われているけれど最後までしたという人間には会ったことがないからね」
「やめて、冗談でしょ?ジャスティン・ジョーンズ、あなた正気?」
「正気だよ、イザベルを俺のものにするためなら恨まれたっていい」
「んぅう~~っ!」

強引に唇を塞がれて身動きも取れない。こんなことをするような男だったの?公明正大な人だと思っていたのに、今していること犯罪スレスレじゃない、寧ろ法に触れているわ 。

「やめてジャスティン・ジョーンズ。こんな犯罪紛いなことはやめて」
「やめたら君は絶対に別れないと誓えるかい?無理だろう?だから仕方ないんだ」

今日に限ってオフショルダーのドレスなことを恨んだ。だって、だって、こんなことになるなんて想像もしていなかったんだもの。首から鎖骨にかけてのラインを舌と唇てなぞられて時折強く吸われる。谷間も強調されているから手をいれられたり顔を埋められたり。これは犯されるわね確実に。

「愛してる」

こんなにも不安になる愛してるなんてないんじゃないだろうか?今までキスはしたことがあってもここまで大胆に触られることはなかったし、ましてやベッドに押し倒されることもなかった。恐怖もありながらも羞恥もあり、顔に触れるこの男の髪がくすぐったく感じながらも不快には思っていない自分もいる。
キツく吸われて痕を残されているのもわかる。もう抵抗もやめて受け入れている私に気づいているだろうか?必死すぎて絶対に気づいていない。

「ジャスティン、ジャスティン」
「名前を呼ばないでくれ…こんなことをしているのに、傷付けたいわけじゃないのに…」

泣きながらも手の動きは止まらないし勃起した下半身をずっと擦り付けられてるから若干引いてはいるが、もう諦めの境地に至った私に怖いものなどない…はずだ。傷付けたいわけじゃないってことはまだギリギリ止まれるはず

「ジャスティン待って」
「静かにしなくてもいいけれど嫌いとか別れるだけは言わないでほしい」

キスで唇を塞がれたけれど舌が割って入ってくる。ちがう、きいてほしいだけなんだって。

「ジャスティン」
「ここまでしても…君は…拒否するというのか…」

支えていた腕の力を抜いた彼が私の上に文字通り覆い被さった。泣いているのか顔を埋められた肩辺りに温かみを感じる。もちろん脚に擦り付けられたジャスティンの御子息は萎える様子は今のところない。

「拒否じゃないわ、話を聞いてほしいだけ」
「聞いたってどうせ別れ話だろう?ポーラが最近それとなく言うんだ、お姉様がいなくなったあとどうするのかと」

ポーラ、どうして言ってしまうの?そしてそれをレース刺繍と同時にしてしまうなんてあなたまで矛盾しているわ。

「冗談だとばかり思っていたから本当に言われるなんて…」

グスグス聞こえるがまだ泣いているのだろうか、あのJJが?

「別れようと思っていたのは本当よ。ポーラに言っているのも本当。でも切羽詰まってこんなことまでしたあなたのとこのを思うと、どうも別れるのが最善じゃなさそうね」
「だからそう言っているじゃないか…」
「じゃあ退いてくれない?」
「…それは無理な願いだ」

そのまままたキスをされて服も下げられた。ひどい、胸が出てしまった。

「既成事実というものを作ってしまえばイザベルはもう別れるなんて簡単には言わないだろう?言われてももう離してなんかやらないから」

え?結局?





まだなにかはいっているような感覚があって目が覚めたら、隣でジャスティンが眠っていた。肩が露になっているからおそらくあのあと二人して眠ってしまったのだろう。
結局すべてJJの思い通りになったというわけだ。流石JJ、望んだものはすべて叶えてしまうんだから大したものね。

「ん…イザベル?おはよ」

寝起きすら眩しいわこの男。

「昨日までの君も素敵だったけれど、今日のイザベルは今までで一番素敵だ」
「あら、ありがとう。でもそれとこれは別よ。よくもレイプまがいなことをしてくれたわね」
「それは…イザベルが相手だったからだ」
「今まででお付き合いがあった誰よりも誠実ではないし軽蔑するわ」

そのまま立ち上がって洗面台まで行く。メイク用品一式なんてないから崩れたメイクを直すくらいしかできない。それでも目尻の崩れた部分直しやフェイスパウダーくらいはあるから歯磨きついでにやってしまう。あとブローね、いつもやってもらってるから苦手だけれど、絡まった髪をとかすくらいはしかないと家に帰ったら小言どころでは済まなくなる。

洗面所から出たらベッドの下でJJが土下座をしていた。何も着ないで。いや、下着くらいは着けてるかもしれないけれど、私からは見えない。

「本当にしてはいけないことをしまった。謝っても謝りきれない」
「謝ってるじゃない」
「これが今できる最大限の誠意の表し方だ」

全裸土下座が?まぁ今何か贈り物を貰ったりしても誠意は感じないから最善かもしれないけれど、心底どうかしているとは思う

「ドレスを着たいから後ろのファスナーをあげるのを手伝ってくれる?」
「頭をあげてもいいのかい?」
「その体勢のまま上げられるならいいけれど」

立ち上がったJJはやっぱり何も身に付けていなかった。
ゆっくりと背中のファスナーを上げられている。ぐずぐず聞こえる気もするが無視することにする。

「ほら、あなたも早く支度をしたら?」
「ここを出たらもう関係は終わりなのか?」
「私の家と貴方の家に挨拶をしなくてもいいならいいわよ」

一瞬すべてが停止したJJはすぐに満面の笑みを浮かべて抱き付いてきた。

「愛しているっ!」


貴方達兄妹に絆されてしまった私も私よ。かわいいポーラもこのジャスティンも、最初からこうなることを見越していたのではないかとすら思える。

まぁ皆の憧れJJには婚前交渉について私のお父様とお母様にこっぴどく絞られてもらうしかないわ。

「ほら離しなさいよ、私は支度が終わったんだからあとはあなた待ちなの」
「あなたって呼び方、新婚みたいでいいね」
「まだ婚約すらしていないわ」

こんなにも浮かれた男を両親に紹介することになるだなんて思いもしなかったわ…






end


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