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しおりを挟む「嘘でしょ?子爵家へお嫁に?私は平民よ!?」
そろそろ午前のお茶の時間かしらと思っていた矢先、商会を束ねる父から話があると呼び出された。
どうせまたワガママな貴族の女の希望に沿うようなものをデザインしろとかでしょ?その趣味の悪いヘアスタイルとドレスをなんとかしてから依頼しなさいよと直接言ってやりたいものだ。
珍しく応接室に通され、菓子まで進められる。あら、これはメインストリートの元異世界の花嫁様がプロデュースされているお店のものじゃない。珍しい。急いでお茶を用意する父の秘書の一人をみる限り、来客後だということがわかった。はいはい、余り物だけどいいものだからあげるということね。お兄様の奥さまに持って帰ってさしあげたらいいのに。
「待たせたなミリエット」
「御客様でしたら私を呼ばなくてもよかったのに」
「客というか…まぁお前に関係があるから呼んだのだ」
あら、茶葉までいいものだわ。これは父のおねがいがある日に出てくる茶葉だから、面倒事な予感しかない。
「砂糖は?ミルクか?レモンか?」
「どれもいりません。なんのお話?」
「もう本題か?たまには親子の会話でも」
「仕事の話以外あります?お母様のご機嫌とりですか?難しいおねがいですわ」
「ちがう…まぁ、もういい。本題だ。お前の嫁入りの話だ。相手は子爵、断る必要もないから承諾しておいた」
ここで冒頭だ。嘘だと思いたいのだ。たしかに我が商会は貴族を顧客に持つがまさか嫁入りとは。平民の中でも身分が高め、そう、この茶葉を卸している商会や繊維メーカーのところにでも嫁に行くものだと思っていた私は子爵家に嫁入りと聞いて父を問いただしてしまった。
「嘘ではない。先程いらしていたのは子爵家の当主夫妻だ。長男の嫁に是非お前をと言われた。ほら釣書だ」
写真ではなく立体映像で写し出されたのは騎士団の制服を身に纏った美丈夫だった。職業は騎士。この顔立ちなら近衛だろうなと思えばまさかの市中のほう。意外。趣味や特技の欄は空欄なので釣書というより、顔と学歴のついた戸籍のようにしか見えない。
「この方と?」
「子爵家の長男だ。今調べさせているが女や金関係にだらしない男でないのならば優良物件だぞ。見た目もお前に釣り合うし、うちの商品も釦やカフスもかなりいいものをつけてもそれに劣らぬ美丈夫だ。」
見た目もお前に釣り合うなど親馬鹿にも程がある。どう見たって相手の顔面レベルのほうがはるかに上だ。そして商品に劣らぬ美丈夫というより、商品が霞む、もしくは商品のほうが彼の引き立て役に徹することになるだろう。
でもいずれどこかへ嫁ぐことにはなっていたので、嫌悪感がない人間であったことに感謝するしかないのだろう。そして相手は貴族。父の仕事が上手くいくのであればそれでいい。大好きな家族のために娘である私ができる一番の親孝行だ。
「お父様がわざわざお調べにならなくても、この婚姻は家のためにはなりますの?」
「それはもちろん」
「ではお受けしますと先方へお伝えください。では私はこれで」
こうなれば父と話している場合ではない。すぐにでも会いに行かねばならない男がいるのだ。
「モルガン!モルガンいる!?」
商会から徒歩ですぐ、板金屋にやってきた私はここで働く男の名前を呼ぶ。
「ミリエット、なに?またアホみたいに細かい装飾をしろって無理難題?」
遮光メガネを外して煩わしそうにこちらへ来る男は、板金屋に勤めるモルガン。仕事のパートナーでもあり、私の恋人でもある。
「ちがうわ。ねぇ、私結婚しなければならなくなったの。私を愛していると言ったこと嘘ではないわよね?」
「結婚!?なんだって!?遂にミリエットが他の男のものに…それなら早く駆け落ちでもなんでもしておくんだった…」
「駆け落ちなんてしたら仕事ができなくなるから絶対しないわ。それより私を愛しているのは本当!?」
「当たり前だろ?俺の愛を疑うのか?」
ヒューヒュー指笛を吹いたりちゃかしたりしてくるヤツがいるのは彼の職場だから仕方ないがそれどころではない。
「疑いはしないわ…私も貴方のことを愛しているもの。だから貴方も一緒に子爵家へ行きましょう」
「はあ?子爵家?なんで?」
「私の嫁入り先よ!貴方も夫の一人に迎えてもらえるようお願いをするのよ!」
一瞬の沈黙のあとその場は爆笑に包まれた。大の男達がお腹を抱えて大笑いしている。仕事しろよ父に言うぞ。
「こいつが?モルガンが?お貴族様と一緒にお嬢の旦那?
全部が面白すぎてやばいわ!」
ゲラゲラ笑い続ける従業員達をよそ目に私は話を続ける
「いい、身嗜みを整えるわよ。服と靴を買って髪を切って髭も全部剃って爪も整えるの」
「それはいつなんだ…」
「明日と明後日よ!父と一緒に子爵家に行くときに貴方も一緒に行くの。明日と明後日は有給休暇をとりなさい。明日の朝寮へ迎えに行くからそのつもりでいなさい。じゃあ」
絶対に否とは言わせない。
「ミリエット、なぜモルガンがここに?いや、これはモルガンで合っているよな?」
「えぇ。モルガンで間違いないですわ。なぜと申されても、私とモルガンが恋仲なのを御存知ではなかった?」
「いや、知っているが…まさかっ!」
「えぇ。そのまさかですわ。この婚姻を受けるならモルガンも夫にしていただきませんと」
父が大きくため息をついた。わかっていなかった?そんことはないはずだ。
「連れていくとは言っていないから通してもらえるかわからないぞ」
「子爵家ともあろう者が恋人と引き離すなんて無粋な真似はしないと思うわ」
「侍従かなにかだと思われるだけだと思うがな」
「失礼な!私たちだって平民ですしどっこいどっこいですわ。お父様はたまたま1発当てただけの商人なんですから、自分が平民であることを忘れてはいけないんではなくて?」
「ぐっ…」
子爵家からわざわざ迎えの馬車がやってきた。2頭の箱馬車…引く、正直引く。辻馬車に乗って行くと父が伝えたら迎えに行くと言われたそうだ。御者にフットマン付き。貴族恐ろしい
「ねぇみた?天蓋もだけど子爵家の家紋までついていたわよこの馬車。私たちの商会はどうみられるのかしらね。」
「商会がやらかして謝罪に来いってところだろうな」
「そうよね。いっそ3人で俯いてみる?明日には大変なことになるわよ」
「ミリエット…笑い事ではないからやめなさい」
「あら?どうせ商会の前に、子爵家の馬車が来ていたことなんてもう街中の噂になっているわよ。午後に帰るのがこわいわー」
本当は大笑いをしたいが、さすがにこの馬車は目立つので扇を口許にあてて大口を開けているのがわからないようにする。
そんなに問題がある方なのかしら?子爵家の嫡男は。あの容姿であれば引く手数多だと思うけれど。あの第3王子にも見劣りしない容姿だと私は思う。まぁ王子様はまだ学生であられるし、髪の色や爵位、色々あるから一概には言えないかも知れないけれど。釣書しか見ていないけれど、私には相当な美男子に見えた。
街から少しいけばそこは貴族の屋敷が立ち並ぶ住宅街だ。ここに本邸を構える貴族が多いのでひとつひとつの屋敷がとにかくデカイ。庭もデカイ。我が家みたいに隣の板金屋の加工音が聞こえるような家ではない。
少し行けば子爵邸だと言われた屋敷へ着いた。父は訪れたことがあるようなので普通にしているが、私とモルガンはその規模に驚いてしまう。門から玄関まで長い。ここはなに?公園?と聞きたくなるくらいの庭。いや庭?エントランスなのに庭?
「お貴族様の家ってすげーな…子爵でこれだぜ?公爵なんてどうなるんだろうな…」
「えぇ…私も今同じことを思ったわ。きっと城よ城。王城ほど目立たなくても城よ」
「ふたりとも、人前でそれは言わないように」
父はもはや呆れている。いや、呆れるくらいならうちもこれくらい立派にしてほしいわ。商会と同じ建物に家があるなんて…もう少し静かな住宅街に住まいを設けて通いたかった。
執事(本物!うちにいるのはお手伝いさんだから執事みたいなとんでもない立派なものじゃない)に案内されたのは、恐らくこの家の応接間。庭に面したガラス窓はとてつもない大きさなのに曇りひとつない。掃除は大変そうだし割れたらいくら請求されるのかしら?恐ろしい。
執事?侍従?の方に「お庭がお気に召しましたか?」と聞かれたが、気になっているのはガラス窓ですのなんて言えず「えぇ。とても綺麗なお庭ですね」としか答えられなかった。
父はティーセットを興味深く見ているし、モルガンはガラス窓の接続部や部屋の細かい装飾を見ている。私はこの屋敷のジュエリーボックスがみてみたいものだ。
「お待たせしてしまって申し訳ない」
なにが入ってるんだってくらい重厚な両開きの扉を開けて入ってきたのは恐らくこの家の主人と夫人だ。この国は子は父に似ると言われるが、釣書にあった男性が成長したらこのようになるのかと期待に胸を膨らませる。
「息子は先程戻ってきたばかりでね。身なりを整えてからくるように言ってあるから」
たかが商家の人間との顔合わせに身なりなんて整えなくていいのに。
なにか話をするのかと思えばいきなり目の前に出されたのは婚姻証明書だ。子爵側の欄はすべて埋まっている。
「こちらにサインをいただければこちらはそれでいいんだ」
なんだそれ?そちらはお貴族様で顔も知らない会ったこともない相手と結婚するのは普通のことかもしれないが、私はちがう。
「申し訳ありませんがサインをするには私の要望を2つ叶えていただきたいのです。その2つが守られるのであれば喜んで署名いたしますわ」
「ほぅ、ではお嬢さん、その要望とは?」
「1つは私の仕事を続けさせていただくということ。商会のジュエリーのデザインは私も手掛けておりますの」
「あぁ、女性で仕事とは珍しいがやりがいがあるのだろう?やめる必要はない」
「ありがとうございます。あと1つですが、ここにいるモルガンも夫として迎えることをお許しください」
明らかに場の空気が凍てついたのがわかった
「お嬢さん、うちの息子では駄目だということか?」
「いいえ。釣書を拝見しただけですが素晴らしい方だと思います。しかし、私はこのモルガンを愛しているのです。どうせ夫も一人ではないのならせめて好きな人とも結ばれたいと思ってしまうのはいけないことでしょうか?」
「しかし…」
「このモルガンを筆頭にしろとは決して言いません。末席で十分です。でも私は…」
ここで涙を流した私素晴らしいわ!女とは涙をも武器となさいとお母様が言っていたのをちゃんと覚え、身に付けていた私本当に偉いわ。
「そこまでとは…」
父が驚いている。お父様もお母様の涙にうまく絆されたのねきっと。
「ミリエット嬢、そこまで想う相手がいるのにこのようなことになってしまい申し訳ない。しかし我が家とて今さら引けないのだ。そこの彼も一緒に夫として迎え入れよう」
よしっ!これでいい。大体一人でお貴族様のところに嫁ぐなんて絶対イヤよ。そして絶対的に私の味方でいてくれる人もいなきゃイヤ。モルガンがいればさみしい思いもしなくてすむし、この家の人間にいじめられようが蔑ろにされようが平気なはず。
「ではサインをしますわ。ほらモルガン、あなたも」
「…はい」
モルガンに有無は言わせない。
そういえば夫となるはずの御子息は全く姿を現さない
*****
「ねぇこの方は?」
「お義母様がお選びになった方でしたら」
「あらそんなこと言わないでちょうだいな。愛するモルガンがいるのはわかるけれど」
今義母と見ているのは釣書。数ヵ月前に婚姻証明書も無事受理され、この屋敷に半分ほどの荷物を運び入れ、この家のものとなった私にもう一人夫をと義母が勧めてくれているのだ。
ちなみにモルガンは仕事。職場の寮から出たくないと駄々をこねていたが子爵様に無理矢理荷物を運ばれ、モルガンの部屋はこの屋敷にある。私の荷物が半分なのはまだ実家でも生活できるようにしているからだ。大きな夜会が開かれるとなれば大量に注文が入るのでデザインもかなりの数考え出さなければならない。いちいち馬車で子爵家まで帰る暇さえおしいのだ。まぁ理由はそれだけではないが
「ミリエット?聞いている?」
「え、えぇお義母様。申し訳ありません」
「いいのよ。そろそろ夜会があるんですもの。貴女も忙しいんでしょ?」
「以前程ではありませんが」
殿下の婚約破棄が発表されたあとの夜会のときはとてつもない数の注文だった。年頃の娘の物や全く関係ないと思われる御婦人まで皆が挙って着飾ったのだ。あの殿下に見初められたいと。しかし婚約破棄は殿下に想い人がいることやその者には結局フラれとわかった今殿下に見初められたいと思う者がいなくなってしまったので以前程凝った注文は来なくなった。
「殿下がお悪いんじゃないと思いたいけれどね」
大衆紙の連載のことを仰っているのがわかる。お義母様は大衆紙など読まないだろうが、噂好きな御婦人というのは案外多い。お茶会などでもよく話がでるのだろう。
「殿下は我が商会の商品を正当な価格で買い付けてくださりますし、貿易で出た収益は誤魔化すこともなく配分してくださります。まだ学生の身であられるのに大変御立派な方ですわ」
「そうよね。あんなに見目も麗しく執務もきっちりこなされているというのに…噂とはおそろしいものだわ」
殿下の話など正直どうでもいい。なぜ義母が新しい夫を勧めてくるのかだ。
「うちの息子もアレでしょう?ミリエットみたいなかわいいお嬢さんをお嫁さんにしておきながら、ほとんど顔も合わさないし、同じ家に住んでいるはずなんだけれど」
そう、結婚してからしばらく経つが、夫であるユベール様には両手で数えられるくらいしか会ったことがない。
「ユベール様にもご都合があられるのでは?市中騎士の方々はお忙しいとお聞きしますし。騎士団長と仲のいい方が隊長なのでしょう?その方に目をかけていただけているなんて良いことではありませんか」
「それはそうだけれど…こんなにもかわいいミリエットを放っておくなんて男としては最低よ」
「いいえ、きっとユベール様にも思うことがおありなのですわ」
思うこととはきっと私なんかと結婚したくなかったということ。さすがに隊長に目をかけられているとはいえ市中はある程度治安は保たれているし、家に寄り付く暇もないほど忙しいとは思えないからだ。想い人がいるのなら早急に離縁をしてほしいくらいなのに。勿論我が家への支援やらなんやらは切らないでほしいが
「只今戻りました。母上…それと、ミリエット嬢も」
「なんですか自分の妻に向かってその呼び方は!他人行儀な」
「まぁ他人ですから」
この人が貴族ではなくこの顔でなければ今頃ぼっこぼこに殴っていた。モルガンに頼んで夜襲でもかけてもらう?騎士に板金屋が勝てるとは思わないけれど。
そもそもなぜかモルガンとこの騎士様は仲がいいようだ。私が仕事で戻らないときに意気投合して、夜に彼がいるときは二人で酒を酌み交わしているようだ。普通奥さんも誘わない?まぁ実家にしょっちゅう泊まりがけな私が言えないけど。私だけが除け者みたい。
「おかえりなさいませユベール様」
「あぁ」
私と交わす言葉はあぁとかわかったとかいいやとかばっかり。短い言葉しか話せないのかしら?せっかくの美丈夫が台無しだわ。
「ミリエット、初夜も逃げ出すような男に声をかける必要はなくってよ。すべては新しい夫に任せましょう。こんな甲斐性なしではなく、モルガンと同じくらい貴女を愛し慈しんでくれる方を夫にしてかわいい孫に囲まれて心穏やかに過ごしたいわ。いえ、そうよ!モルガンとの間に子はまだなの?愛し合っているのでしょう?」
「確かにモルガンとは愛し合っているとは思いますが、私は筆頭の旦那様を置いて他の男と子を設けるような行為をしてはおりませんわ。清いままですの」
「ユベールっ!あなたって子は本当にっ!!!あーっもう!!!!」
お義母様の怒りが爆発した。ティースプーンやシュガーポットの蓋、あまり散らからないものをチョイスして息子に投げているあたり理性はまだあると思っていいのだろうか。それとも貴族の夫人という本能で避けているのか。
投げられたものをすべて受け止め置いていくこの男もこの男だ。1つでも当たればお義母様の怒りも少しは収まるというのに。
「ミリエットがっ、ここまで、貴方のことを想ってくださってるというのにっ!!あなたって子は!もうっ!!」
息切れをしながらも怒りをぶつけ続ける義母に若干引きながらも、このまま離縁にならないかなーとか思ってしまう自分にも引いてる。
「私に魅力がないのがすべての原因ですわお義母様。ユベール様が悪いのではありません。ですから落ち着いてください」
「ミリエットに魅力がないですって?そんなわけないわっ!このっ、」
遂に手近なもので投げるものが無くなったのか少し考えてピアスを外して投げようとしている
「母上、それは彼女がデザインしたものだと自慢されていたものではありませんか?それを彼女の目の前で私に投げてよろしいのですか?」
「っ…投げないわ…ミリエット、ごめんなさい」
「いいえお義母様、気にしませんわ。それよりまた新しいものをプレゼントしますわね。お義母様に似合いそうなデザインを思い付いたんですの」
「ほんとうに?ミリエットは本当に素晴らしいお嫁さんだわ。この駄目な息子のお嫁さんには勿体ないくらい。この子が一人っ子でさえなければ兄弟とも結婚してもらって幸せに暮らしていたのに」
「私が一人っ子なのは父上と母上が」
親のせいにしてはいけない!と声をかけようとしたけれど、義母が目に涙をためて部屋を飛び出ていく方が先だった。恐らく旦那様のところへ行かれたのだろう。
それよりもこの二人しかいない無言の場から逃げ出したい。
「では私もこれで」
「この釣書はなんだ?」
え?聞く?
「お義母様が孫に囲まれて穏やかに過ごしたいということで新しい旦那様候補を選んでおいででしたの」
「…」
「詳しくはお義母様に聞いてください。ではわたく「お前は他の旦那に求められれば子を作るのか?」
なんて失礼な質問なんだろうか
「平民である私が恐れ多くも子爵家に嫁として迎えられているのです、当主であるお義父様、その夫人であられるお義母様の要望に否と言えるはずがありませんわ」
「ならモルガンでいいではないか」
「平民が子爵家に嫁いだのに、長子が子爵家の血を継いでいないことがわかればこの家は貴族社会での笑い者です。そのようなことも想像できませんか?」
「…」
「私は貴方と愛を育み子をうみ育てるために子爵家へ嫁いでまいりました。それが無理だとおっしゃるのなら私ではなく別の者と婚姻を結ばれてはいかがですか?私離縁された女というレッテルは怖くもなんともありませんの。では今度こそ失礼します」
なんでそんな簡単なことすら考えつかないのかしら?本当に理解に苦しむ男だわ。大体モルガンと仲がいいのならモルガンに聞いているんじゃないの?許されているのはキスだけだと
まぁでも言ってやったわ。ユベール様から早くお義父様に離縁を申し入れてくれないかしら
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