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彼女の策略 (2)
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「良輔・・・」
「何度も言うけど、わたし彼氏居るんだ・・・」
何度聞いても衝撃的な言葉だ。
頭が真っ白に成り、胸に何かが突き刺さる感じがして、そして、真央の言葉が思い浮かぶ。
『でも、私の見る限り、日生には彼氏は居ないと思うよ!』
『私もあの子とは付き合い長いからね~~!』
でも、ここで真央を恨んでも仕方ない。
「あの言葉、やはり本当だったんだ」
「うん・・・」
「夏休みの短期アルバイトの時に、彼氏と知り合って、私のアルバイトの終わり頃、向こうから告白されたの・・・」
「そうなんだ・・・」
夏休み。
日生がアルバイトをしていたのは知ってはいたが、まさかそんな展開に成っているとは思いもよらなかった。
もう、どうしたら良いか分らない・・・
このまま『そうなんだ。ごめん』と言って立ち去るべきか、それとも食い下がるべきか。
しかし日生は、この場では思いにも依らない言葉を言う。
「でも、一番好きなのは良輔だよ・・・」
「えっ」
日生は悲しそうな笑顔で言う。
『好きなのは良輔だよ・・・』は嬉しいけど、素直に喜べない!
「・・・」
(なにそれ!)
(彼氏が居るのに俺の事好き? それって、二股じゃん!!)
嬉しいような悲しいような感情。どうしたら良いんだろう?
今すぐ真央をここに連れて来たい!!
「日生ちゃん。真央には何て言ったの? さっきの事みんな話した?」
「でも、そうしたら真央はあそこまでからかえんよな?」
「俺、二股だもん」
「真央には言ってない・」
また、衝撃の事実を聞かされる・・・何か嫌になってきた・・・
「今朝『言った』って言ったよね!」
俺は問い詰める様に聞いてしまう。
優しい言葉とか、思いやりとか、そんな余裕は今の俺には無い!!
「真央には良輔の事が好きとしか言ってない」
「彼氏の事も真央には一切話していない・・・」
「俺、昼ドラマの主人公の気分だわ・・・」
俺は捨て台詞を吐くように言ってしまう。実際、昼ドラマは殆ど見た事無いが・・・
「そうだね・・・」
そして、それを認める日生。彼女は昼ドラマを見ているのだろうか?
だけど日生は、俺と真央を騙している。一体どうしたいのだろう?
何が彼女をそうさせた!?
「日生ちゃん。授業もう間に合わないね」
「二人とも遅刻じゃなくて欠課だね」
「うん・・・」
3時間目の授業は『情報』。まぁ、欠課になってもあまり大きな影響はないが・・・
彼女の気持ちは分った・・・
俺の事が好きでも、彼氏が居るという事が・・・。でも、これでは何も解決にならない。
まず、どうしたいか日生の気持ちを聞いて見る。
「日生ちゃんはどうしたい・・・この関係?」
「どうしたい?」
「改めて友達・・・じゃ、流石にもうダメだよね?」
関係を捨てたいと言った割には縁を求めてくる。
流石にこの子は何がしたいのか分からない。だけど、これが惚れた縁なのか?
「友達・・・。何か俺が告白した時と似ているね」
「有ったね!」
告白した時も似たようなやり取りがあった。俺に好きと言った事で吹っ切れたのか・・・?
日生に笑顔が少しずつ戻って来ていた・・・
ここは少し、妥協点を探ってみる。
「まあ、彼氏が居るなら、俺も下手に手出しは出来ないけど、日生はその人のこと本当に好きなの?」
そうすると意外に日生は首を振る。
「好きじゃないの?」
こくんと日生は首を頷く。
「別れようとは思わないの?」
「便利なんだ・・・」
はっ? 何だ! その『便利なんだ』の言葉!? 便利屋さんか! 色々突っ込みたいが、もう少し深く聞いて見る。
「えっ、便利とは?」
「うん。彼氏年上なんだ・・・」
「車も持っていて、私の言うとおりに動いてくれる。なんか、もったないじゃん!」
その言葉を聞いて俺は頭がクラッとする。
俺の愛していた人が、まさかそんな子だったとは!?
さっきの言葉も嫌な顔せずにスラスラ喋っていたから、恐らく本音だろう・・・
「でも、やっぱり好きなのは俺?」
「うん! 良輔が一番好き!!」
「だから、良輔とは卒業したら付き合いたい! それまでは友達で居よう!」
満面の笑顔で答える日生。
これが彼女の本性か・・・
仮に卒業後、俺が日生と付き合っても本当に愛してくれるのか?
アッシー君・貢ぐ君に為る可能性が非常に高い・・・
「だからね良輔。真央にはこの事言わないで!」
「真央、正義感強いから怒ると思う・・・」
「いや、俺でも怒るよ。いくら、相手から告白されたと言ってもその人が哀れだよ」
「そんな事無いよ!!」
「何時もニコニコ私の言う事聞いてくれるよ! 私の側に居るだけで幸せだって!!」
ケロッと言う日生。もう、何が何だか分らなくなっていた。
大人しい感じの女の子がここまで狡猾だと、何を信用して良いか解らなくなる。
俺はこのまま日生との関係を続けて良いのか?
それとも本性を見た以上、この子は捨てるべきか・・・
俺の中では大きな決断が迫られていた。
どの選択と結果が、お互い幸せになれるかの・・・
「何度も言うけど、わたし彼氏居るんだ・・・」
何度聞いても衝撃的な言葉だ。
頭が真っ白に成り、胸に何かが突き刺さる感じがして、そして、真央の言葉が思い浮かぶ。
『でも、私の見る限り、日生には彼氏は居ないと思うよ!』
『私もあの子とは付き合い長いからね~~!』
でも、ここで真央を恨んでも仕方ない。
「あの言葉、やはり本当だったんだ」
「うん・・・」
「夏休みの短期アルバイトの時に、彼氏と知り合って、私のアルバイトの終わり頃、向こうから告白されたの・・・」
「そうなんだ・・・」
夏休み。
日生がアルバイトをしていたのは知ってはいたが、まさかそんな展開に成っているとは思いもよらなかった。
もう、どうしたら良いか分らない・・・
このまま『そうなんだ。ごめん』と言って立ち去るべきか、それとも食い下がるべきか。
しかし日生は、この場では思いにも依らない言葉を言う。
「でも、一番好きなのは良輔だよ・・・」
「えっ」
日生は悲しそうな笑顔で言う。
『好きなのは良輔だよ・・・』は嬉しいけど、素直に喜べない!
「・・・」
(なにそれ!)
(彼氏が居るのに俺の事好き? それって、二股じゃん!!)
嬉しいような悲しいような感情。どうしたら良いんだろう?
今すぐ真央をここに連れて来たい!!
「日生ちゃん。真央には何て言ったの? さっきの事みんな話した?」
「でも、そうしたら真央はあそこまでからかえんよな?」
「俺、二股だもん」
「真央には言ってない・」
また、衝撃の事実を聞かされる・・・何か嫌になってきた・・・
「今朝『言った』って言ったよね!」
俺は問い詰める様に聞いてしまう。
優しい言葉とか、思いやりとか、そんな余裕は今の俺には無い!!
「真央には良輔の事が好きとしか言ってない」
「彼氏の事も真央には一切話していない・・・」
「俺、昼ドラマの主人公の気分だわ・・・」
俺は捨て台詞を吐くように言ってしまう。実際、昼ドラマは殆ど見た事無いが・・・
「そうだね・・・」
そして、それを認める日生。彼女は昼ドラマを見ているのだろうか?
だけど日生は、俺と真央を騙している。一体どうしたいのだろう?
何が彼女をそうさせた!?
「日生ちゃん。授業もう間に合わないね」
「二人とも遅刻じゃなくて欠課だね」
「うん・・・」
3時間目の授業は『情報』。まぁ、欠課になってもあまり大きな影響はないが・・・
彼女の気持ちは分った・・・
俺の事が好きでも、彼氏が居るという事が・・・。でも、これでは何も解決にならない。
まず、どうしたいか日生の気持ちを聞いて見る。
「日生ちゃんはどうしたい・・・この関係?」
「どうしたい?」
「改めて友達・・・じゃ、流石にもうダメだよね?」
関係を捨てたいと言った割には縁を求めてくる。
流石にこの子は何がしたいのか分からない。だけど、これが惚れた縁なのか?
「友達・・・。何か俺が告白した時と似ているね」
「有ったね!」
告白した時も似たようなやり取りがあった。俺に好きと言った事で吹っ切れたのか・・・?
日生に笑顔が少しずつ戻って来ていた・・・
ここは少し、妥協点を探ってみる。
「まあ、彼氏が居るなら、俺も下手に手出しは出来ないけど、日生はその人のこと本当に好きなの?」
そうすると意外に日生は首を振る。
「好きじゃないの?」
こくんと日生は首を頷く。
「別れようとは思わないの?」
「便利なんだ・・・」
はっ? 何だ! その『便利なんだ』の言葉!? 便利屋さんか! 色々突っ込みたいが、もう少し深く聞いて見る。
「えっ、便利とは?」
「うん。彼氏年上なんだ・・・」
「車も持っていて、私の言うとおりに動いてくれる。なんか、もったないじゃん!」
その言葉を聞いて俺は頭がクラッとする。
俺の愛していた人が、まさかそんな子だったとは!?
さっきの言葉も嫌な顔せずにスラスラ喋っていたから、恐らく本音だろう・・・
「でも、やっぱり好きなのは俺?」
「うん! 良輔が一番好き!!」
「だから、良輔とは卒業したら付き合いたい! それまでは友達で居よう!」
満面の笑顔で答える日生。
これが彼女の本性か・・・
仮に卒業後、俺が日生と付き合っても本当に愛してくれるのか?
アッシー君・貢ぐ君に為る可能性が非常に高い・・・
「だからね良輔。真央にはこの事言わないで!」
「真央、正義感強いから怒ると思う・・・」
「いや、俺でも怒るよ。いくら、相手から告白されたと言ってもその人が哀れだよ」
「そんな事無いよ!!」
「何時もニコニコ私の言う事聞いてくれるよ! 私の側に居るだけで幸せだって!!」
ケロッと言う日生。もう、何が何だか分らなくなっていた。
大人しい感じの女の子がここまで狡猾だと、何を信用して良いか解らなくなる。
俺はこのまま日生との関係を続けて良いのか?
それとも本性を見た以上、この子は捨てるべきか・・・
俺の中では大きな決断が迫られていた。
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