大人しくて控えめの彼女なのに全然違った!!

小春かぜね

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彼女の策略 (3)

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 日生と話をし出してから、結構な時間が過ぎているなと俺は感じたので、スマートフォンをズボンのポケットから取り出し時刻を見る。後15分位で『情報』の授業が終わる。
 このままの状態では俺はもちろん、日生も真央も不幸になってしまう。
 やはり、ここは強く出るべきか・・・

「日生ちゃん」
「日生ちゃんは俺の事好きなんだよね?」

「うん。好きだよ!」

 日生は素直に言ってくれる。嬉しいが・・・
 しかし、逆に言えば『他の男と気軽に付き合うな!』と言いたい!!

「好きなら、俺のお願い聞いてくれるよね?」

「・・・聞くだけなら」

 フェイントをしかけてくる彼女。
 初心うぶじゃないこの女。何者なんだ!
 羊の皮を被ったオオカミか!! それでも言うしかない。

「その彼氏と別れてくれ! そして、きちんと俺と付き合おう!!」
「その方が、日生にも良いと思うし、真央も裏切らなくて済む!」

「う~ん・・・どうしようっかな?」

 ここで日生は予想外な手を出してきた。
 余裕な顔つきで悩む振りをする彼女。もはや遊ばれている。
 まさかとは思いたくはないが、日生は意外にも、異性に対するの経験値が高いのか!?
 いや、しかし・・・日生がクラス内でも、男子と話している場面は殆ど見た事がない・・・
 たまに陽キャラが日生にちょっかい出しても、彼女は作り笑いをしてその場を終わっているのが殆どだ。

(外と内(学校)で顔を使い分けられていたら、判りようがない・・・)
(それでも、俺は日生が好きだし・・・)

「良輔はさ、私の事、悪い女と思っているでしょ!」

 日生は突然言い出す。

「へっ、まあ・・・その、どうなんだろう?」

「良輔の顔見れば分かるよ!」
「こいつ何者なんだの顔してるよ!」

 まあ、事実そうなんだが・・・
 日生はそのまま話を続ける。

「みんな、やってるんだけどね・・・」
「でも、良輔には知られたくなかった。二股を知ったら怒るの分かっていたし・・・」

「それは当然だよ。怒らない奇特な人なんて居ないよ。じゃあ、なんで・・・」

「さっき、言った通りだよ。みんながやっているから、私も良いかなと思った」
「私の親。仕事の関係で休日通りの休みでは無いんだ・・・。でもさ、クラスの子達がどっか行ったとか聞いたら、私も行きたいじゃん!」
「でも、親の休日と私の休日が合う日は少ない・・・」
「私の自由で、何処か連れて行って欲しいなと思った時に、偶然、車持ちの今の彼氏が告白してきたの」

「良輔とは、仲の良い親友で居たかった・・・。親友なら誤魔化しが利く。でも、良輔は1つ上を求めてきた」
「良輔を彼氏にしたら、今の便利な彼氏とは別れなければならない。だから、思い切って振ったの・・・」

(思い切って俺を振るなよ・・・。そんなに便利なのか今の彼氏は?)
(みんなって言うのも主体性が無いし、ただの日生のでは無いか!)

「私も人並み以上、ううん、それよりもっとたくさん遊びたいし、楽しみたいよ!!」

「日生・・・」

 日生の言い分は分かった。たしかに一利は有るが、理解はしがたい・・・。俺が一途過ぎるのか・・・

「良輔。別れても良いけど、私の事大切にしてくれる?」

 日生は真顔で聞いてくる。俺は直ぐに即答する。

「もちろんだよ。日生」

「そっかぁ~。じゃあ、別れる・・・」
「もったないけど・・・」 (小声)

 真顔から、少しため息混じりの顔をしながらそう言う日生。
 別れたくない素振りを見せつつ、別れてと強く言ったらあっさり別れる宣言をする。本当に彼女の心の中が良く分からん。
 機会が有ったら、カウンセリングを受けさせた方が将来のためかも知れない。
 最後の方は小声で上手く聞き取れなかったけど、聞かなかった方が良い感じがした。

「でも、そんなに簡単に別れられるものなの?」

「うん、大丈夫じゃない?」

 あっけに取られる俺。今の恋愛って、こんなにドライなんだ。
 自分が逆の立場なら・・・いや考えるのは止そう。
 日生の現彼氏には多少同情はするが、やはり日生を俺の彼女にしたい!

「別れられたら、連絡するね。だから、それまでは・・・」

「分かっているよ。彼氏から見たら俺は間男だからな」

 俺は笑いながら言う。日生もそれにつられて笑う。

「あはは! 間男w 受けるwww」

「笑い事じゃないんだけどね・・・」

「でも、でも、たしかに良輔は間男だわw」
「ばれたら、修羅場だねwww」

 普段の大人しい彼女とは思えないほどのと、甲高い喋りをする。この子はどんな過去を背負って、ここまで生きて来たんだろう?

 その後は終業のチャイムが鳴るまで、適当な話をしながら時間を潰して教室に戻った。
 3時間目の授業は当然欠課で、クラスのみんなに気づかれない様に別々で教室に戻ってきたつもりだが、クラスの連中はみんな察していた。

(今度は真央の方だな・・・。そう考えつつ、4時間目の授業を受ける・・・)
 ・・・・・・
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