魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク

白崎詩葉

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第2章

第1話 工作の魔女①

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 ナリカケの戦いから、アキセとは平然と会うことが増えた。
 ある時は夜な夜なセックスしようと眠っている時に襲われ、またある時は、魔女と戦わせると嫌がらせなストーカーとなり、ストレスが重なる一方だった。
「いい加減にして!」
 ジャンヌは森の中で響くほど怒鳴っていた。
「え?何が?」とアキセは何知らずにいう。
 明らかに何かを企んでいる。気が抜けない。
「しつこい!夜這いするな!巻き込ませるな!仕事を増やすな!」
 口を開けば、星の数ほど文句を言える自信がある。
「あれは俺なりの愛情表現で」
「こんなにイラつかせることが!」
「ほら。人それぞれにあるじゃないか」
「そんなの知らん!」
 黒髪で整った顔。黒いコートで全体的に黒を基調とした服装。指には指輪をはめている。
 アキセ・リーガンは魔術師であり、リリムでもある。
「てか、リリムなんだから、ついて来ないでよ」
 リリムは、この世で最強と言われるよきの魔女リリス・ライラ・ウィッチャーの子供をさす。アキセは人間のリリムである。
「何?リリスが怖いのか」
 アキセは冷やかす。
「この世で強い魔女よ。誰だって目つけられたくないわよ」
「あ~おまえみたいなちっぽけ聖女になんか目つけるかよ」
 ムッとする。それはそれでなんか嫌。
「リリムって言ったって、リリスに捨てられているのが大半なんだ。可愛がっているリリムなんて、あの中性子以外に見たことないし。リリスから名前をもらえるのもそんなにいないしな」
 中性子とはおそらくレオンのことだろう。
「ガルムってリリスからもらったんでしょ。気に入ってるってことじゃないの」
「名前をもらっても飽きたら捨てるしな」
――リリスは子供なのか。
「まあ、俺もリリスに一度は捨てられているしな」
「え?」
 その発言に首をかしげる。
 どういうことだろうか。アキセの話では、リリスは捨てたものをもう一度拾うような魔女には見えない。妙に気になるので、訊き返す。
「それって・・・」
「お、町が見えてきたぞ」
 ジャンヌの言葉を遮るようにアキセが言う。
 アキセが向いている先を見る。
 もうすぐ日が暮れ、町から点々と灯していた。
「今日は野宿にならなくてすみそう」
 ジャンヌはつぶやく。

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