13 / 302
12話 落雷
しおりを挟む
「こちらが当店人気ナンバーワン、季節のフルーツタルトです」
「わーっ!! 綺麗……それにとっても美味しそう」
艶々した苺がふんだんに使われ、まるで赤い宝石のように輝いている。フォークを刺すのを躊躇してしまいそうなほどに美しい。
「あ、あの……本当に頂いて良いのですか?」
「もちろん! どうぞ召し上がって下さい」
「ありがとうございます! いただきまーす!!」
私とリズは、目の前に出された苺タルトに夢中になった。そんな私達見て、ジェフェリーさんは苦笑いを浮かべつつ、眼鏡の男性に話しかける。
「なんかすみません。ご馳走になっちゃって……」
「いいえ、あなた方はエリスの命の恩人です。どうぞ遠慮なく食べて行って下さい」
「俺は引率として付いて来ただけなんだけどなぁ」
バターのいい香りがするタルト生地は、しっとりサクサク。フルーツの酸味とカスタードクリームが絶妙なバランスで融合している。クリームも甘過ぎないから何個でも食べれてしまいそうだ。
「うーん……美味しいっ!!」
「お口に合ったようで良かったです。自己紹介が遅れて申し訳ありません。私セドリックと申します。この度はエリスを助けて頂き、本当にありがとうございました」
眼鏡の男性……セドリックさんは丁寧に頭を下げた。しまった……私もちゃんとご挨拶しないと。タルトを食べる手を一旦止め、姿勢を正した。
「えっと……私はクレハといいます。こちらの2人は友人で、ジェフェリーとリズです」
屋敷を黙って抜け出したのが何となく後ろめたかったので、ファミリーネームは伏せる。
「この鳥を……エリスをうちの庭で見つけた時は、とても驚きました。でも大きな怪我も無く、こうやって無事に飼い主さんの元へ連れて行く事ができて良かったです」
肩の上に乗っているエリスの、羽でふわふわした口元を軽く擽る。そうするとエリスは、クルクルと気持ち良さそうに喉を鳴らしている。その様子を見ていたセドリックさんは、驚いたように目を丸くしていた。
「あの……失礼ですが、もしかしてジェムラート公の御息女のクレハ様でいらっしゃいますか?」
速攻でバレた。
「えっ! ど、どうして……セドリックさん、どこかでお会いしましたでしょうか?」
「ああ……やはりそうでしたか。いいえ、違うんですよ。私がお仕えしている主人……このエリスの飼い主なのですが、仕事の一環で王宮に頻繁に出入りしているんです。私もそれに同行する事があるので、その際にクレハ様のお噂をいくつか耳にしたのです。見た目の特徴なども伺っておりましたので、もしやと思ったのですよ」
「噂です……か?」
セドリックさんのご主人って、このカフェのオーナーさんとかかな? 何でまた王宮に……いや、それよりも噂が気になる。どんなこと言われてるんだろ。よりにもよって王宮で……怖いな。
私が若干虚ろな目をしていると、セドリックさんはニッコリと微笑んだ。
「とても可愛らしい方だと評判だったのですよ。噂は本当でしたね」
「ふぇっ……かわっ……!?」
セドリックさんの口から飛び出た言葉に頬が赤く染まる。
「クレハ様はもう少し、ご自分の容姿がどれだけ目を惹くか自覚なさった方が良いですよ」
「ほんとになぁ……無頓着過ぎてびっくりするよな」
リズが溜息混じりにそう言うと、ジェフェリーさんが追随してウンウンと頷いている。そして、そんなふたりのやり取りを見て、セドリックさんがクスクスと笑っている。
「何なの……みんなして、私をからかっているのですかっ……?」
私の顔はもう湯気が出そうなほど真っ赤になっていた。
「まさか。クレハ様がとっても魅力的な方ってことですよ」
「ええ、それはもう間違いなく。なんせ実物を間近で見て、あっさりと落ちてしまったようですし……」
「はい?」
「あっ! いえいえ、こちらの話です。どうかお気になさらず……」
セドリックさんが言いかけた話が気になったけれど……この時のセドリックさんは、表情はにこやかだったが、これ以上それについて触れるなと言わんばかりの妙な迫力を感じた。深追いするのはやめた方が良さそう。
「それはそうと……!」
何だか居た堪れない空気なので、話題を無理やり変える事にした。
「エリスの飼い主はセドリックさんのご主人だったのですね。今日はいらっしゃらないのですか?」
ガタッ……
いま店の奥で物音がした。
「あの、もしかして他に誰か……」
「ああ、バックヤードの棚から何か落ちたようですね……ちょっと見て参ります」
セドリックさんは、物音がした方へ素早く向かっていく。そして数分も経たないうちに彼は戻って来た。
「紅茶の缶が棚から落ちた音でした。お騒がせ致しました」
「い、いえ……」
缶が落ちたような音には聞こえなかったけどな……
「それでうちの主ですが、生憎と本日は不在でして……申し訳ありません。また後日、改めて主の方から、皆様に御礼状と感謝のお品を送らせていただきますので」
「そんな! ケーキもご馳走になりましたし、もう充分ですよ」
「そうおっしゃられても……それでは主の気が済まないかと。エリスは主が家族同然に可愛がっている大切な鳥なんです。そのエリスを助けて下さったあなた方を、ケーキ1つでお帰しするわけにはいきません」
「えぇ……」
結局セドリックさんに押しきられてしまい、ありがたくお品を頂戴するという事で落ち着いた。セドリックさんのご主人は、かなり義理堅い方のようだ。
「それではセドリックさん、私達これで失礼致します。ケーキご馳走様でした! とっても美味しかったです」
時計を確認すると、もうすぐ17時になろうとしていた。暗くならないうちに帰らないと、黙って外出した事がバレたら大変だ。
「クレハ様、リズ様、ジェフェリー様、今日は本当にありがとうございました。良ければまた、遊びにいらして下さい」
「はい、喜んで!」
「クー……」
エリスが別れを惜しむかのように小さく鳴いた。今はセドリックさんの右腕に止まっているが、エリスは『とまり木』についてからもずっと、私の肩の上に乗って離れなかったのだ。短い間だったけれど、心を開いてくれたような気がして嬉しくなる。
「また会いにくるからね。それじゃあ、またね」
ガタッ!
店の奥からまた物音がした。さっきから何回も聞こえている……やはりセドリックさんの他にも誰かいるのだろうか。
「また紅茶缶が落下したみたいです……ね」
眉間にシワを寄せながら、セドリックさんが部屋の奥を睨んでいる。ちょっと怖い。
「さようなら! セドリックさん」
「さようなら、気を付けてお帰り下さい」
私達はセドリックさんに挨拶をして帰路についた。今日は中々に慌しい1日だったなぁ。『とまり木』かぁ……オルカ通りにこんな素敵なカフェがあるなんて知らなかった。また食べに行こう。次に行く時は姉様も誘ってみようかな。
3人の後ろ姿が見えなくなるまで見送り、俺は店の中に戻る。エリスが無事に帰ってきたので、明日からはまた通常通り営業できそうだ。そうでなければ、引き続き『とまり木』の従業員総出で捜索活動に繰り出さなければならなかったのだ。エリスに店の住所を書いた足輪を付けておいて本当に良かった。
「さて、と……」
ジェムラート公爵家2番目の姫……クレハ・ジェムラート。まさか、こんな所でお会いすることになるとは思わなかったな。俺は店の奥に視線を向けた。
それは、あの方も同じだろうな……
彼女の姉であるフィオナ・ジェムラートには1度だけ会った事がある。と言っても、近くで姿を見る機会があったというだけで、面と向かって言葉を交わしたわけではないが……
俺がフィオナ様を見たときの第一印象は正に「完璧」だった。類稀な美しい容姿に気品溢れる身のこなし、見る者を魅了し圧倒するその存在感は、とても10歳そこそこの少女とは思えなかった。けれど……俺はこの完璧過ぎる少女の笑顔を見た瞬間、恐怖に似た感情を覚え、背筋がぞくりと震えたのだ。いい歳をした大人が、10も年下の少女に気圧されるなんてと、その時の事が忘れられない。
妹であるクレハ・ジェムラートは、社交的な姉とは対照的で、あまり公の場には出てこなかった。そのせいで、どんな方なのか全く分からなかったのだ。彼女と会った事のある人間の話だと、姉同様とても美しい見た目をしているが、似てはいないとの事。それ以外だと餌付けをしたくなるとか、わざと困らせて反応を見たくなるとか……何とも要領を得ないものばかりで参考にならなかった。しかし、今日実際に彼女と接してみて、妙に納得をしてしまった。
プラチナブロンドの髪に、魔力を有する者特有の青い瞳。それはとても神秘的で、整った容姿と相まって彼女の存在をどこか現実離れしたものにする。けれど、本人は至って普通の女の子だ。飾った素振りも無く、感情に合わせてコロコロ変わる表情は見ていて退屈しないし、とても愛らしかった。
「クーッ! クーッ!」
俺の腕に大人しく止まっていたエリスが、勢いよく羽ばたき店の奥に飛び去っていった。主の元へ行くのだろう。
そうだ……この主以外に懐かないエリスが、クレハ様にはぴったりとくっ付いて離れなかったのにも驚いた。まるで、主と同調しているようなそれに、何とも言えない気分になる。
これからあの方はどうなさるのだろう……
あの様子から見て、クレハ様に本気でハマってしまったのは間違いない。
「まさか主が一目惚れとはな……」
クレハ様はとても可愛らしい。仕草や表情……やることなすこと全てがドストライクだったんだろう。何となく予想はついているが、あの話をクレハ様で正式に進めることになるのだろうな。
しかし、それよりもまずやるべき事は――――
「御礼のお品は何にしましょうかね?」
俺は店の奥に向かって問いかけた。
「わーっ!! 綺麗……それにとっても美味しそう」
艶々した苺がふんだんに使われ、まるで赤い宝石のように輝いている。フォークを刺すのを躊躇してしまいそうなほどに美しい。
「あ、あの……本当に頂いて良いのですか?」
「もちろん! どうぞ召し上がって下さい」
「ありがとうございます! いただきまーす!!」
私とリズは、目の前に出された苺タルトに夢中になった。そんな私達見て、ジェフェリーさんは苦笑いを浮かべつつ、眼鏡の男性に話しかける。
「なんかすみません。ご馳走になっちゃって……」
「いいえ、あなた方はエリスの命の恩人です。どうぞ遠慮なく食べて行って下さい」
「俺は引率として付いて来ただけなんだけどなぁ」
バターのいい香りがするタルト生地は、しっとりサクサク。フルーツの酸味とカスタードクリームが絶妙なバランスで融合している。クリームも甘過ぎないから何個でも食べれてしまいそうだ。
「うーん……美味しいっ!!」
「お口に合ったようで良かったです。自己紹介が遅れて申し訳ありません。私セドリックと申します。この度はエリスを助けて頂き、本当にありがとうございました」
眼鏡の男性……セドリックさんは丁寧に頭を下げた。しまった……私もちゃんとご挨拶しないと。タルトを食べる手を一旦止め、姿勢を正した。
「えっと……私はクレハといいます。こちらの2人は友人で、ジェフェリーとリズです」
屋敷を黙って抜け出したのが何となく後ろめたかったので、ファミリーネームは伏せる。
「この鳥を……エリスをうちの庭で見つけた時は、とても驚きました。でも大きな怪我も無く、こうやって無事に飼い主さんの元へ連れて行く事ができて良かったです」
肩の上に乗っているエリスの、羽でふわふわした口元を軽く擽る。そうするとエリスは、クルクルと気持ち良さそうに喉を鳴らしている。その様子を見ていたセドリックさんは、驚いたように目を丸くしていた。
「あの……失礼ですが、もしかしてジェムラート公の御息女のクレハ様でいらっしゃいますか?」
速攻でバレた。
「えっ! ど、どうして……セドリックさん、どこかでお会いしましたでしょうか?」
「ああ……やはりそうでしたか。いいえ、違うんですよ。私がお仕えしている主人……このエリスの飼い主なのですが、仕事の一環で王宮に頻繁に出入りしているんです。私もそれに同行する事があるので、その際にクレハ様のお噂をいくつか耳にしたのです。見た目の特徴なども伺っておりましたので、もしやと思ったのですよ」
「噂です……か?」
セドリックさんのご主人って、このカフェのオーナーさんとかかな? 何でまた王宮に……いや、それよりも噂が気になる。どんなこと言われてるんだろ。よりにもよって王宮で……怖いな。
私が若干虚ろな目をしていると、セドリックさんはニッコリと微笑んだ。
「とても可愛らしい方だと評判だったのですよ。噂は本当でしたね」
「ふぇっ……かわっ……!?」
セドリックさんの口から飛び出た言葉に頬が赤く染まる。
「クレハ様はもう少し、ご自分の容姿がどれだけ目を惹くか自覚なさった方が良いですよ」
「ほんとになぁ……無頓着過ぎてびっくりするよな」
リズが溜息混じりにそう言うと、ジェフェリーさんが追随してウンウンと頷いている。そして、そんなふたりのやり取りを見て、セドリックさんがクスクスと笑っている。
「何なの……みんなして、私をからかっているのですかっ……?」
私の顔はもう湯気が出そうなほど真っ赤になっていた。
「まさか。クレハ様がとっても魅力的な方ってことですよ」
「ええ、それはもう間違いなく。なんせ実物を間近で見て、あっさりと落ちてしまったようですし……」
「はい?」
「あっ! いえいえ、こちらの話です。どうかお気になさらず……」
セドリックさんが言いかけた話が気になったけれど……この時のセドリックさんは、表情はにこやかだったが、これ以上それについて触れるなと言わんばかりの妙な迫力を感じた。深追いするのはやめた方が良さそう。
「それはそうと……!」
何だか居た堪れない空気なので、話題を無理やり変える事にした。
「エリスの飼い主はセドリックさんのご主人だったのですね。今日はいらっしゃらないのですか?」
ガタッ……
いま店の奥で物音がした。
「あの、もしかして他に誰か……」
「ああ、バックヤードの棚から何か落ちたようですね……ちょっと見て参ります」
セドリックさんは、物音がした方へ素早く向かっていく。そして数分も経たないうちに彼は戻って来た。
「紅茶の缶が棚から落ちた音でした。お騒がせ致しました」
「い、いえ……」
缶が落ちたような音には聞こえなかったけどな……
「それでうちの主ですが、生憎と本日は不在でして……申し訳ありません。また後日、改めて主の方から、皆様に御礼状と感謝のお品を送らせていただきますので」
「そんな! ケーキもご馳走になりましたし、もう充分ですよ」
「そうおっしゃられても……それでは主の気が済まないかと。エリスは主が家族同然に可愛がっている大切な鳥なんです。そのエリスを助けて下さったあなた方を、ケーキ1つでお帰しするわけにはいきません」
「えぇ……」
結局セドリックさんに押しきられてしまい、ありがたくお品を頂戴するという事で落ち着いた。セドリックさんのご主人は、かなり義理堅い方のようだ。
「それではセドリックさん、私達これで失礼致します。ケーキご馳走様でした! とっても美味しかったです」
時計を確認すると、もうすぐ17時になろうとしていた。暗くならないうちに帰らないと、黙って外出した事がバレたら大変だ。
「クレハ様、リズ様、ジェフェリー様、今日は本当にありがとうございました。良ければまた、遊びにいらして下さい」
「はい、喜んで!」
「クー……」
エリスが別れを惜しむかのように小さく鳴いた。今はセドリックさんの右腕に止まっているが、エリスは『とまり木』についてからもずっと、私の肩の上に乗って離れなかったのだ。短い間だったけれど、心を開いてくれたような気がして嬉しくなる。
「また会いにくるからね。それじゃあ、またね」
ガタッ!
店の奥からまた物音がした。さっきから何回も聞こえている……やはりセドリックさんの他にも誰かいるのだろうか。
「また紅茶缶が落下したみたいです……ね」
眉間にシワを寄せながら、セドリックさんが部屋の奥を睨んでいる。ちょっと怖い。
「さようなら! セドリックさん」
「さようなら、気を付けてお帰り下さい」
私達はセドリックさんに挨拶をして帰路についた。今日は中々に慌しい1日だったなぁ。『とまり木』かぁ……オルカ通りにこんな素敵なカフェがあるなんて知らなかった。また食べに行こう。次に行く時は姉様も誘ってみようかな。
3人の後ろ姿が見えなくなるまで見送り、俺は店の中に戻る。エリスが無事に帰ってきたので、明日からはまた通常通り営業できそうだ。そうでなければ、引き続き『とまり木』の従業員総出で捜索活動に繰り出さなければならなかったのだ。エリスに店の住所を書いた足輪を付けておいて本当に良かった。
「さて、と……」
ジェムラート公爵家2番目の姫……クレハ・ジェムラート。まさか、こんな所でお会いすることになるとは思わなかったな。俺は店の奥に視線を向けた。
それは、あの方も同じだろうな……
彼女の姉であるフィオナ・ジェムラートには1度だけ会った事がある。と言っても、近くで姿を見る機会があったというだけで、面と向かって言葉を交わしたわけではないが……
俺がフィオナ様を見たときの第一印象は正に「完璧」だった。類稀な美しい容姿に気品溢れる身のこなし、見る者を魅了し圧倒するその存在感は、とても10歳そこそこの少女とは思えなかった。けれど……俺はこの完璧過ぎる少女の笑顔を見た瞬間、恐怖に似た感情を覚え、背筋がぞくりと震えたのだ。いい歳をした大人が、10も年下の少女に気圧されるなんてと、その時の事が忘れられない。
妹であるクレハ・ジェムラートは、社交的な姉とは対照的で、あまり公の場には出てこなかった。そのせいで、どんな方なのか全く分からなかったのだ。彼女と会った事のある人間の話だと、姉同様とても美しい見た目をしているが、似てはいないとの事。それ以外だと餌付けをしたくなるとか、わざと困らせて反応を見たくなるとか……何とも要領を得ないものばかりで参考にならなかった。しかし、今日実際に彼女と接してみて、妙に納得をしてしまった。
プラチナブロンドの髪に、魔力を有する者特有の青い瞳。それはとても神秘的で、整った容姿と相まって彼女の存在をどこか現実離れしたものにする。けれど、本人は至って普通の女の子だ。飾った素振りも無く、感情に合わせてコロコロ変わる表情は見ていて退屈しないし、とても愛らしかった。
「クーッ! クーッ!」
俺の腕に大人しく止まっていたエリスが、勢いよく羽ばたき店の奥に飛び去っていった。主の元へ行くのだろう。
そうだ……この主以外に懐かないエリスが、クレハ様にはぴったりとくっ付いて離れなかったのにも驚いた。まるで、主と同調しているようなそれに、何とも言えない気分になる。
これからあの方はどうなさるのだろう……
あの様子から見て、クレハ様に本気でハマってしまったのは間違いない。
「まさか主が一目惚れとはな……」
クレハ様はとても可愛らしい。仕草や表情……やることなすこと全てがドストライクだったんだろう。何となく予想はついているが、あの話をクレハ様で正式に進めることになるのだろうな。
しかし、それよりもまずやるべき事は――――
「御礼のお品は何にしましょうかね?」
俺は店の奥に向かって問いかけた。
0
あなたにおすすめの小説
私の作るおにぎりが、騎士団の士気を異常に上げています(犯人は副団長)
星乃和花
恋愛
おにぎりを配っただけで、騎士団の士気が異常値になりました。
団長は警戒、監察部は呪術検査、国まで動きかけるのに――副団長だけが平然と断言。
副団長「彼女のご飯は軍事物資です」
私「えっ重い」
胃袋で落ちた策略家副団長の“最適化溺愛”に巻き込まれ、気づけば専属補給係(=婚約)寸前!?
ほのぼの爆笑&甘々の騎士団ラブコメです。
(月水金21:00更新ー本編16話+後日談6話)
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
何も言わずメイドとして働いてこい!とポイされたら、成り上がり令嬢になりました
さち姫
恋愛
シャーリー・サヴォワは伯爵家の双子の妹として産まれた 。実の父と双子の姉、継母に毎日いじめられ、辛い日々を送っていた。特に綺麗で要領のいい双子の姉のいつも比べられ、卑屈になる日々だった。
そんな事ある日、父が、
何も言わず、メイドして働いてこい、
と会ったこともないのにウインザー子爵家に、ポイされる。
そこで、やっと人として愛される事を知る。
ウインザー子爵家で、父のお酒のおつまみとして作っていた料理が素朴ながらも大人気となり、前向きな自分を取り戻していく。
そこで知り合った、ふたりの男性に戸惑いながらも、楽しい三角関係が出来上がっていく。
やっと人間らしく過ごし始めたのに、邪魔をする家族。
その中で、ウインザー子爵の本当の姿を知る。
前に書いていたいた小説に加筆を加えました。ほぼ同じですのでご了承ください。
また、料理については個人的に普段作っているのをある程度載せていますので、深く突っ込むのはやめてくださいm(*_ _)m
第1部の加筆が終わったので、ここから毎日投稿致しますm(_ _)m
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界で、自分の幸せを選べるようになるまでの逆ハーレム恋愛ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる