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番外編
“知る”ということ2/光志視点
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今日は光志にとって、目まぐるしい程たくさんのことが起こった。そのせいで、感情の起伏は激しく、一か月分くらいの感情を一日で消費した気分になる。
きっと美奈穂も同じ、いやそれ以上の感情が、慌ただしく彼女の心を駆け巡ったかもしれない。
そう考えると、やっぱり今日はこのまま休ませた方が、なんて気を抜けば暴走しかねない欲をなけなしの理性で抑え込んだ。
「相楽さん……説明中、彼女を近くから見ていたのに気づかなかったんですか? きっと美奈穂さんは、私達が思っている以上に純粋な方ですよ」
「本当にその通りよ。美奈穂ちゃんったら、医務室で千草さんの質問に答えるだけでも真っ赤になっちゃって、恥ずかしそうにしてたんだから」
良晴と亜沙美が、美奈穂の初心っぷりに驚愕してばかりな志郎を責め立てる。
その声をぼんやりした頭で聞けば、欲望と理性が拮抗していた頭の中が次第にスッキリしていくのがわかった。そのお陰か、光志の耳は少しずつ周りの音を拾いだす。
そして彼は気づく。何やら自分と美奈穂の周りが、やけに騒がしくなっていることを。
胸元に寄りかかる美奈穂にばかり向けていた視線を上げ、ゆっくり辺りを見回すと、ついさっき調理場で作業を始めたはずのスタッフが野次馬のようにうじゃうじゃと自分達を取り囲んでいる状況を知った。
「あの……美奈穂ちゃんが倒れた原因は、もしかしたら……びっくりしただけ、じゃないかもしれません」
(……? どういうことだ)
再び騒がしさを取り戻しつつある食堂内に、どこか遠慮がちな声が響いた。
それは、夫にその場から動くことを禁じられた千草のもの。
彼女の言葉に、光志を含め、新生カップルへ向いていた全員の視線が一瞬で向くほど、紡がれた言葉の持つ威力は大きい。
それらいくつもの視線に億すことなく、彼女はそのまま自分の考えを口にした。
「美奈穂ちゃんを問診した時、だいぶ薄くなってましたけど……目の下にある隈が気になって、聞いてみたんです。最近ちゃんと眠れているのかを。そうしたら彼女“最近は”割と眠れてるって答えて……」
「最近は? なんだ、美奈穂ちゃん不眠症か何かか?」
「わからない。流石に、初対面で色々探るようなことをするのはいけないと思って、あまり深くは聞かなかったんだけど……顔色も良くないし、万全な体調とは言い切れない状況で、きっとここに来たんじゃないかしら」
妻の言葉を聞き、美奈穂のそばを離れず、その場に立ち上がった兼治が問いかけると、さらに千草は返答を口にする。
二人のやりとりを聞いたスタッフ達の顔には、多かれ少なかれ不安の影が落ちた。
なかでも、美奈穂の身体を腕に抱く光志の顔に落ちた影は殊更色濃い。
(そう言えば……)
その時、光志は不意に美奈穂と互いに名前を教えあった時のことを思い出した。
「もしかして美奈穂は、最近仕事を辞めたばかりなんじゃないのか? さっき、あそこで自己紹介し合った時、自分のこと、フリーターとかニートとか言ってたし」
そう言いながら、二人きりでお互いに名前を教えあった食堂の一画を指し示す。
『た、谷崎美奈穂、二十五歳です。えっと、仕事は……フリーター? あ、でもこの仕事終わったら何も無いから、えっとニート?』
どこか躊躇うような彼女の自己紹介は、光志に違和感を抱かせた。だけど、その場で追及していいものではないと判断し、後で追々聞くなんて返答をしたことを思い出す。
一度上げた手を下し、ポンポンと未だ気を失ったままの美奈穂の頭を撫でる光志。その視線はゆっくりと、自分や中原夫妻の言葉を聞き、何かを考えこむ様子を見せる志郎へ向けられた。
「本人の許可が無いため、あまり詳しくは言えませんが……藤沢さんの言う通り、美奈穂さんは少し前に以前勤めていた会社を辞めています。次の仕事を探していた時に、職安でこのバイトをすすめられたと。本人の履歴書と一緒に、彼女を担当した職員から、政府側の人間へ宛てた手紙も同封されていました」
そして志郎は、美奈穂を担当した職業安定所の職員から貰った手紙の内容を、掻いつまんで教えてくれた。
贔屓をするみたいでズルいかもしれないけれど、どうか彼女を採用して欲しいと。
仕事を一切させるなとは言わないから、彼女の負担にならないよう仕事量を少しだけセーブし、美奈穂の心と身体を休ませてやって欲しいと。
彼女に、仕事をする楽しさを思い出させて欲しいと。
そんな類の言葉が、いくつも並んでいたらしい。
「最近やけに耳にするブラックなんとかってやつか……はあ、嫌になるぜ」
「ちょっと!」
志郎の話を聞いた途端、夕食の仕込みで美奈穂が補佐役をしていた和食料理人、勝彦が眉間に皺を寄せる。彼の言葉を聞いてすぐ、その隣にいる妻から叱責が飛ぶものの、誰もそれを咎める者は他に居ない。
まるで、勝彦の言葉に全員が同調するように、そこかしこで吐き出されたため息が聞こえた。
「それじゃあもしかして、美奈穂ちゃんがブロシャを知らなかったのって……」
「ええ……勝手な憶測ですが、おそらく。元々彼女があまりテレビを見ない人、という可能性は捨てきれませんが。きっと……テレビ番組を見て笑ったり感動したり……そういった心の余裕を、持てない状況だったんでしょうね」
美奈穂が光志の職業を知らないことに一番驚いていた男性スタッフが、恐る恐る声をあげる。するとそれを肯定するように、良晴が落ち着きなくメガネを指の甲でカシカシと押し上げる。それはどこか、彼の苛立ちを表しているようにも思えた。
「はいはい、皆さん落ち着いて。とりあえず、この話は一旦ここで終わりにしましょう。あと、今後美奈穂さんの前で前職を思い出させるような会話は出来る限りしないでください。本人から触れてきた場合は別ですが。同情的な言動をするのも駄目です。あくまで彼女は、今回ピンチヒッターとして雇ったスタッフということをお忘れなく」
そう言って志郎は、これまでと同じ対応を心がけるよう、スタッフ達を前に何度も念押しする。
そして彼は満足げに小さく頷くと、その視線不意に鋭くし光志の方へ向けた。
「そろそろ、駄々洩れ状態の殺気をどうにかしてもらえませんか? 藤沢さん」
「あ゛あ!?」
冷静沈着な志郎の声が聞こえた瞬間、光志は顔をあげ、刺々しい殺気を放ちながら、自分へ声をかけた男を睨みつける。
彼の口から漏れ出たのは、先程志郎からセックス禁止と言われた時以上の怒り、そして殺意が滲む濁声。
眠り続ける美奈穂を抱く彼の腕にも力が入り、まさにその姿は手負いの狼が番ったメスを守ろうと、周囲を威嚇せんと必死になる様を連想させた。
「ここで、貴方が怒鳴り散らしたところで何も変わりません。今貴方がすることは、美奈穂さんが目を覚ましたあとで、彼女の心に未だ刺さったままの棘を取り除いてあげることです。彼女の心を本当の意味で癒すことが出来るのは、俺たちの言葉じゃない。番である貴方からの言葉なんですから」
「…………」
いまだテーブルを挟み、自分と向き合う形で座る志郎。
その彼が口にした言葉、そして真っ直ぐこっちを見つめる真摯な視線に、つい光志は押し黙った。
真正面から正論を言われ、怒りで頭に上ったはずの血が徐々に引いていく。そんな感覚を頭の片隅で認識していると、何故か志郎がにこりと笑う。
「心配しなくても大丈夫です。ずっと迷っていたんですけど……心強い番も得たことですし、数日中に美奈穂さんから事情をお聞きして、しっかりとその会社には制裁をくわえたいと思いますので」
そう言って彼は、イスの背もたれにかけていたスーツのジャケットについたポケットから、おもむろにスマートフォンを取り出した。
「今から、ちょっと労働局で働く知り合いに電話をして、美奈穂さんの悩み相談を請け負ってくれるか聞いてみます。まあ、きっとオッケーしてくれると思うので、担当職員が、ここに来てくれると思いますよ」
出来るだけ女性の担当がつくようにする。話を聞く際は光志も同席して欲しいなど、志郎は次々と物事を即決しながらスマホについていた手帳型のカバーケースを開く。
こちらが口を挟む隙さえ与えない迅速すぎる行動は、光志だけじゃなく、周りで二人のやりとりを見守っていたスタッフ達をも唖然とさせていた。
(ん? ちょっと、待てよ?)
そんな様子を呆然と見つめるだけだった光志が、ふとある事に気づく。
そして次の瞬間彼の脳裏を過ったのは、ここに寝泊まりする間の自室。その室内で流し見した、注意事項が書かれた紙の束だった。
「おい、どういう事だよ。ここって、ネットや電話が通じない程山の奥にあるんだろ? それなのに、なんで……」
どうして志郎は迷いなくこの場で電話をかけようとしているのか。
その姿は、頭の中で小さな疑問の新芽を芽吹かせ、光志に戸惑いを与えるだけだった。
きっと美奈穂も同じ、いやそれ以上の感情が、慌ただしく彼女の心を駆け巡ったかもしれない。
そう考えると、やっぱり今日はこのまま休ませた方が、なんて気を抜けば暴走しかねない欲をなけなしの理性で抑え込んだ。
「相楽さん……説明中、彼女を近くから見ていたのに気づかなかったんですか? きっと美奈穂さんは、私達が思っている以上に純粋な方ですよ」
「本当にその通りよ。美奈穂ちゃんったら、医務室で千草さんの質問に答えるだけでも真っ赤になっちゃって、恥ずかしそうにしてたんだから」
良晴と亜沙美が、美奈穂の初心っぷりに驚愕してばかりな志郎を責め立てる。
その声をぼんやりした頭で聞けば、欲望と理性が拮抗していた頭の中が次第にスッキリしていくのがわかった。そのお陰か、光志の耳は少しずつ周りの音を拾いだす。
そして彼は気づく。何やら自分と美奈穂の周りが、やけに騒がしくなっていることを。
胸元に寄りかかる美奈穂にばかり向けていた視線を上げ、ゆっくり辺りを見回すと、ついさっき調理場で作業を始めたはずのスタッフが野次馬のようにうじゃうじゃと自分達を取り囲んでいる状況を知った。
「あの……美奈穂ちゃんが倒れた原因は、もしかしたら……びっくりしただけ、じゃないかもしれません」
(……? どういうことだ)
再び騒がしさを取り戻しつつある食堂内に、どこか遠慮がちな声が響いた。
それは、夫にその場から動くことを禁じられた千草のもの。
彼女の言葉に、光志を含め、新生カップルへ向いていた全員の視線が一瞬で向くほど、紡がれた言葉の持つ威力は大きい。
それらいくつもの視線に億すことなく、彼女はそのまま自分の考えを口にした。
「美奈穂ちゃんを問診した時、だいぶ薄くなってましたけど……目の下にある隈が気になって、聞いてみたんです。最近ちゃんと眠れているのかを。そうしたら彼女“最近は”割と眠れてるって答えて……」
「最近は? なんだ、美奈穂ちゃん不眠症か何かか?」
「わからない。流石に、初対面で色々探るようなことをするのはいけないと思って、あまり深くは聞かなかったんだけど……顔色も良くないし、万全な体調とは言い切れない状況で、きっとここに来たんじゃないかしら」
妻の言葉を聞き、美奈穂のそばを離れず、その場に立ち上がった兼治が問いかけると、さらに千草は返答を口にする。
二人のやりとりを聞いたスタッフ達の顔には、多かれ少なかれ不安の影が落ちた。
なかでも、美奈穂の身体を腕に抱く光志の顔に落ちた影は殊更色濃い。
(そう言えば……)
その時、光志は不意に美奈穂と互いに名前を教えあった時のことを思い出した。
「もしかして美奈穂は、最近仕事を辞めたばかりなんじゃないのか? さっき、あそこで自己紹介し合った時、自分のこと、フリーターとかニートとか言ってたし」
そう言いながら、二人きりでお互いに名前を教えあった食堂の一画を指し示す。
『た、谷崎美奈穂、二十五歳です。えっと、仕事は……フリーター? あ、でもこの仕事終わったら何も無いから、えっとニート?』
どこか躊躇うような彼女の自己紹介は、光志に違和感を抱かせた。だけど、その場で追及していいものではないと判断し、後で追々聞くなんて返答をしたことを思い出す。
一度上げた手を下し、ポンポンと未だ気を失ったままの美奈穂の頭を撫でる光志。その視線はゆっくりと、自分や中原夫妻の言葉を聞き、何かを考えこむ様子を見せる志郎へ向けられた。
「本人の許可が無いため、あまり詳しくは言えませんが……藤沢さんの言う通り、美奈穂さんは少し前に以前勤めていた会社を辞めています。次の仕事を探していた時に、職安でこのバイトをすすめられたと。本人の履歴書と一緒に、彼女を担当した職員から、政府側の人間へ宛てた手紙も同封されていました」
そして志郎は、美奈穂を担当した職業安定所の職員から貰った手紙の内容を、掻いつまんで教えてくれた。
贔屓をするみたいでズルいかもしれないけれど、どうか彼女を採用して欲しいと。
仕事を一切させるなとは言わないから、彼女の負担にならないよう仕事量を少しだけセーブし、美奈穂の心と身体を休ませてやって欲しいと。
彼女に、仕事をする楽しさを思い出させて欲しいと。
そんな類の言葉が、いくつも並んでいたらしい。
「最近やけに耳にするブラックなんとかってやつか……はあ、嫌になるぜ」
「ちょっと!」
志郎の話を聞いた途端、夕食の仕込みで美奈穂が補佐役をしていた和食料理人、勝彦が眉間に皺を寄せる。彼の言葉を聞いてすぐ、その隣にいる妻から叱責が飛ぶものの、誰もそれを咎める者は他に居ない。
まるで、勝彦の言葉に全員が同調するように、そこかしこで吐き出されたため息が聞こえた。
「それじゃあもしかして、美奈穂ちゃんがブロシャを知らなかったのって……」
「ええ……勝手な憶測ですが、おそらく。元々彼女があまりテレビを見ない人、という可能性は捨てきれませんが。きっと……テレビ番組を見て笑ったり感動したり……そういった心の余裕を、持てない状況だったんでしょうね」
美奈穂が光志の職業を知らないことに一番驚いていた男性スタッフが、恐る恐る声をあげる。するとそれを肯定するように、良晴が落ち着きなくメガネを指の甲でカシカシと押し上げる。それはどこか、彼の苛立ちを表しているようにも思えた。
「はいはい、皆さん落ち着いて。とりあえず、この話は一旦ここで終わりにしましょう。あと、今後美奈穂さんの前で前職を思い出させるような会話は出来る限りしないでください。本人から触れてきた場合は別ですが。同情的な言動をするのも駄目です。あくまで彼女は、今回ピンチヒッターとして雇ったスタッフということをお忘れなく」
そう言って志郎は、これまでと同じ対応を心がけるよう、スタッフ達を前に何度も念押しする。
そして彼は満足げに小さく頷くと、その視線不意に鋭くし光志の方へ向けた。
「そろそろ、駄々洩れ状態の殺気をどうにかしてもらえませんか? 藤沢さん」
「あ゛あ!?」
冷静沈着な志郎の声が聞こえた瞬間、光志は顔をあげ、刺々しい殺気を放ちながら、自分へ声をかけた男を睨みつける。
彼の口から漏れ出たのは、先程志郎からセックス禁止と言われた時以上の怒り、そして殺意が滲む濁声。
眠り続ける美奈穂を抱く彼の腕にも力が入り、まさにその姿は手負いの狼が番ったメスを守ろうと、周囲を威嚇せんと必死になる様を連想させた。
「ここで、貴方が怒鳴り散らしたところで何も変わりません。今貴方がすることは、美奈穂さんが目を覚ましたあとで、彼女の心に未だ刺さったままの棘を取り除いてあげることです。彼女の心を本当の意味で癒すことが出来るのは、俺たちの言葉じゃない。番である貴方からの言葉なんですから」
「…………」
いまだテーブルを挟み、自分と向き合う形で座る志郎。
その彼が口にした言葉、そして真っ直ぐこっちを見つめる真摯な視線に、つい光志は押し黙った。
真正面から正論を言われ、怒りで頭に上ったはずの血が徐々に引いていく。そんな感覚を頭の片隅で認識していると、何故か志郎がにこりと笑う。
「心配しなくても大丈夫です。ずっと迷っていたんですけど……心強い番も得たことですし、数日中に美奈穂さんから事情をお聞きして、しっかりとその会社には制裁をくわえたいと思いますので」
そう言って彼は、イスの背もたれにかけていたスーツのジャケットについたポケットから、おもむろにスマートフォンを取り出した。
「今から、ちょっと労働局で働く知り合いに電話をして、美奈穂さんの悩み相談を請け負ってくれるか聞いてみます。まあ、きっとオッケーしてくれると思うので、担当職員が、ここに来てくれると思いますよ」
出来るだけ女性の担当がつくようにする。話を聞く際は光志も同席して欲しいなど、志郎は次々と物事を即決しながらスマホについていた手帳型のカバーケースを開く。
こちらが口を挟む隙さえ与えない迅速すぎる行動は、光志だけじゃなく、周りで二人のやりとりを見守っていたスタッフ達をも唖然とさせていた。
(ん? ちょっと、待てよ?)
そんな様子を呆然と見つめるだけだった光志が、ふとある事に気づく。
そして次の瞬間彼の脳裏を過ったのは、ここに寝泊まりする間の自室。その室内で流し見した、注意事項が書かれた紙の束だった。
「おい、どういう事だよ。ここって、ネットや電話が通じない程山の奥にあるんだろ? それなのに、なんで……」
どうして志郎は迷いなくこの場で電話をかけようとしているのか。
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