87 / 97
本編
86,一緒にお昼ご飯
しおりを挟む商人さんたちと昨日紙を渡した人を交互に占っていったら、全員終わったところで丁度いいしお昼休憩にすることにした。
そう言えばアリエラさんに見られてるから少しは意識するかと思ったけど、そんなことなく占いに集中出来たなあ。少しは占い師としてレベルアップ出来てるのかな?
「お疲れ様です、アンジュさん」
「ありがとうございますアリエラさん。どうですかね、何かプラスになることがあったらいいんですけど」
「あるなんてものじゃないですよ! ほんと、目から鱗が落ちる思いです。思い切って見学を申し出て本当に良かったです」
そんなに!? まあ何か掴めたのなら良かった。さっきの様子からして見るだけでも充分楽しかったんだろうけど、せっかくなら何か得になってほしいしね。
「とりあえず今からお昼ご飯にしようと思います」
「あ、私もご一緒していいですか?」
「いいですよ。どこで食べましょう」
「美味しいジェトラを出してくれるお店があるんです。お嫌いじゃなければそこはどうですか?」
「じゃあそこでお願いします」
「分かりました。実はそのお店って私のお店の近所なんです。若い夫婦が最近始めたんですけど、評判がいいんですよね」
ジェトラはたしかガレットみたいな食べ物だったはず。ちょっと楽しみだな。それにアリエラさんのお店の近所か。時間に余裕がありそうだったら少しお店を見学させて貰おうかな?
アリエラさんに案内された所はよりにもよって雷門がばっちり見えるところだった。少し面食らって足が止まりかけるけど、お店に入ってくアリエラさんを追いかける。
アリエラさんは店員っぽい女の人に話しかけて席に着いた。
「どうですか、アンジュさん。ここは雷門をほとんど正面から見ながら食事出来ることでも話題になってるんですよ」
「そうなんですねー」
確かに窓の外にすごい存在感のものが見えるけども。え、もしかして帝国の人にはあれ人気なの? でも確かに浅草の雷門も観光客すごいしな。それに、帝国を作った人にちなんでるんだったらそりゃ人気にもなるか。私からしたらとんでもなく場違いなものだけどさ。
「あれ? アンジュさん?」
「あ、エリックさん。こんにちは」
誰かに呼ばれたと思ったらエリックさんがお店に入ってきたところだった。
「二人ともこんにちは。アンジュさんってアリエラと知り合いだったんだ」
「いいえ、今日知り合ったばかりよ。アンジュさんの占いを見学させて欲しいって押しかけたの」
「なるほど、さすが占いマニアだ」
「お二人は知り合いなんですか?」
「うん、小さい頃からの幼馴染み。両親が知り合いだったんだ」
「へー! そうなんですね」
案外世間って狭いっていうけどほんとかもしれないなあ。
「エリックさんもジェトラ食べに来たんですか?」
「そんなところ。知り合いにここのジェトラは美味しいって勧めらられてさ」
「人街の方でも有名なんですね、ここって」
「あ、いや、中央街の知り合いだよ。ほら、中央街ギルドのフレミーさん。あの人にぜひ食べてくださいって言われてさ」
おお、フレミーさんか。……ん? もしかして、フレミーさんの気になってる人ってエリックさんかな? お店勧められたくらいだったらまだ分からないけど、もしそうだとしたら応援しよう。
そんな話をしてるとジェトラが運ばれてきた。
「おっと、来たみたいだね。……実はアンジュさんに話しておこうかなってことがあるんだけど、相席してもいいかな?」
「私はいいですけど、アリエラさんは?」
「私もいいですよ」
「じゃあお言葉に甘えて……。話は食べ終わってからにしよう。せっかく美味しいもの食べるんだし」
んー、結構重要な話みたいだなあ。なんで私に話したいのかよくわからないけど、胃が痛くなるような話じゃないといいなあ。
10
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる