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本編
46,一体何があるの?
しおりを挟む次の日、私はまたギルドに来た。またと言っても中央街のだけど。宿で占いをしていいか聞こうと思ったけど、昨日の食堂での混み具合からしても占いの場所は借りられなさそうだったから、ギルドに申請しに来たのだ。
と言っても、詳しい決まり事とか知らないから、とりあえず説明を聞きに来たんだけどね。
中央街のギルドも人街と特に変わらず、色んな手続きをカウンターでする形だった。
「十六番の方」
「あ、はーい」
おお、担当の人は獣人だ。兎かな? 長い耳が頭の上に二つ伸びてる。
「今回担当しますフレミーです。よろしくお願いします。今日はどうしましたか?」
「あ、はい。私はアンジュといいます。今日は占いの話を聞きたくて。場所を貸してもらえるって聞いたんですけど、そこでの決まりとか色々質問したくて」
そう言うと、ざわっ、とギルドの中が揺れた。ギルドの中にいる人たちがみんな私を見てひそひそ話してる。え、なに、占いするのって変なことじゃないよね。ミリアさんとも話したし。
「アンジュさん、占いはどなたがなさるんですか」
すっごい引きつった笑顔でフレミーさんが聞いてくる。
「私です」
そう言うと一瞬静かになって、またひそひそ話が始まる。というか、もうひそひそじゃない。何を考えてるんだ、とか、大丈夫なのかあの子、とか、色々聞こえてくる。そんなふうに言われるようなことなの……?
「すいません、占いするのに何か問題があるんですか?」
「いえ、占い自体に問題はないと言いますか……」
聞いてみると歯切れの悪い返事が返ってくる。占い自体に問題がないってことは、別の問題があるってことなんだろうけどなんだろう? あそこに人が寄り付かないのとなにか関係あるのかな?
「えっと……。アンジュさんは占い場所の代金のお話は聞いていますか?」
「あ、はい。一月銀貨五枚って聞いてます」
「ではその他の決まり事を説明させていただきます。料金は先払いです。使えるスペースは一つのテーブルです。使用した後はテーブルの上と周りを掃除すること。テーブルの上での飲食は可能ですが、テーブルに染みなどがつかないよう、極力気をつけること。以上が占い場所の貸出についての決まり事です」
え、それだけ? なんか市民センターとかにある共有スペースのルールみたいな感じだなあ。すごい普通の注意だ。
「他に禁止事項とかは特に?」
「そうですね、あまり匂いのきつい香を炊いていたりすると、注意が入る時もあります。基本的にはトラブルが起きない範囲ないであれば大丈夫ですよ」
トラブルが起きない範囲って言う時だけ目を逸らしたのはなんでなんですか。
これほんとに大丈夫かな? 少し不安ではあるけど、とりあえず一ヶ月だけ借りてみようかな。ダメだったらやめればいいし、あくまで趣味だからね。
「じゃあとりあえず一月分お願いします」
「本当によろしいんですね……?」
「え、はい」
「……かしこまりました」
すごい悲痛な顔でフレミーさんが書類とかを用意してくれる。正直ここまで来ると、一体何が問題なのか見てみたくなってくるよね怖いもの見たさみたいな。……でも少し早まったかなあ?
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