タロットチートで生き残る!…ことが出来るかなあ

新和浜 優貴

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本編

51,奥へ

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  帝国を出発し、私たちはセリゼの森に到着した。あの人がいるっていうのがわかってるからなのかもしれないけど、なんだか森の奥からざらついた嫌な空気が流れてきてる気がする。

「それでは、これから奥地へ突入する。何か問題が発生した場合、各パーティ毎に対処。救援を要請する場合支給しておいた信号弾を使え。今から二日後、大樹の下で合流とする。何か質問はあるか?」

  特に質問の声は上がらない。ビルドさんは大きく頷いた。

「俺からは一言、無茶をせず生き延びろ。では、突入!」

  ビルドさんが叫ぶと、一斉に全てのパーティが森の奥へと向かいだした。目的は調査だから流石に走り出してはいないけど、みんなの士気は結構高いみたい。
  私たちは先頭をレベッカ、次にミリアさん、その後に私が続いて、殿をギルさんが務めて、一列で森の中を歩いてた。
  しばらく歩いてると、嫌な匂いが漂ってきた。あの人がぶちまけた、赤い液体みたいな匂いが。

「これは……、酷いね」

  匂いの元は大きな魔物の死骸だった。多分ベアボアなんだろうけど、原型をほとんど留めてないから、判断がつかない。思わず吐きそうになって口を押さえる。

「これは剣とかじゃあねえな。捩じ切られたって感じか?  こんな芸当出来るようなようなやつが、奥にいるってことか」
「この巨体を捩じ切る……?  これは、より気を引き締めてかからないとね」

  ギルさんの言葉に、みんな表情が険しくなる。この森で起きてることは異常だって再認識した。いや、想像以上だったって感じかな。多分、この魔物も抵抗したんだと思う。それでもこういう結果になったっていうことは、私たちなんて捕まったらその時点で終わりって可能性が高い。不意を打たれてそのまま、なんてことがありかねない。

「みんな止まって!」

  レベッカが鋭い声を上げる。ククリナイフを構えて、何が起きても対処できるようにしておく。

「前から五頭前後の四足獣の群れ。恐らく六頭のソードウルフ。来るよ!」

  レベッカが叫ぶと同時に、茂みの中から鈍色の狼が飛び出してくる。けど、狼は私たちには見向きもしないでどこかへと駆けて行った。……なんだか、怯えてた?  一瞬しか見えなかったけど、そう感じた。

「なんだ、今の?」
「多分、逃げてるんだと思います。怯えてるように思いました」
「つーことは奥で何かあった。もしくは何かがいるってことだな」
「速さは落ちるけど、慎重に行くよ」

  そう言った瞬間、大きな破裂音が響いた。空を見上げると、赤色の光が打ち上がってるのが見えた。

「信号弾だ!  みんな、向かうよ!」
「待てレベッカ!  こりゃ、少しまずそうだぞ」

  ギルさんが空を指さす。空には救援を求める信号弾の赤色が
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