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膝に爆弾を抱えている。【一話完結、ショート】
しおりを挟む生活習慣病はご存知だろうか。
メタボリックシンドロームや関節痛などといった類の生活習慣からくる病気だ。
昔から多くの人を蝕み、苦しめてきた。
「速……です。生……習……に関……法律が国会で可……さ……した。~~~…………
4月15日、時刻は午前1時。
しょうもないニュースを聞き流す。
なんか今日はずっと同じニュースをやってるような気がする。
まぁ、ニュース番組なんてそんなものだ。
「さて、今日も友達と朝までゲームしてから寝るか…。」
大学2年生の私は朝まで起き、昼まで寝る自堕落な生活をしている。
親からは、
そんな生活してると生活習慣病になるぞ。
と脅されるがそんなの迷信だ。
実際、私の周りには生活習慣病のやつは見たことない。
「やっぱりこの時間のポテチは最高だな。」
時刻は午前3時を刺す。
3時のおやつとはよく言ったものだ。
「もうこんな時間か、寝るか。」
かれこれこんな生活をもう三ヶ月は続けている。
べつに体に不調はないし関節も痛くない。自堕落な生活は最高だ。
強いていうならば昼間眠いくらいだ。
そう思い眠りについた。
プルルルル、プルルルル
「…なんだ……?んぅ……眠いなぁ…」
午前9時。電話の着信で目が覚める。
母親からだ。
「…あんた何したのよ!!!警察から連絡があったわよ!!!」
怒っているような泣いているような悲痛な叫びで私に母が問いかける。
「何って…なんもしてないけど…?間違いじゃないの…?」
本当に心当たりがない。詐欺か?母は騙されてるんじゃないか?
そんな考えが頭をよぎる。
ちょうどその時だった。
ピンポーン
「警察です。開けていただけますか。」
玄関のチャイムが鳴り、声が聞こえる。
私は焦って玄関を開ける。
「なんですか一体?心当たりはありませんよ…?」
そう警察に答える。
すると警察は
「生活習慣病防止法違反で逮捕します。」
と答えた。
「生活習慣病防止法…?なんですかそのふざけた法律。」
とさらに問いかけると
「法律を知らない?ニュースを見てないのですか?とりあえず御同行お願いします。任意ではなく強制です。」
と手錠をかけられる。
理解が追いつかないまま、そそくさと連れていかれることとなった。
連れて行かれながらふと前日の深夜のことを思い出す。
20XX年、4月15日、時刻は午前1時を刺す。
しょうもないニュースは
「速報です。生活習慣に関する法律が国会で可決されました。午後11時就寝、午前9時までの起床を守れない国民や食事の時間、間食などに対して罰則を規定する予定です。」
と述べていた。
政府は生活習慣病を指定疾患症に認定し国民に対して、生活習慣の改善を義務化した。
その際、生活習慣の改善が見られなかった場合の罰則を与える為、生活習慣の改善が見られない者の膝には小さな爆弾を埋め込む措置を取り行った。
生活習慣が原因で私は膝に爆弾を抱えて生きている。
完
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