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出て行ってください
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義妹のリリスが留学生活に行って3年が経ち、帰国近くになりました。私も成人を迎えたことで正式に女侯爵となりました。
なのでお父様や義母には出て行ってもらいましょう。
「お父様とお義母様はこの家から出て行ってください。」
「は?」
「私も成人になりましたので、婿入りのお父様はいりません。私が正式な侯爵となりましたので。」
「な、何を言っておるのだ。今まで儂がこの侯爵家を維持してきたんだぞ!」
「お父様は印をつくしかしてないでしょう?私や執事、家令が書類の精査をし、領地を見回ってきたのですわ。」
お父様は顔面蒼白でしたが、甘い顔はもう出来ません。
「そして今回、リリスが王太子妃になりたいとかで問題を起こしたことで、我が家は少し白い目で見られてるんですからね。」
「え?」
「あのリリスに次期王太子妃が務まるとは思わないですが、陛下が留学生活を認めておられるからまだマシですが……。」
「リリスが次期王太子妃になれば安泰じゃないか!?」
はぁ……お父様までお花畑なんでしょうか?
「リリスが次期王太子妃になっても、侯爵家は後ろ盾にはなりませんよ。侯爵となる私が拒否しますから。お父様の実家の伯爵家に後見人など頼んでくださいな。」
「そんなこと認めないからな、ユール侯爵家からリリスを次期王太子妃にさせるからな。」
はぁ……もう何を言っても駄目ですわね……。
「なら、私は除籍して、実母の妹である伯母様の所に行って、養女にしてもらいますわ。」
「な、なんだと?ルビーがこの侯爵家出たら潰れるじゃないか?」
「知りませんわ、もう除籍願いは出すことにしますから、あとは受理がおりたらそのまま伯母様の所に行くだけですわ。」
お父様は項垂れてますが、もう遅いのですわ……。留学生活を止めていればまだマシでしたのにね……。
「もう遅いのですわ……リリスを引き止めていれば良かったですのに。リリスの帰国前には私は出ますから。」
「儂はどうすればいいのだ?」
「さぁ?私の除籍が認められた時点でユール侯爵家は無くなりますから、お義母様と帰国したリリスを連れて実家の伯爵家に戻ればいいと思いますわ。ユール侯爵領地は王家預かりになるでしょうし。」
「今までお前を育ててやったのに、少しは助けようと思わないのか?リリスがかわいそうだろ?」
「知りませんわ、お母様がいた時から愛人作って帰って来なかったし、帰ってきたと思ったら義母やリリスを連れ込んで好き放題した人をなぜ助けなければいけないのですか?」
お父様は何やら呟いてましたが、私は気にせずに部屋に戻り荷物を纏めました。
私の除籍が認められたら、お父様達は白い目で見られるでしょうが、私の知ったことではないですわ。
なのでお父様や義母には出て行ってもらいましょう。
「お父様とお義母様はこの家から出て行ってください。」
「は?」
「私も成人になりましたので、婿入りのお父様はいりません。私が正式な侯爵となりましたので。」
「な、何を言っておるのだ。今まで儂がこの侯爵家を維持してきたんだぞ!」
「お父様は印をつくしかしてないでしょう?私や執事、家令が書類の精査をし、領地を見回ってきたのですわ。」
お父様は顔面蒼白でしたが、甘い顔はもう出来ません。
「そして今回、リリスが王太子妃になりたいとかで問題を起こしたことで、我が家は少し白い目で見られてるんですからね。」
「え?」
「あのリリスに次期王太子妃が務まるとは思わないですが、陛下が留学生活を認めておられるからまだマシですが……。」
「リリスが次期王太子妃になれば安泰じゃないか!?」
はぁ……お父様までお花畑なんでしょうか?
「リリスが次期王太子妃になっても、侯爵家は後ろ盾にはなりませんよ。侯爵となる私が拒否しますから。お父様の実家の伯爵家に後見人など頼んでくださいな。」
「そんなこと認めないからな、ユール侯爵家からリリスを次期王太子妃にさせるからな。」
はぁ……もう何を言っても駄目ですわね……。
「なら、私は除籍して、実母の妹である伯母様の所に行って、養女にしてもらいますわ。」
「な、なんだと?ルビーがこの侯爵家出たら潰れるじゃないか?」
「知りませんわ、もう除籍願いは出すことにしますから、あとは受理がおりたらそのまま伯母様の所に行くだけですわ。」
お父様は項垂れてますが、もう遅いのですわ……。留学生活を止めていればまだマシでしたのにね……。
「もう遅いのですわ……リリスを引き止めていれば良かったですのに。リリスの帰国前には私は出ますから。」
「儂はどうすればいいのだ?」
「さぁ?私の除籍が認められた時点でユール侯爵家は無くなりますから、お義母様と帰国したリリスを連れて実家の伯爵家に戻ればいいと思いますわ。ユール侯爵領地は王家預かりになるでしょうし。」
「今までお前を育ててやったのに、少しは助けようと思わないのか?リリスがかわいそうだろ?」
「知りませんわ、お母様がいた時から愛人作って帰って来なかったし、帰ってきたと思ったら義母やリリスを連れ込んで好き放題した人をなぜ助けなければいけないのですか?」
お父様は何やら呟いてましたが、私は気にせずに部屋に戻り荷物を纏めました。
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