嫌いだったのに

責任

誰もいない廊下、立ち入り禁止のテープ
そこにいるのは紗理奈と私だけ
「夏希ちゃん、春樹にこれ以上辛い思いさせないで欲しいの」
紗理奈は冷たく私にそう言った
「私はそんなつもり無かったんだけどさ、」
「分かるでしょ？友樹との関係もあなたのせいで壊れてるんだよね、私は春樹の恋人として春樹と友樹の関係が崩れるのはすごく嫌なの」
「ごめんなさい…」
涙を堪えるので必死だった
「友樹とも春樹とも関わらないで」
紗理奈はそういい春樹のところへ戻って言った。
紗理奈がいなくなった時私は緊張の糸がプツンと切れたかのように座り込んだ
自分のせいで壊れてしまった
そう思うと涙が止まらなくなった
自分のせいで春樹と友樹の関係が崩れた
自分のせいで春樹は辛い思いをしてる
それがなによりも嫌だった
「夏希…」
後ろを見ると奏が立っていた
「夏希、あんたは何も悪くない、夏希のせいで友樹たちの関係が壊れたわけじゃないよだから、一人で抱え込まなくても大丈夫だよ」
奏はそういい私をそっと包み込んでくれた